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現実逃避のために逃げ込んだVRMMOの世界で、俺はかわいいテイムモンスたちに囲まれてゲームの世界を堪能する  作者: にがりの少なかった豆腐


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57:次の目的地

  

 ギルドに預けていたぷらてあと朱鞠を引き取りに行くとなぜかギルドの前がプレイヤーでごった返していた。

 さらにギルドの中は、ごった返す、どころではなく鮨詰め状態といった方がしっくりくる状態になっており、それくらいにプレイヤーがギルドの中にあふれ返っている。


 まあ、こうなっている原因はおよそわかってはいるんだが。

 ……ああ、掲示板も阿鼻叫喚状態だなこれは。我先にとギルドに入っていったプレイヤーたちはご愁傷様だわ。


 それにしてもこんなにプレイヤーが集まっている状況は最初にログインした時と、この前のイベント後に変なやつに絡まれた時くらいか。見る限りその時以上の状態だが。一応前の2つは動けない程ではなかったし。


 幸い、この町のギルドは総合ギルドで、依頼などの手続きをする場所とその他、要はテイムモンスターを預けたり、アイテムの売り買いをする場所は別口となっている。そのためわざわざプレイヤーで鮨詰めの状態の中を進む必要はない。


 少しでも前に進もうともがいているプレイヤーたちを横目に、俺はギルドの中でも区切られたほとんどプレイヤーのいない場所を進み、受付でぷらてあたちを引き取る。


「……」

「シュ」


 預けられていたことで寂しかったのか、ぷらてあは無言で俺にしがみ付き、朱鞠は身を寄せてきた。


 その行動を見て少し罪悪感を覚えたが、苦手属性のボスとの戦闘に連れて行くのは流石にリスクが高いため、心を鬼にとまではいかないが仕方ないことなので諦めて欲しいと思いながら2匹を優しく撫でた。


 ぷらてあたちを引き取ったことで鮨詰め状態になっている方向から視線を感じるようになったが無視する。我先にと群がるプレイヤーに関わってもいいことはない、というのはよくわかっている。全員が全員そういうプレイヤーではないのは理解しているが、今までの経験上面倒な人間が多いのは間違いないからな。


 シュラやぷらてあたちが可愛くて目立つことは認めるが、全員がただ見ているだけというのはあり得ないんだ。面倒な奴らに絡まれる前に用事を済ませてこの場から去った方が良いだろう。


 しかし、本当ならギルドでやりたいことが他にもあったんだが、さすがにこの中に入っていくのは嫌だし、たぶんこの混雑の原因がそれなんだろう。


 うーむ。なるべく早めにセカンド職を解放しておきたかったのだが、この状況だと当分出来そうにない。

 他の場所にあるギルドも同じような状況だろうし、後に回す予定だったことを先に進めることにしよう。


 まずはこれからフィールドに出ることになるのでギルドを出る前にボス戦で使ったことで減った消耗品アイテムを買う。といっても、HPは回復魔術を俺が取得しているから消耗品アイテムで買うのはMPポーションだけだが。


 ついでに目ぼしい素材も買いだめしておく。シュラたちのレベル上げにも必要なので、素材類はこういったタイミングでもこまめに買っている。


 こういう物は必要な時になってから買うのでは、数を買うことが出来ないことが多いので、必要になってから買うのは必要数が揃わないというリスクがある。なので買える時に買っておいた方が良い。

 特に素材系はイベント前など、武具を新調することプレイヤーが多くなると必然的に需要が高まる。そうなると本当に買えなくなる。

 前のイベントの時も多くの素材が無くなっていたし、残っていたものも転売プレイヤーが異常なほど値段をつり上げた物だけだった。


 ただ、今のところ次のイベントの情報はまだ出ていないし、当分の間は変に値段が上がることはないだろう。若干ゴブリン素材の数が少ないのと値段が上がっているのが気になるが、ゴブリン素材の使い道でも見つかったんだろうか。




 買い物も終わりそのまま町を出る。


 目的地は今いた町から少し離れた場所にある山。その近くに存在するダンジョンだ。名前はフィアーナダンジョン。


 固定ダンジョンで鉱石系のモンスターが多数出現するダンジョンとして有名らしい。

 ダンジョン自体は既にクリアはされているが、ダンジョン内で出現する特定のモンスターを倒すことで宝石や属性を帯びた鉱石などのレア鉱石を落とすことがあるらしく、最前線が第6エリア、近い内に第7エリアに移ろうとしている時期でも人気のあるダンジョンだ。とイケシルバーから聞いた。


