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現実逃避のために逃げ込んだVRMMOの世界で、俺はかわいいテイムモンスたちに囲まれてゲームの世界を堪能する  作者: にがりの少なかった豆腐


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67:入手難易度調整

  

 開いていた掲示板を閉じる。


「うーむ」

 

 参考にできそうな書き込みは少なかったが全くないわけでもなかった。


 やっぱりものによっては出にくい種類の装備もあるんだよな。俺がやったガチャで出て使わないものを入れているから偏りがあるのはしょうがない。人気職の装備はガチャでも出やすいようになっているみたいなんだが、不人気職の装備はあまり数が作られていないのか、ガチャから出てくる数も少ない。


 特にテイマーサモナー装備は本当に少ないんだよな。テイマー用の装備なんて毎回めいいっぱい回しているのにほとんど手に入らない。


 そういう俺と同じマイナー職の装備を求めてこのダンジョンに来るプレイヤーもかなりいるみたいだ。しかし、今の報酬の出し方だとどうしても数の少ない装備品はなかなかでない。そのためそれを目的に来ているプレイヤーたちはなかなか目的のアイテムが出ず、他のプレイヤーたちは先に目的のアイテムが出てしまい、出るまで付く合うか途中でリタイアすることになる。


「今のやり方だと、課金ガチャと同じ出方なんだよな」


 実際このままでも問題はないと思うが、しかしそれでいいかと言われれば微妙なところだ。

 

 出ないから何度も挑戦する。出るまで挑戦する。だが、プレイヤーの中にはある程度やって出なければやらなくなる者も多い。特にこのゲームは現状エリア攻略が主な楽しみ方なのだ。

 ガチャに時間をかけるメリットはそこまで高くない。


 時間は有限なのだ。学生だろうと社会人だろうとずっとプレイし続けられるプレイヤーは多くない。目的の物が出にくいとわかれば次第に来なくなるだろう。


 ただでさえこのダンジョンは序盤も序盤、第2エリアにあるのだから一度来なくなったら2度と来なくなるプレイヤーは多いはずだ。


 そうなった場合、ダンジョンから経験値を得ることはできなくなるし、ガチャから排出された産廃の処理も難しくなる。まあ、ガチャ装備に関してはDP(ダンジョンポイント)に変えるという選択肢もあるんだが、その状況でDPをためるメリットはないだろう。


 となれば報酬の数を調整するのは、少し難しいか。出にくい装備は単純に俺が持っている数が少ないからそうなっているだけだ。だからそれを増やして他を減らすというのは現実的に難しい。ここでガチャ産の装備以外を報酬にしても意味はないだろう。ガチャ産の装備だからプレイヤーたちは集まってくるのだ。


 報酬の箱を開けるプレイヤーの職によって出てきやすい装備を設定するのはどうだ? システム的に可能かどうかは別として、ありか否か。

 今よりはましになるか? 出やすくしてしまうとプレイヤー当たりの挑戦回数が減ってしまうデメリットはあるが、今の状態よりも出やすくなったことを理解すれば諦めるプレイヤーは減るだろう。


 できるならこれがいいと思うが問題はこういうことが出来るかどうかだな。


「アンゴーラ。聞きたいんだが」

「なんじゃ?」

「ダンジョンの階層クリア報酬の排出方法って変更することはできるか? いまはランダムだろう。プレイヤーの職業に合わせて出やすい装備を指定したりって、できたりするのか?」

「うぬ、そうじゃのぅ」


 俺の質問にアンゴーラは少し考えるような仕草をする。多分できるかどうかを調べているんだと思うが、さてどうなるか。


「ふむ。出来んこともなさそうじゃ。じゃが、変更するには少々コストがかかるようじゃ」

「コストってDPのことか?」

「そうじゃな」


 なるほど。普通にランダム排出よりシステム的に複雑になるからそれを補うためのコストってところだろうか。


「実際そのシステムを入れるとどのくらいコストがかかるんだ?」

「一度報酬を排出するたびに10DPじゃの」

「10DP……か」


 10DPで1円計算だったはずだ。安いか高いかで言えばやや高いと言えるだろう。ダンジョンに挑戦者が来て1層クリアされるたびに1円払う必要があるとなれば挑戦者が多くなればなるほど加算されることになる。

 

 今は4層目で止まっているプレイヤーが多いようだが、今後10層15層に挑むプレイヤーが増えればその分必要なDPが増える。


 悩ましいところではあるが、ぶっちゃけ一回10DPくらいならいいかと思わなくもない。

 って、そもそもDPってダンジョンにプレイヤーが挑んでくるたびに溜まっていくものだし、いちいちリアルマネーで考える必要なかったわ。

 まあ、要はプレイヤーが挑んできた時に得られるDPが減るだけって事だよな。

 なら問題ないか。

 

