表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

NOTHING

腐乱と腐臭の時間の中 鎖につながれた俺

兄弟 俺の瞳に映る俺を見つめる奴ら


まるで魂のない実体に依存しているかのよう成り果てた人形

集まってくる野次馬 突き刺さってくる冷たい視線


美しく 果敢なく 醜く 見上げれば 散っていく人の命

僕が吹いたこの花びらが 永遠のはなむけになるように


僕の爪が 僕の脳が 僕の空がひび割れるように熱く

魂のない人形に操られるように 神経をはがされていくように


俺はあいつとゲームをしている 俺は操られている

俺はあいつのいうように駒を動かしている 俺の指は震えている

あいつの顔は・・・


うぎゃアアアアアアアァァアアアアアアアアアア…

オオオオオオ アギャギャぎゃぎゃぎゃ 

俺の脳に… 制御不能の… この世界が目の前で


俺は時の川を流れる魂の一粒にでも祈りたい

まだ鱗のかかったこの手で

この朽ち果てたこの身が 新しい魂を送り出せたら


俺は世界のカウントダウンに布を被せる

世界がその瞳を閉じれば 俺を瞳を閉じる

最後の炎が消えるように 俺の周囲の空気を揺らめいていく


俺は最期の人形を抱え その時が終わるまで必死に逃げ伸びるだろう


俺もあの木に何億人者依存者と一緒に飾られる

毒の涙を流し 毒の国の独裁者に涙を流し 苦しみながら俺の命は寿命を終えていく

何人もの人間は断末魔に人の名を叫びながら爆ぜる

だが俺には叫ぶ人の名はいない

俺が愛するものは脳-ココ-にだけある

冷たく凍りつくような景色で

夢の中の俺は崇拝した

この透明になってゆく体で必死にお前に向かって手を伸ばす

夢と現実の間が 重なりゆく手のひらの寒色でつながった


俺は冷たい体で全力で死ぬ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