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現実逃避のために逃げ込んだVRMMOの世界で、俺はかわいいテイムモンスたちに囲まれてゲームの世界を堪能する  作者: にがりの少なかった豆腐


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37:ギルドランクアップとエリアボス

 

 ダンジョンを手に入れた翌日。いつもより少し早い時間からFSOの世界にログインした。


 理由は、今日が日曜日のためプレイヤーのログイン率が上がるだろうから、ログインしてくるプレイヤーが増える前に依頼を熟してしまおうと考えたからだ。


 昨日は土曜日だったがイベント当日だったため、通常フィールドに居たプレイヤーの数はそこまでではなかった。

 しかし、今日はイベントではないし、休日だ。そうなれば昼間だろうと通常フィールドにプレイヤーが増えることになるから、依頼を熟すのに時間が掛かるようになる。それを避けたかったから、早い時間からログインしたわけだ。


 昨日と同じようにギルドに赴き、依頼を受ける。

 今回受けた依頼を全て完了させれば、晴れて第4エリアに向かうためのエリアボスと戦うことが出来るようになる。



 そして、いくつか依頼を熟していると、フレンドメールの着信音が聞こえて来た。


 周囲の安全を確認した後、フレンドメールを見てみると送ってきたのはどうやらイケシルバーだった。メールを開きその内容を読んでいく。


 ああ、第4エリアに行くための手伝いをしてくれる提案だな。いやでも、本題はこれじゃないな。何か新しい情報は無いかってことか。

 まあ、インスタントダンジョンの情報とか、PMダンジョンを話すのはありかな。他に売れそうな情報は……今のところないか。


 そもそも、前に情報交換した時からそれほど時間が経っていないから、新しい情報なんてそんなにある訳ないよな。


 とりあえず、手伝いは要らないという返事と、新しい情報があることくらいは報告しておくか。

 おっと、そうだ。イベントの結果について祝いの言葉でも書いた方が良いな。個人戦が準優勝とパーティー戦が確か3位だったよな。


 というか、あいつら強かったんだな。イケシルバーがそこそこ強いのは知っていたんだが……いや、なんで情報系クランなのに上位に食い込んでいるんだ? 検証するのもクラン活動の内とか言ってはいたが、さすがにおかしいだろ。まあ、強かろうが弱かろうがどっちでもいいか。俺には関係ないし。


 フレンドメールの返信を終えて、また受けている依頼を熟していく。今受けている中で完了していないのは3つ。これを完了させればエリアボスと戦うための条件を満たせるのだ。



 30分ほどかけて残っていた依頼が完了したことの報告と、第4エリアに行くためにエリアボスへ挑む許可というか、ギルドランクを上げるためにギルドの窓口へ向かう。


「依頼が完了したので報告に来ました」

「ギルドカードの提示をお願いします」

「はい」

「ありがとうございます。少々お待ちくださいね。…………うん。ちゃんと完了していますね」


 指示に従ってギルドカードをカウンターに出すと、受付嬢は受け取ってすぐ更新するためのアイテムにギルドカードを触れさせた。そして、ギルドカードが一度小さく発光すると、そのアイテムから離しカードの内容を確認して俺に返してきた。


「今回の依頼を完了されたことでギルドポイントが一定値を越えましたので、ギルドランクが1つ上がります。これでギルドランクはDになりました。おめでとうございます」

「ありがとうございます。それで、次のエリアへ行きたいのですが、このまま行っても大丈夫ですか? 何やら条件を満たさないといけないと聞いたのですが」

「第4エリアへ行くための条件はギルドランクをDにすることと、職業がテイマーの場合は対応するスキルの平均レベルが25以上ですから、ミヨさんは問題なく先に進むことが出来ますよ」


 ああ、そういう事、なるほど。職業によって条件が違ったのか。

 詳しく調べなかったのから、何個も条件を満たさないと駄目だと思っていたんだが、実際は2個だけか。それも普通にプレイしていれば割と簡単に満たせるやつ。

 まあ、確かに最終地点が何処かはわからないけど、まだ第3・4エリアなのだから、そんな面倒な条件が出て来るわけないわな。


「そうなのか」

「ええ」


 エリアボスに問題なく挑めることを確認した後、受付嬢に再度礼を言ってギルドを出る。


 さて、それじゃあ、さっさとエリアボスであるモンスターを倒して第4エリアに向かうとしよう。

 確か、エリアボスの種類はキラープラント、だったよな。苦戦しないといいんだが。


 今回戦うエリアボスはぷらてあと同系統のからめ手が強いタイプだ。まあ、見た目はウツボカズラっぽいみたいだから、ぷらてあみたいに可愛い感じではない。


 それにぷらてあのステータスって物理面が割と弱いんだけど、このボスは普通に敵を蔓で締め上げる攻撃があるから、ステータス面では大分違うだろうな。


 エリアボスの戦闘エリアへ進む。戦闘エリアの前には他のプレイヤーも居たけど、同時に入ったとしても別の戦闘エリアに飛ばされるだけなので、ダンジョン同様、順番待ちというのは存在しない。


