魔王をやめた女の話
魔王をやめた女の話
俺は魔王をしているのだが、人間の勇者が怖すぎるのが悩みだ。
アイツ毎度毎度俺に殺意マックスで来るんだもん、俺が何やったってんだよ。
ただ友達になりたいから『 俺の味方になれば貴様に世界の半分をくれてやろう』って言っただけなのにそれから何度も何度も殺しに来るんだぞ!!
ゲームを手本にしたのが悪かったのか?
「魔王様、ゲームする暇があるなら新しい四天王の選定をしてください」
「だって何回やってもアイツら死ぬんだぞ」
「だとしてもです。……というかルツィアテメェそんなだから友達居ねんだろうが!!」
「そんな大声で言わなくても良いだろ姉貴!!」
「……初めての妹だからって甘やかしすぎた。こんなのが父さんの後継者って」
「こんなのって言わなくてもいいだろ」
「言われたくないんだったら最低限見た目を気にしろ。威厳のいの字もないその格好どうにか出来ないのか、めかせば可愛いんだから」
「えー、そこまで言うなら仕方ないなぁ」
「やっぱりいいや腹立つから。勇者が来やがったから行ってくるが部屋から出るなよ面倒になるのが目に見えてるんだから」
「はいは~い。行ってらっしゃ~い」
ふっふっふ、部屋から出るなと言われて出ない俺ではない!!
何故なら今日は新作ゲームが届くのだからな!!
十分後
これぐらい時間が経てば
ガチャ
チラッチラッ
よし誰もいないな
テクテク
あとはこの角を曲がれば念願の新作ゲームがある。
「「あっ」」
「なにこの子可愛い、この城の子?」
「答えないからな!!」
「声まで可愛いなんて……調教しがいがありそう」
「よよよよだれが、それに調教って俺はそんなものに屈しないからな!!」
「俺っ子かぁ、良いねぇ私のタイプど真ん中なんだけど」
「嫌だ、嫌だぁぁぁ!! おっ、お前には世界の一部すらあげないからな!!」
「世界の一部なんていらないよだって君が欲しいから」
ドタドタドタドタ
「だから出るなと言っただろうが!!」
「姉貴気をつけろこいつ怖い!!」
「……このアバズレが姉貴ってことは君が魔王なんだ」
「誰がアバズレだってこのサイコパス女が」
「褒め言葉ありがとう」
「褒めてないわ!! ほんっとアンタとは昔から気が合わない」
「こっちのセリフよそれは」
「妹ちゃん貸してよ」
「ダメに決まってんでしょ、アンタはまともに返さないだろ」
「だって可愛がってたら壊れちゃうんだから仕方ないでしょ!! 前の子なんて反抗的だったから四肢をもいで一日犯しただけで壊れちゃったんだよどう思う?」
「お前の場合もいだより溶かしただろ」
えっ、そこなの? というかこの人勇者より怖いんだけど。
「それでこれが前の子の姿なんだけど可愛くない?」
「また取り込んだのか、飽きないなアンタも」
いやいやそこじゃない、取り込んだところにツッコまないの!?
これまともに魔王として仕事しなきゃ俺もやばいな、引きこもってる場合じゃない!!
「姉貴これからは俺ちゃんと仕事する、だからおめかししてくれ」
「分かった。なら言葉遣いも直さないといけないことも分かってる?」
「……分かっておる、我にとっては造作もない。こっ、こんな感じでいいですか」
「う~ん、もっと可愛い妹って感じがいいんだけど……ちょっとアンタに調教頼んで良い?」
「それだけはやめてくださいお姉様!!」
「お姉様? お姉ちゃんでしょ」
「分かりました、分かりましたからやめてくださいお姉ちゃん」
「調教しても良いんだよね!!」
俺……私は結局連れて行かれた。
サボったツケなんだろうなぁ
そして調教されそうになった時
調教部屋の壁が勇者によって破壊された。
「そのいたいけな少女を離すんだ!!」
「離すわけがないでしょ、こんな可愛い子を」
「……勇者、助けて」
魔王として仕事すると言った瞬間これか……というか勇者、なぜ私に気付いてないのだアレだけ会っておいて。
勇者は私を捕らえた女の人に返り討ちにあって調教された挙句溶かされていた。
……私魔王向いてないや。
「ルツィア大丈夫か!!」
「お姉ちゃん、もうめちゃくちゃだよ勇者は死ぬし私は調教されそうだし……魔王やめたい」
「……はぁ、やっと正直になってくれた。最初から私に任せておけばよかったのに。分かった助けてあげる」
「ありがとうお姉ちゃん」
女の人を狙っていたお姉ちゃんは照準を動けない私に向けた。
「お姉ちゃん、なにをする気なの?」
「なにをってこういうことよ」
ズドン
「なん……で」
私は薄まる意識の中お姉ちゃんの真意を聞いた。
「お前みたいなグズが魔王なんて父さんも見る目ねぇなぁって思ってたんだよ。妹だからって我慢してたのにお前はゲームばかりでほっとんど動きゃしない。それでアルマと一緒に殺す計画を立てたんだよ」
今度は平和な世界で暮らしたいな
「とまあこれがお前が殺したがった魔王の最期だよ。元勇者」
「……今から飲むか!!」
「だな、そんで飲んだ後はゲームしないか」
「いいねいいね」
これは魔王と勇者が仲良くなっただけの話である。
おしまい
見つけて読んでいただきありがとうございます!!
引きこもりの魔王の話って書いたことなかったなぁと考えてたら思いつきました