 その情報を貰ったのは第6エリアに進む前の事だったが、その時はどちらかといえばエリアボスの方が近かったのでそちらを先に済ませたのだ。

 そんなわけで第6エリアから出戻りという形にはなってしまったが、俺たちもその鉱石、その中の属性鉱石を求めてそのダンジョンに向かうことにした。



 

「ここでもできるのかよ」


 目的のダンジョンに向かう前に、そこから一番近くの村に立ち寄った。

 ここはダンジョンを監視する目的のために作られた村らしいので、NPCが住んでいる家の数はそこまで多くはなく、規模としてそこまで大きくはない。

 良くあるダンジョンメインの小説では、ダンジョンの近くに大きな村が栄えていたりするのだが、FSO内のNPCはあまりダンジョンには近寄らず、むしろ厄介な存在として見られているようだ。


 それで既に町で準備を調えているのにどうして村に寄ったのかといえば、この村にあるギルドで依頼を受けるためだ。

 

 ギルドで受けられる依頼には何処のギルドでも受けられる共通依頼や、特定のエリア内で受けられるエリア限定依頼など、いくつかの種類があり、その中で今回目的としていた依頼はギルド限定依頼。


 ギルド限定依頼は1つのギルドのみで受けられる依頼で、そのギルドの付近に関する依頼が主だ。そのため、近くにダンジョンがある村などにあるギルドには、ダンジョン関連の依頼が多く存在している。

 基本的にダンジョン関連の依頼は常設依頼に当たるので無くなるということはない。そして、ダンジョンへ向かうプレイヤーの大半がこういった依頼を受けるために近くの村にあるギルドに訪れることになる。

 まあ、俺もその内の一人ということだな。


 ぶっちゃけ、Fsに関しては課金しているからそこまで必要としていないのだが、ギルドポイントに関しては課金ではどうすることも出来ないので、こうやってこまめに依頼を受ける必要があるわけだ。


 あぁ、ついでだがダンジョンの近くにある村のギルドの受付は大体腕っぷしの強いおっさんが担当している。

 理由としては、ダンジョンに向かうNPCの多くはゴロツキなどのがらの悪い人間が多いらしく、女の受付だとそういう奴らに絡まれたりしやすいし、突発的に起きる喧嘩の仲裁や鎮圧をするには女より男の方が向いているってことらしい。中には女の受付もいるが、そういう存在は当然腕が立つ。


 話を戻すが、まあそれでその依頼を受けに来たわけなんだが、さっきの言葉はその後に知ったことが原因だ。


「セカンド職ってここのギルドでも設定できたんだな」


 町にあるギルドでやろうとしていたセカンド職の解放がここでも出来るのは知らなかったな。よく見ればセカンド職を解放しているような動きをしているプレイヤーあちらほら居る。

 俺が掲示板を見た時にはそんな情報は一切出ていなかったんだが、もしかしてあの後書き込まれたのかもしれない。


「ああ。それとメイン職の変更も可能だ。ミヨさんの場合、ギルドランクがDだから条件は満たしている。この場でセカンド職の選択ができるぞ」

「ん? 村のギルドでも職業の変更って出来たのか? 前は出来なかった気がするが」


 俺は最初から職を変更する気がなかったから、他の奴が掲示板に書き込魔れていたのを見ただけなんだけどな。ま、その後確認はしていないし実際どうだったかは知らないのだが、もしかしたら最初から変更出来たのかもしれない。


「少し前まではできなかったが、いくつも要望が来ていたからな。それで最近できるようになったんだ」

「なるほど」


 元からじゃなくこの前のアプデで追加されたってことか。まあ、状況に応じて職業を替えているプレイヤーも居るらしいし、大きな町のギルドでしか職の変更が出来ないっていうのは、そんなプレイヤーにとって不便だからな。


 今まで俺にはほとんど関係ない話だったが、町のギルドの混雑具合を見た限り悪くないアプデだったな。しかし、町のギルドでの光景を思い返す限り、俺と同じように気付いていないプレイヤーは多かったようだが。

 まあ、セカンド職を解放することで混雑が生まれるのを見越しての判断かもしれない。


「職業の設定はどうする。今するのか。たぶん初めてだよな?」

「ああ、セカンド職の方を」

「了解。ギルドカードの提示とこの水晶に触れてくれ。触れれば適性のある職業が目の前に表示されるはずだ」

「わかった……が、適性?」


 俺の対応をしているギルド職員にギルドカードを渡しつつ、疑問を投げかける。


 FSOはステやスキルで就ける職業が制限されるようなゲームではなかったと記憶しているんだが、セカンド職に関しては違うのか?

 

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