第二章までの設定など簡易まとめ
第二章までに出てきた単語などの補足です。
基本的に必要な情報は作中で提示するので、ここに書いてあることを把握しないとこの先読めないということはたぶんないので、不要なら飛ばしてください。
この先書き足したりすることもあると思います。(職業などについて)
第二章までの設定など簡易まとめ
○世界観
大気中に「魔素」が存在し、生物が不思議な力「魔力」を扱える世界。
太古の昔、この世界には神々が住んでいたが終末戦争「黄昏」によって全ての神が大地から去ってしまい、残ったのは神の道具「神器」のみとなった。人間たちは徐々に神々の遺した奇跡の力「魔法」も忘却してゆき、魔法を体系化した「魔術」を使うようになった。魔術によって強大な力を持った人間だったが、呼応するように強大な魔力を秘めた種族「魔族」が現れ、人間と抗争状態に陥ってしまう。
それから幾度と無く人間と魔族の戦いが続き、何度かの世界規模の戦争「天魔大戦」が勃発した。最も新しい天魔大戦は人間と魔族双方の力が高くなりすぎたため、どちらかの種族が滅びると考えられていたが、ギリギリのところで和平が成立し、現在では平和状態を維持している。
そして講和条約の締結から十数年後。魔族を統べる王「天魔王」が再臨し、人間と魔族の混血「ハーフ・ブリード」を率いて挙兵。人間と魔族双方に宣戦布告する。強大な力を持った新天魔王と混血種たちに対向するため、人間と魔族の連合軍は「時計職人」の行う勇者召喚の儀式によって、終末から世界を救うと予言される最後の勇者を呼び出すことを決定する。
そしてそれから数年後、ついに儀式を成立させ、召喚に応じた人間が現れた。その名はハジメ、彼は真の勇者として世界を救うことができるのか……?
○地理
神星セラエティア皇国:ヨーロッパに相当する地域に古くから存在する大国。別名セラエノ。「パクス・セラエーナ」という平和状態を築いた「人間国家」で、天魔大戦時は魔族との戦争に最も積極的だったが、現在では協定によって共存関係を構築している。
政治的拠点「皇都プロヴィデンス」には皇帝が、宗教的拠点「星神都市サクラガルド」には星神教会の指導者「星皇ネメシス」が存在し、それぞれ強い影響力を発揮している。
皇都プロヴィデンス:セラエティアの政治的拠点。城下町を含んで主要施設が全て巨大な城壁と堀と森と山に覆われた城塞都市になっている。ハジメたちの現在地。
○魔術に関する設定
魔素:ハジメのいる「現代」にはない物質。大気中に含有され、呼吸することで灰から血液中に取り込まれる。それを発揮する時、人間の精神が魔素を「魔力」というエネルギーに変換することで、「魔術」が発動される。この世界の生物はそれぞれ魔素を蓄積するキャパシティを持ち、一度に扱える魔力容量はその大きさに比例する。キャパシティの大きさは種族によってだいたい決定するが、個体差もそれなりに大きい。人間は魔族とくらべてキャパシティが小さいが、極稀に大容量の個体が現れる。
魔力:魔素という物質を変換したエネルギー。このエネルギーを利用して様々な現象を起こすことが出来る。精神によってコントロールされるエネルギーだが、精神力の消耗が激しい他、意識的なコントロールは複雑で非常に困難なため通常は「方陣」や「詠唱」などの技術「術式」を使用することで発動される。また、術式を省略して発動を簡略化するための技術として「術式回路」がある。
通常は、魔力は大気中の魔素から変換抽出することで生成され、生物が自力で生み出すことはないが、極稀に例外として体内に魔力のジェネレーターを備えた存在がいる。魔族の王たる「天魔族」や、「魔法使い」と言われる種族がそれに該当する。彼らは魔素のキャパシティに関係なく精神力の続く限り膨大な魔力を行使できるため、力のスケールが何段階も巨大になる。
魔法:太鼓の昔に失われた奇跡の秘術。世界の法則を捻じ曲げるほどの独自法則によって世界を侵食する力。魔術が魔力を行使して何かを起こす技術とすれば、魔法は何かが起こる世界そのものを変えてしまう。そのため一切の常識が通用せず、魔法の使い手が起こし得る限りの全てのことが起こりえてしまう。現在ではほとんど失われているが、一部の種族や個体はいまも魔法を使うことができる……らしい。
