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祭事の学園都市番外編~その3~

やっと出来た(汗)

学園都市番外編最後にございます。


「今日は此処までにしましょう~♪」

「・・・・・・」

「龍星さぁぁぁぁんっ!?」

自身の戦闘法を模索する龍星を景気良くボコった美桜は地に倒れ伏す龍星にそう言うと顔を正樹と王牙に向けた。

「うふふ~♪正樹くんも王牙くんも身体が疼いて仕方無いって感じね~?」

「・・・・・・お相手をお願い出来ますか?」

「龍星殿を鍛える貴女を見ていたら儂らも一手御指南して戴きたくなった」

「良いわよ~?正樹くんから~?王牙くんから~?それとも二人同時かしら~?」

正樹と王牙の身体から闘気が滲み出し、美桜は笑顔で言い放つ。

「但し・・・・・・手加減は少な目になるぜ?」

突如美桜の纏っていたほんわかとした空気が変わり暴力的なモノへと変わった。

「いっつ~。正樹、王牙。母さんとやるなら全力でやれよ?じゃねぇと瞬殺されるぞ」

龍星は頭を降りながら立ち上がると正樹と王牙に向かって言う。

「美桜さんの放つ空気が変わった?」

「龍星さん。これは・・・・・・?」

光と鷹久が美桜の放つ闘気に圧倒されながら龍星に尋ねた。

「あ~。ありゃあ母さんの戦闘モードだよ。ああなったら母さんに手加減は出来ねぇ。けどよ学園都市の最強と呼ばれる奴等なら良い勝負出来ると思うぞ?」

「ひゅ~♪すっげー☆」

光と鷹久の質問に龍星が答える中、綾香がこれから始まるであろう闘いを前にワクワクしながら口笛を吹く。


「さ、どっちからでも良いぜ?」

美桜が身体をほぐしながら正樹と王牙に手招きする。

「先ずは自分から行かせて貰います」

正樹が一歩前に出て拳を構える。そして一気に間合いを詰めた。

「疾!!」

弾丸のような速度で拳を放つ正樹。

しかし、美桜はその拳をズドンという音と共に右手で受け止める。

「速度と言い重さと言い鍛え上げた良い拳だ。成る程、今の龍星なんぞ足下にも及ばねぇな」

ニッと笑いながら美桜は正樹に言い放ち、王牙の方に顔を向ける。

「王牙君もかかってきな。龍星、俺の闘いを良く見て動きを盗めよ。綾香ちゃんに鷹久君、光ちゃんも良く見てろよ?強者の闘いを見るのも稽古の一つだからな」

美桜は王牙にもかかってこいと言いながら龍星達にも良く見ているようにと言う。

「ならば儂も遠慮無しに行かせて貰おう」

唐突ではあるが、今まで一度も相撲を見たことが無い者はそんなに居ないと思う。

相撲の取り組みでのぶつかり合いは約1tもの衝撃があるという。

ならばベンチプレス200キロを誇り尚且つスプリンター並みの俊足を持つ巨漢の王牙がその全力で持ってぶつかればどれくらいの衝撃があるのだろうか?

そんな相手を前にして美桜はただ楽しそうに身震いし笑顔を浮かべるのであった。


王牙と正樹はその全力を持って美桜に挑む。 そして美桜も自身の全力を持って学園都市最強の二画に挑む。

「凄い・・・・・・」

その闘いを見ていた光達はその光景に見とれていた。

「あんな楽しそうな母さんの顔見んのは初めてだな」

そんな中、美桜の闘い方を見逃すまいと集中していた龍星がポツリと呟く。

「龍星さん?」

「母さんは全身の筋繊維の一本一本が筋肉という特異体質の持ち主だ。故に全力を出せば相手は死ぬ。だから今まで全力を出せなかった訳だが、今目の前に自身の全力を出しきれる相手が二人も居るんだ。そんな奴等との闘いが楽しく無い訳が無いだろう?」

