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独りぼっちのメリークリスマス

作者: 匿名


別サイトに投稿した一応歌詞なんだけど、小説っぽいのでジャンルをその他にしてみた。


これで何回目になるだろう。

独りぼっちのメリークリスマス。

街行くイチャつくカップルを呪いながら

僕はいつものとこでチキンを買った。

僕のこと指差して笑ったカップル、お前ら全員別れてしまえ。



雪が降るこんな日は君のことを思い出す。

君と別れた日も、こんな天気だったな。

そっちでも元気でいますか?

僕の言葉は届かない。



いつもなら毎年ケーキは君が作ってくれた。

マジパンで作ったサンタが、サタンにしか見えなかったけど味は美味しかった。

君と別れてからは店で買う。

「あの人独りでケーキ買ってさみしい夜を過ごすのかしら」

なんて思われたくないから、家から遠いコンビニで買う。



ぼっちの何が悪い。

ぼっちで何が悪い。

本当は未練タラタラさ。

本当は君に会いたいさ。

でも君にはもう会えない。




だって君は数年前のクリスマスに

事故で死んだから。



飲酒運転が原因とか、そんなの頭に入ってこなかった。

ただただ嘘だと思いたかった。

目の前を覆い尽くすほどの、白い雪が見せた悲しい幻影だと思いたかった。

でも君の体は冷たかった。

君は動かなかった。



僕が待ち合わせに遅刻したからだとか

僕は自分を責めた。

渡せなかった君へのプレゼント、

冷たくなった君の指に、キラリと光る指輪をつけて、

涙を流しながら動かない君にキスをした。



あれから数年が経って、

今はもう引きニートから脱出。

「あなたの笑った顔が好きなの」

君はそう言っていたよね。



僕は君の写真の前に、

買ってきたケーキとチキンを並べ

「君が作った方が美味しいね」

なんて言いながら僕は笑う。



独りぼっちのメリークリスマス。



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