魔術:現在主流になっている技術。神に近い力を持たなければ行使できない魔法と違い、修行すればだれでも使えるように体系化されて作られた、「魔法」のコピー。人間も魔族も共通して使用している。魔族は人間より巨大なキャパシティを持つため強力な魔術を行使できるが、魔術を発動するための「術式」の技術は人間のほうが優れているために人間は器用かつ広範囲にわたって力が及ぶ。こうした違いから、魔術的な総合力では人間んと魔族に圧倒的な力の差はなく、優劣は個体差と状況次第である。
術式:魔術を発動するための補助となる技術。魔術は本来強いイメージさえあれば発動可能だが、複雑な魔術に必要な演算とイメージは困難を極めるため、それを補うため術式技術が特に人間の間で発展した。術式にはイメージや演算を図式化した「方陣」と、発動する魔術を呪文によって引き出す「詠唱」の二つが存在する。
術式回路:武器や道具に組み込まれている魔術補助システム。術式回路は効率的に魔力を流すことが出来る素材「魔導銀」で作られており、魔力を込めることで予め用意されたパターンから発動したい魔術の術式方陣が選択され、非常に簡単に、かつ素早く魔術を発動できるようになった。天魔大戦後期に開発された人間の技術であり、この技術の発展によって天魔大戦末期では人間んが優勢となった。現在では生活のあらゆる場面に術式回路が組み込まれており、文明が急速に発展している。
術式剣:術式回路を組み込んだ剣。天魔大戦末期に登場した武装で、それ以来セラエティアでは最もポピュラーな装備となっている。術式回路に魔力を流すことで切れ味と強度が常時強化され続ける他、魔術の高速起動が可能となっている。
神器:神々の時代に生み出され、その後人間の時代に少数が残された神の道具、あるいは兵器。全てが高次元の強大な力を有しており、一国の存亡をも左右する。ハジメがゲームの世界で仮想的に使用していた剣も神器「デュランダル」であり、この剣を持っていることによって基本的な能力に勝る天魔族とも渡り合うことが出来た。神器は所有者を選ぶため、選ばれないものは使えないだけではなく、命さえ落としてしまうリスクがある。
残響器:神器に残っていた神の力の残響を取り込んで作られた道具、あるいは兵器。現在では星神教会の十二級祓魔師などが所持していることが知られている。神器には及ばないまでも強大な力を秘めており、通常の術式兵器とは比べ物にならない規模の破壊力を発揮することがある。人間にとっては身体や精神への負担が強く、一部のものは身体汚染、精神汚染という負の影響が使用者に及ぼされることも。登場している主な残響機はピスケスの釣り竿「アルレシア」。
○種族など
人間:基本的にはハジメの世界の「人間」と変わらないが、育った世界が違うことで生じる差異がある。ハジメの世界は大気が汚染され、魔素も存在しないため人間にとって劣悪な環境であり、そうした環境で育った人間が魔素の存在する世界に来ると身体が軽くなる他、今まで存在しなかった魔素が一気に取り込まれるため肉体も大幅に強化されることとなる。また、病原菌や悪化した空気、水に耐性があるため、ハジメの世界の住人はファンタジーの世界では回復力が高い。
他の種族と比べ頭がよく手先が器用という特徴がある。そのため他の魔族や亜人などの知的生物よりも圧倒的に個体数が多い。個々の戦闘能力が高い魔族とくらべてもその総合的な力は互角とされている。
人間に近い種族に「亜人」がおり、獣人やエルフ、ホビット、ドワーフなどは典型的亜人種である。
エルフ:神々の時代の残響を受け継いでいる高貴なる種族。「光の貴族」とも称されれいる。長寿で肉体の強度が高く、人間とくらべても圧倒的に魔素容量が大きい。知能も高いが主に文化、芸術、感性に働かせるため、人間ほど工業や技術を発達させることはない。美しい金髪と碧眼に白い肌、そして長い耳が特徴の美しい種族で、本人たちもその美しさを誇りに思っており、多種族を見下す傾向にある。