龍星は闘いを見ながら鷹久に答える。

美桜の闘い方は相手の攻撃を防ぎ捌きながら蹴り技を繰り出すという物。

それは本来の美桜の闘い方ではない。

美桜本来の闘いはまさしく一撃必殺。

ただ一撃をして相手を沈めてしまうのだ。

「高嶺ちゃん」

三者の闘いを見ていた光に龍星が声をかけた。

「はい?」

「母さんをしっかり見とけよ?ありゃ俺と高嶺ちゃんの為の闘い方だ」

言われて光は美桜の動きを注視する。

美桜と光の体格は似ている。

というより美桜の方が小柄な位だ。

ならば、美桜の動きを光が出来ない筈が無い。

「りゅーせーのママ、まるで踊ってるみてーな闘いだな♪」

「うん。一流の達人の闘いは舞踊のようだとは聞くけどね」

美桜は四人の見学者に言った。

良く見ているようにと。

そして美桜の動きはまさしく四人の見学者の成長を促す物だった。

それは四人の見学者だけではない。

相対している正樹と王牙もだ。

「(よもやこれ程とは!!)」

「(血沸き肉踊るとはまさしくこの事よ!!)」

二人の最強の心と身体がたぎる。

だが、たぎっているのは二人だけではない。

美桜もまた心と身体がたぎっていた。

「(まさか俺が全力出しても壊れねーなんてな!この闘い、龍星達の為にと思ってたが・・・・・・。俺も楽しんでも良いよな?)」

美桜は王牙と正樹との闘いを全力で楽しむ事をこっそりと決めるのであった。



三時間後。

辺りはすっかり日が暮れ夜の帳が訪れていた。

「ぜーぜー」

「はは。なんと楽しい時間であった事か!」

三人は訓練場に仰向けとなって倒れていた。

「うふふふふ♪すっごく楽しかったわ~♪おばさん初めて全力を出しちゃった~♪」

三人の顔には笑顔が浮かんでいた。

「まさしく時間を忘れて楽しんでやがったな。ほれ、これでも飲め」

そんな三人に龍星が近づき自販機で買ったスポーツドリンクを渡す。

「すみません榊さん」

「これは有難い。龍星殿、馳走になる」

「ありがと~♪」

三人ともそれぞれ龍星に礼を言うと蓋を開けドリンクを飲む。

「楽しかったのは良いんだけどよ。母さん時間大丈夫か?」

「大丈夫よ~♪会社には3日の有給を申請してあるから~♪龍星、悪いんだけど、貴方の部屋に泊めてくれる~?」

「構わねぇぜ。って言うか最初に言えよ」

のほほんと言う美桜に龍星は苦笑いを浮かべて答えた。

「美桜さん、お手合わせありがとうございました」

「此度の闘い、良い勉強になった。美桜殿ありがとうございました」

「おばさんも楽しかったわ~♪正樹くん~、王牙くん~、本当にありがとう~♪」

身体を起こした三人は握手をして礼を言い合うのであった。


その後、残りの二日間を龍星の修行に費やして美桜は学園都市を去って行った。

その際、見送りに来た正樹と王牙に「また、いつの日か闘いましょうね~♪」と言い、同じく見送りに来た光達に「あなた達なら強くなれるわ~♪おばさん保証しちゃう~♪」と言い残した。



あれから数日が経ち、美桜は自身が勤める会社のデスクでふと思う。

龍星達はこれからも様々なトラブルや騒動に捲き込まれるだろう。

けど、大丈夫。あの子達ならきっと乗り越え強くなっていく。

そう思いながら美桜は時折かかってくる芹香からの電話を楽しみに日々を過ごして行くのだった。


美桜と王牙・正樹の戦闘シーンを書いていないのは、読んでくださった皆さんの中でどんな闘いかを想像するのも面白いんじゃなかろうか?と思ったからです。

決して思い付かなかったからではありません(笑)



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