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独死四重奏~SLEEP~
俺は湖の傍で季節を読む
回る羅針盤 氷漬けにされた時間
波紋のように血液は広がっていく
森が湖が鳥がそれそれの秒針を刻む
俺は向こうから歩いてくるもう一人の僕の存在を確かめることができない
ロザリオを持つ手が震える
神経がこの空気がない空間でも伝わる
俺は何に悲しんでいるのか
奈落から始まるストーリー
なら終わりは光…
歯車の停止はわずかに欠けた小石が原因
全ての生命の終わりへ
俺は3色の薔薇を放り投げた
体の自由を奪われた状態で 俺は現実から眼を閉じた
睡眠薬のある場所へ手が届かない いまだに天国を見ている
俺は顔も知らないハッカーと闘っていたのか
俺は目隠しをした風俗嬢とヤっていたのか
俺はナンバープレイトを黒く塗りつぶした車で走っていた
何の音楽を聴いていたのか
ひたすら闇 目の前に何がある?
ここまで来たんだ せめて結末は耳を塞がせてくれ
ここまで来たんだ せめて自分の結末は自分で決めさせてくれ