基本的に人間の上位互換的な能力を持っているが、長寿であるかわりに出生率が非常に低いほか、純血主義で多様性を好まないこと、文明の過剰な発展を望まず世界の安定を望むことなどが原因で、強い欲望と成長する力を持つ人間に総合的には及ばず、種族としては劣勢となっている。基本的に魔族と人間のどちらにも加担しない中立の立場を貫いていたが、ある時期に内部分裂が起こり、現在は「森のエルフ」と「空のエルフ」という二つの派閥に分裂している。
「森のエルフ」は山や森に住む地上のエルフで、自然を好み共生を望む。狩りや採集によって生活しているため主な武装は弓や剣、身体能力の活用に長ける。地上生物との共生を望み、全てを滅ぼそうとする魔族ではなく人間との共生を選択した。現在は協定によって人間と同盟を組んでいる。自然との平和的共存という思想が強く、穏やかで選民意識が比較的薄い。
「空のエルフ」は繰り返される戦争に嫌気がさし、空に浮かぶ島「浮島」退避した派閥。エルフという種族の優越性を信じ、太古から受け継がれた魔法も保持しているため、魔力の扱いに長けている。人間も魔族も全く信じておらず、できれば関わりいになりたくないと考え、領空を侵犯されるとかまわず攻撃を加える。厭戦的でありながら防衛のために戦力を裂くことは辞さない。森のエルフを「光の貴族」とは認めておらず、空のエルフことが正当であると主張する。
森も空も共通して混血を嫌い、ハーフ・ブリード問題が浮上する以前からハーフエルフはエルフの間で禁忌とされてきた。多種族と恋愛するエルフを罰する専門の執行機関が内部に存在するほどである。作中ではハーフエルフのリデル(本名:リディエル)が登場しているが出生に関する詳細はネタバレになるので書けない。
魔族:一口に魔族と言っても、多種多様な種族が存在する。だが共通する性質として、人間を含む地上生物を殺すという目的を持ち、「天魔王」という唯一のリーダーに従うことが遺伝子レベルでインプットされている。その多くが魔素容量に優れ、身体能力も高い。魔族の上位種はエルフに匹敵するかそれ以上のものも多い。
オーク、ゴブリン、トロルなどの下位種からゾンビ、グール、リッチ、吸血鬼などの不死族、そして天魔王を含む五人の魔王「天魔族」などが存在する。
吸血鬼:不死者の頂点に立つ種族。エルフに並び立つ優れた力を持ち、「闇の貴族」と称される。血を流し込むすることで他の種族を不死者にできるが、吸血鬼そのものになるにはその個体の資質が必要になり、それほど数は多くない。空気中の魔素を取り込む以外に、吸血することによって他の生物から莫大な魔力を奪うことができる。身体能力、魔術の力、共に通常の種族よりも強大で、特筆すべきはその再生能力である。吸血鬼は不死者の中でも再生能力に優れ、どれだけの物理的ダメージを与えられても体組織が多少残っていれば復活可能。
作中に登場する吸血鬼は「血界真祖」と呼ばれる最強の吸血鬼「エリザベート・レ・ファニュ」。その能力と活躍は今後のお楽しみ。
天魔族:魔族全てを率いるために生まれる五人の王。最優のものが「天魔王」となり、残りの四体はそれぞれ風の「嵐魔王」、土の「坤魔王」、水の「瀑魔王」、火の「焔魔王」として天魔王を補佐する。体内に魔力ジェネレーターを内蔵している種族であり、魔素を取り込まなくても無尽蔵の魔力を使うことができる。
それぞれが圧倒的な身体能力と「固有魔法」を持ち、人間では太刀打ち出来ないほどの別次元の力を持っている。これに立ち向かえるのは勇者のみとされている。
混血種:天魔大戦終結後に増えた人間と魔族の混血。「雑種強勢」によって人間と魔族双方の強みを受け継いで生まれ、非常に高い能力を発揮する。しかし世の中に相容れないため差別をうけることが現状として確認される。
現在の新天魔王は混血種たちを率いて挙兵したとされているが、そこへいたった経緯や詳細は不明。




