先語り・4
ミヨガダンジョン20階層。
この階層に初めて足を下ろしたプレイヤーたちは少し残念そうな表情を浮かべていた。
「15階層がなんちゃってアスレチックだったから、今回も似たような感じだと思ったのだけど……」
「これだと間違いなくゲートキーパーだろうなぁ」
「おうふ」
アベレージ65を超えるレベルのモブモンスターを倒し、この階層まで来られるプレイヤーは全体を見ては相当な上澄みではある。しかし、このダンジョンに関していえば、その上澄みであってもあっさり負けてしまう魔窟だ。
特に5層ごとに存在しているこのダンジョンに挑むプレイヤーたちから、壁と呼ばれているゲートキーパーは別格の強さを持っている。
「アスレチックから2手に別れる道があったから、もしかしてもう片方は別の属性のゲートキーパーとかなのかね?」
「10層目がそうだったからそうなんじゃねぇかなぁ」
「エリアを見る限り、地属性か風属性か」
今このプレイヤーたちのいるエリアは荒廃した峡谷。場所によっては足を踏み外すとそのまま底の見えない崖下に落下してしまうようなところも存在している。
イメージとして一番近いのはグランドキャニオンなどだろうか。さすがにそこほどの規模はないが。
「掲示板見る限り到達したって情報も出ていないし、おそらく俺たちが最初の到達者だ」
「一回で討伐出来たら自慢できるなぁ。はは」
明らかにそんなことはできないと思っている表情でパーティーの一人が声を漏らした。
「無理だろうね」
「むりむりむりっすぅ」
「できもしないこと言うなって」
「やっぱりそう思うよね」
パーティーのうちだれも欠けることなくこの階層まで到達できたものの、このプレイヤーたちが持ち込んだアイテムはほぼ尽きてしまっている。
「次誰かが死んだ瞬間に総崩れ起こすでしょ。もう蘇生アイテムないんだから」
「MPも回復間に合っていないからなぁ」
「もうちょい待機しとく?」
「可能なら全快まで回復しておきたいところだな」
本当であればMPの自然回復を待ってボスエリアに向かうべきなのだが、そうも言っていられない事情もある。
「すまん。そろそろログアウトしないとまずい」
「まさかここまで来れるとは思っていなかったからなぁ」
「アイテムも持ち込み少なかったし、リアルはてっぺん越えてんだよな」
「ここまでぶっ続けだからしゃーないよ。俺だって警告出てるし」
この階層に到達するまでにかかった時間。1層ごとにかかる時間はそう長くはないが、20層も続けばそれなりの時間になってしまう。事前に準備していたり、仲間との待ち合わせだったりと、本格的にダンジョンに潜るには結構な時間がかかるものなのだ。
「おいぃい!? それ出てるなら言えや!」
「すまそ。下手に水差したくなかったんだー」
「あー、それは仕方ない。気持ちはわかる」
「いや言って!? 突然強制ログアウトされると困るのはこっちなんよ」
そしてこのパーティーも例外ではなかった。
中には廃人と呼ばれる、制限時間ぎりぎりまでログインしっぱなしのプレイヤーもいるが、そんなのはほんの一部。普通はこのようにログイン時間に制限があるものである。
そして、そのことを言い出せないのも、状況によってはままあることである。
少しだけ足を速めたパーティはダンジョン中を道なりに進んでいく。周囲の景色は広く見えるにも関わらず、分岐なども見当たらず完全な一本道である。
「しっかし、モブモンスターが一切出てこないな」
「そうだな。まあ、サクサク進めて楽でいいんだけど、逆に怖い」
「ログアウトまで時間もないし、勝てる勝てないにかかわらずこの階層で終了だな」
「ああ」
そんなことを話しながらプレイヤーたちは周囲の警戒を怠らない。あまり名の知れたパーティーではないといっても、ここまで来ることのできる上澄みの中の上澄みなのだ。
「にゃうん」
そんなプレイヤー達の前に1匹のモンスターが姿を現した。
姿は2足歩行のちゃとら猫。特別武器になるような道具は持っていないが、プイレイヤーと同じように防具を着こんでいる。
「なん」
「えっ」
突然現れたにもかかわらず、襲い掛かってこないという普段なら割と緊張感のない現れ方だったのだが、プレイヤーたちはすぐに臨戦態勢に移る。
「おい、どっから来たんだこいつ?」
「警戒していたはずなんだけど、気づけなかったぞ」
「猫系のモンスターみたいだから、気配を殺すようなスキル持ちかもしれない」
「俺、嫌な予感してんだけど」
「俺も」
そんなことを話しながらも、襲い掛かってこないモンスターを前にプレイヤーたちはできる限り相手の出方を伺い、何があってもすぐに対処できるように身を構える。