 視界に映るエリア変わる。まあ、劇的に変わるという訳ではないけれど、少なくとも戦闘エリアに入る前に見えていた先の光景とは違う場所だ。


『エリアボスとの戦闘エリアに入りました』


 森の中ほどではないが、周囲に木々が生えている中に広がる背の低い草だけが生えた空間。その中心に大きなモンスターのシルエットが現れる。


「ジョワワワワワアアアァァァァ!!」


 黒味がかったシルエットからはっきりと色がわかるようになると、そのモンスターが雄たけびを上げる。

 植物系のモンスターであるため、今までのエリアボスのような大きな音ではないけれど、十分に相手を威圧できそうな声量はある。しかし、俺はそれよりも別の事を考えていた。


 何だろうなぁ。その叫び声だと子供の頃に見た再放送特撮に出て来た、銀色の戦士を思い起こすんだが。今まで普通に忘れていたのに何でこのタイミングで思い出すかな。

 と言うかあの戦士、街中で戦う時にビルとかに当たっているから高確率で人殺してねぇか? 怪獣が出てきて街が混乱して、そこに戦士が来る。そして戦いは基本的に肉弾戦だから、戦っている間に周囲の建物が損壊するなどの影響が出る。あれ、明らかに避難できていない奴いると思うんだが。まあ、子供向けの特撮だし、近くに居た人は全員避難が完了していることになっているんだろうけど。


 って、こんなことを考えている場合じゃなかったな。


「シュラと朱鞠はいつも通り攻撃で、ただし、攻撃したら一旦距離を取る事。捕まったら抜け出せるのかがわからない。ぷらてあは遠距離から蔓で攻撃してくれ」


 攻略情報だとSTRが300を超えていれば拘束されていても抜け出せるとは書かれていたが、本当かどうかはわからないし、それがテイムモンスターにも当てはまるかはわからない。だから出来るだけリスクを避けるように、出来るだけ捕まらないようにしながら攻撃して、HPを削っていけばいい。


 ぷらてあに関しては正直、このボスとの相性が悪い。状態異常は効き辛いらしいし、見た目からもそんな感じがする。


 おそらくこのボス戦で一番活躍できるのは朱鞠だろう。拘束技も使うが元より攻撃パターンがヒットアンドアウェイだし、攻撃力も高いからな。シュラも植物系モンスターに有効な漸属性武器を取り込んでいるからダメージは稼げるとは思うけど、朱鞠ほどAGIが高くはないからな。


 俺はシュラたちとぷらてあの中間くらいの位置でサポート役だな。基本、後ろに居るぷらてあの邪魔にならないように補助魔術と回復魔術で前衛のシュラと朱鞠をサポートして、余裕があれば光魔法で攻撃する形だ。



 前衛のシュラたちが着実にエリアボスのキラープラントにダメージを与えていく。


 誰も蔓に拘束されることは無かったのだが、キラープラントのHPが半分を切った時の特殊攻撃で、溶解液を周囲にまき散らした際にシュラがもろにそれを浴びてしまった。朱鞠は何事もなく回避していたが。


 すぐさま俺が回復魔術を当ててHPを回復させたが、実際のところそこまでダメージを受けていなかった。いや、溶解液が付いていた間はスリップダメージを受けていたから、すぐに対処していなければより多くのダメージを受けていただろう。


「あとちょっとだけど、油断するなよ!」

「わかったのです!」

「シュ……」


 キラープラントのHPが10%を下回ったタイミングで前衛の2人に声を掛ける。キラープラントはHPが20%くらいを切ったくらいから攻撃を激しくし、何度も2人を拘束しようと蔓を振り回していた。

 おそらくあれに捕まればぷらてあの攻撃にあるように、HPを回復させようとドレイン攻撃をして来るのだろう。


 そして、声を掛けてから1分程でキラープラントのHPは底を尽き、力なく体を地面に横たえた。


『エリアボス キラープラントの討伐に成功しました。

 これにより次のエリアである第4エリアへの移動が可能になりました』


 キラープラントを倒したことでアナウンスが響く。


「よし、これで第4エリアに行けるな」

「なのです!」

「うん」

「……」


 倒れていたキラープラントの体がポリゴンになって消えていくと同時にエリアが切り替わっていき、俺たちは第4エリアに足を踏み入れた。

 

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