 アンゴーラに確認を取った後、ダンジョンの難易度を調整していく。


「とりあえず、階層数を最大の30にしておくか」


 今まで25層までだったダンジョンをDPを使い最大まで拡張する。階層数を拡張し終えたところで、ウィンドウ上に表示されていたダンジョンの階層数の横にMaxの文字が表示された。


 最終階に配置するテイムモンスターはまだ居ないが、テイム枠はまだ空いているのでその内テイムすることになるだろう。本来なら移送で決めたほうがいいのだろうが、そもそも今挑戦してくるプレイヤーたちがようやく5層に到着しそうってところみたいだし、焦って適当なモンスターをテイムして配置する必要はないだろうしな。

 とはいえ、何も配置しないことはできないようなので、適当に俺をその場所に配置することにした。


 あとは階層を増やしたことで各階層に配置するモンスターのことを考えなければならないが、その辺は追々追加していけばいい。

 階層を増やしたことで各層で設定できるモンスターのレベル上限が上がったため、そこだけは先に新しい上限まで上げておく。


「これで階層は最大の30層まで拡張できたし、すでに配置してあるモンスターも強化できたな」

「30です?」


 いつの間にか横に来てダンジョンを調整しているウィンドウを覗き込もうとしていたシュラがそう声を出した。


「今このダンジョンの階層を30層まで大きくしたってこと」

「なるほど……です?」


 なるほどとか言っているけど、絶対にわかってないだろうなこれ。

 そもそもその辺を理解できるだけのAIがテイムモンスターに備わっているのか同かも疑問だ。 もし備わっているなら面白いが、さすがにゲームの処理が重くなるからないとは思うが。


「アイテム排出の方も終わったしダンジョンの拡張もした。後出来そうなものはあるかな」


 パッと思いつかないからなさそうだが、何かを忘れているような気もする。


「です?」

「うー、ってあぁ」


 そういえば俺のレベルが上がったという事はシュラ達のレベルも上げることが出来るようになっているんだよな。

 シュラ、ぷらてあ、朱鞠の3体は俺のレベルがそれぞれ上限になっていたから、現在54レベルまで上げることが出来るはず。レベルを上げるための素材も最近レベルアップさせてあげられなかったから溜まっているし、それを使ってレベルを上げてしまおう。


 育成スキルを使い、素材を経験値としてシュラ達に与えていく。レベルが50を超えていることもあり、大量に素材を使ってようやく3体ともレベル54にすることが出来た。


 ここまで来たらそろそろ進化してもいいと思うのだが、シュラ達が進化するような気配は一切ない。もしかしたら55になれば進化するかもしれないが、そうするには俺のレベルを上げないといけないんだよな。

 今回はダンジョンに溜まっていた経験値でレベルを上げることが出来たが、次のレベルアップはいつになることやら。


「のう」


 いろいろ先のことを考えているところでアンゴーラが声を掛けてきた。

 

「どうした」

「今ちょうど初めて5層目にお主と同じ存在が到達したんじゃが」

「まじか。それって確認できたりするか?」

「わかったのじゃ」


 ここに来て5層目に到達するプレイヤーが出てくるとは思っていなかった。タイミング的に俺がモブモンスターを強化する前に5層目に到達していそうだが、それでも今まで1人もいなかったのだ。ちょっとだけそのプレイヤーたちを見てみたい気持ちが湧いた。


 アンゴーラがそのプレイヤーたちを映したウィンドウをこちらに見せてくる。そこに映っていたのは6人組のプレイヤーだった。


「見たことはなさそうだなぁ」

「ですー」


 どこかですれ違っている可能性もあるが、少なくとも面識のあるプレイヤーではなさそうだ。

 多少苦戦している感じはあるが戦い方は堅実で、このままいけばゲートキーパーのいる空間までたどり着けそうな感じもする。


「ここままじゃとこやつがいるはずの場所まで到達しそうじゃが、このまま見ておくか? それともこやつを戦いに向かわせるか?」


 アンゴーラが俺の隣で同じように映像を見ていたシュラを指しながらそう聞いてくる。


「あー、そういえばそういうのもあったな」


 今5層目のゲートキーパーに設定されているのはシュラだが、このままあのプレイヤーたちがその場所に着けば戦うのはシュラのコピーだ。しかし、最初のころにシュラそのものがゲートキーパーとして戦うこともできると聞いた記憶がある。


「…シュラはゲートキーパーとしてこいつらと戦いたいか?」

「ですぅ」


 そう質問するとシュラは少し悩むような素振りを見せた。

 

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