「看破不完全。レベルは上の桁が7だ」
「レベル70台とか、いやぁむりっす」
「これは完全に壁っすね。わかります」
「しっぽが2又に分かれているから猫又け「にゃぅん」」
相手を観察して、わかったことを仲間で共有していたところで突然1人の言葉が途切れた。そして、そてと同時にモンスターの鳴き声が横を通り過ぎていった。
「え」
「は?」
観察していあはずの相手がいつの間にか目の前から消えている。それと同時に、仲間の一人が死亡したことでポリゴンになっていくのが視界に映った。
「瞬殺って」
「レベル差あるって言っても」
「いつの間にか後ろにいるんだけど」
「閃〇? 〇花なの?」
「そのネタわかるやついるのか? ブリ「にゃぅん」」
仲間のボケに乗ってしまったプレイヤーが、その先は言ってはいけないとばかりに、ゲートキーパーによって瞬殺された。
さすがに何もできていない状況で2人も欠けてしまえば後の結果はお察しである。
「縮地系はやめろぉ。初見殺しすぎるだろうが」
「目で追えないとか初見じゃなくても難しくねぇ?」
「これだから壁はぅ「にゃーん」」
「防具しているのにどういうことだこれ」
そうして最初の攻撃から1分も経たないうちにプレイヤーたちは一方的に蹂躙され、ダンジョンの入り口に戻されることとなった。
【アスレチック】ミヨガダンジョン攻略スレ34【楽しい】
1:ななしのミヨガ攻略者
ここは第2エリアに在るミヨガダンジョンの攻略について話し合うためのスレです
未攻略階層の情報は掲示板管理AIに伏せられますので、気を付けてください
15層目のアスレチックエリアはクリアすると出入り自由になりますが、直接15層目に入ると他の階層への移動はできません。注意
ダンジョン個別情報WIKIはこちら[リンク]
過去スレ33はこちらから[リンク]
次スレは950が宣言してから立ててください
・
・
746:ななしのミヨガ攻略者
アスレチックで遊んでいるやつらそろそろ先に進めよ
なんのためにダンジョンの中にいるんだよ
747:ななしのミヨガ攻略者
アスレチックで遊ぶためですが何か?
748:ななしのミヨガ攻略者
18層目まで行ってぼろ負けしたから今はアスレチックの気分
749:ななしのミヨガ攻略者
15層目だけ出入り自由なの反則だろ
他の階層も同じようにならねぇかな
750:ななしのミヨガ攻略者
このダンジョンやっぱ運営が弄ってんじゃね?
って思うことが多いんだけど
どうよ
751:ななしのミヨガ攻略者
報酬で手に入るアイテムが課金装備
明らかに遊びエリアな15層目には出入り自由
レベルが異常にえぐい
752:ななしのミヨガ攻略者
運営要素しかないじゃん
753:ななしのミヨガ攻略者
イベント終わったばっかで期間ちょうど空いてるし、これと言ってやることないのよね
気分転換にはちょうどいい空き時間
754:ななしのミヨガ攻略者
20層到達ー
うぇーい
755:ななしのミヨガ攻略者
勝ったか? 負けたのか?
負けたんだな!
756:ななしのミヨガ攻略者
決め付けてて草
まあ、ここに書き込みに来ている段階でもうダンジョンの中にいないのはわかってるから、そうなんだろうとは思うけど
757:ななしのミヨガ攻略者
負けたー
というかこんな時間なのに人結構いる感じ?
758:ななしのミヨガ攻略者
日中よりは多くないけど、いるはいる
759:ななしのミヨガ攻略者
20層はやっぱゲートキーパーだった?
というか壁だった?
760:ななしのミヨガ攻略者
壁だったねぇ
明らかに強さが段ちよ
15層のところで再度二手に分かれているから、もう一方がそうだとは断言できないけど
761:ななしのミヨガ攻略者
兄ちゃんはどっちいったんじゃ?
わしら右いって暗闇に迷い込んだんじゃが
762:ななしのミヨガ攻略者
じいちゃんこんな時間に起きてないで早く寝なさい
763:ななしのミヨガ攻略者
もう午前でがんすよ
俺らは左で、荒野に放り込まれた感じ
764:ななしのミヨガ攻略者
キャラ付けだから気にしないで(^◇^;)
わしらとは逆の方を行ったのじゃな
ならどっちもゲートキーパーと戦うことになるのじゃな
765:ななしのミヨガ攻略者
じじいキャラは被るからやめといた方がいいぞー
有名なのが1人いるし
766:ななしのミヨガ攻略者
やっぱりそう思う?
下手に有名なのがいると勘違いされるかもしれないからやめとくか
767:ななしのミヨガ攻略者
(勘違いしかけてたから助かる)
768:ななしのミヨガ攻略者
当然の如く蹂躙されたと思うけど、どんな感じだった?
強い? 勝てそうな感じ?
769:ななしのミヨガ攻略者
荒野の方はまあ無理じゃねって感じ
瞬殺されたし、あれをどう防げばいいかもわからん
気づいたら仲間が死んでるとか、どうすりゃいいんだよw
770:ななしのミヨガ攻略者
暗闇の方はまあ、最低でも光属性がないと話にならなそうな感じだった
視界最悪だったし、ろくに相手が見えていなかったから、どうすればいいのかもわからん
誰か確かめてきてくれって感じ
771:ななしのミヨガ攻略者
毎度の如くって感じやね
ここでさらに停滞かぁ
772:ななしのミヨガ攻略者
壁相手じゃしかたないでしょ
初見で勝てる奴いないって
773:ななしのミヨガ攻略者
今のところ、初見で突破できたのってアスレチックだけだし
普通のゲートキーパーですら突破するのに何度か挑んでる感じだからな
774:ななしのミヨガ攻略者
ボスとかゲートキーパーってレベル以上に強化されているから、同レベルじゃどうにもならないんだよな
775:ななしのミヨガ攻略者
?
ボスって基本的に同レベルのプレイヤーが6人揃って戦うのが適正じゃなかったっけ?
776:ななしのミヨガ攻略者
ソロの話なんだが
777:ななしのミヨガ攻略者
(´・ω・`)
778:ななしのミヨガ攻略者
(;ω;)
779:ななしのミヨガ攻略者
まあ、そのうちなんかいいことあるって
780:ななしのミヨガ攻略者
慰めなんていらないんだけど!?
というか好きで1人でやってんだよ
781:ななしのミヨガ攻略者
地味に777ニアミスしてんのが哀愁を誘う
782:ななしのミヨガ攻略者
なむ
783:ななしのミヨガ攻略者
やめたげてよぉ
この前パーティー崩壊した俺にも地味に刺さるからさぁ
784:ななしのミヨガ攻略者
イベント終わった後とか、ギスギスしているパーティー多いからなぁ
タイミング的にそういうの多そう
785:ななしのミヨガ攻略者
責任の押し付けあいとか見苦しいんだよなぁ
見ててもいいもんじゃねぇし、当事者になったらもっと嫌だし
786:ななしのミヨガ攻略者
20層到達したーって報告しようと思ったんだけど、もうされてんのか
ちょい遅かった
というかなんでこんな暗い話になってんのよ
787:ななしのミヨガ攻略者
結構同じタイミングで到達する奴多いよな
10層目の時も同じタイミングだったし、今回もそうだろ
788:ななしのミヨガ攻略者
上位の奴らが結構横並びっぽいからそうならるんじゃね
案外そんなもん?
789:ななしのミヨガ攻略者
ああ、確かに。
出てくるモンスターの強さはかわらないし、プレイヤーの強さも誰かが特出しているわけでもない。
そうなりゃそうなってもおかしくないか。
790:ななしのミヨガ攻略者
結構19層目までは到達報告も上がっていたし、ようやくって感じだよね
20層目が1番下層?
791:ななしのミヨガ攻略者
うんにゃ
そもそも2つ存在している段階でそれはないだろ
792:ななしのミヨガ攻略者
それもそうか
793:ななしのミヨガ攻略者
最近まじで進行速度遅くなっていたし、やっと感はすごいな
また停滞だろうけど
794:ななしのミヨガ攻略者
モブモンスターが強すぎるのがいけないんだよ
19層目でアベレージ65とかおかしすぎる
795:ななしのミヨガ攻略者
レベル上げするにはいいんだけどなぁ
死んでもデスペナないし、うまくいけば結構経験値稼げる上で素材売りで金稼ぎもできる
796:ななしのミヨガ攻略者
そう言えるのは上位人だけだよ
いまだに10層目に到達できなくてヒーこら言っているプレイヤーの方が多いんだから
797:ななしのミヨガ攻略者
人少ないからギスギス感少なくてええなぁ
いつもこれだったらいいのに
798:ななしのミヨガ攻略者
無理でしょ
799:ななしのミヨガ攻略者
だよねぇ
800:ななしのミヨガ攻略者
朝になったら人増えるから情報出すなら今のうちがいいぞー
今ならあーだこーだ文句言われないから
801:ななしのミヨガ攻略者
最近クレクレ厨増えたからね
イベント直前だったからってのはあるだろうけど
802:ななしのミヨガ攻略者
それもそうだな…そうか?
(どのみちもっとよこせと言われる気がしないでもないが)
803:ななしのミヨガ攻略者
少なくとも今書き込んでいるやつで悪態ついている奴はいないから、マシなのは確か
804:ななしのミヨガ攻略者
うーん、まあいいか
それじゃあとりあえず荒野ルートのほうな
19層目のモンスターからーー




