4.イントロの役割
イントロとは歌いだす前の演奏部分の事です。曲の掴み部分です。この曲が流行るかどうかは、このイントロに掛かっていると言っても過言ではありません。編曲者の腕の見せ所です。
編曲者はメロディに沿って編曲します。それでも編曲者に因って曲のイメージは大きく変わります。その為、編曲者は独自色に情熱をかけて編曲します。ところが、イントロ部分はメロディに左右されること無く、自由に作曲できます。編曲者の独壇場なのです。その為、全体のムードは同じなのですが、メロディと全く違った作品になります。
曲を増々高みに上げてくれるのですが、歌う側はイントロの曲調が違うのでメロディに入り難いのです。私はアドリブで歌います。メロディの事は考えず、イントロの音調と、映像で、先ず曲全体の表現目的を考えます。喜・怒・哀・楽の中のどんな感情を表現したいのかです。そして歌う前に、どんな声を出して歌うかを決めます。
皆さんは歌手の声でメロディや歌い方を覚えてから歌うので、その必要はないと思うでしょう。しかし、歌手が初めて提供して貰った新曲には見本は有りません。歌手は譜面を見て歌えても、聴衆の前で歌うまでには何度も歌い直して、最高の表現を提供するのです。難しい事ではありません。歌手の真似をするのではなく、自分で考えるのです。
次にする事はリズムを掴むことです。どんな波を打っているかを掴みます。イントロの段階では、メロディを想像する事は出来ません。しかし、メロディのスタートラインは解ります。イントロが終わります。又はイントロとメロディの継ぎ目が分かります。イントロはメロディのスタートに合わせたキーで終わるので、歌い始めるキーが分かります。その直前に歌詞テロップが出ます。
歌詞は何通りかのイントネーションを持っています。それとスタートのキーを重ねればメロディが想像できます。後は色変わりに従えば大体歌えます。迫力に欠けるのは気にしない事です。プロ歌手でも最初から歌える訳では無いと開き直るのです。私の場合はカラオケ自体初めて聴くのです。全く先を聴いた事の無い状態で声を発するのです。創作欲を満足させてくれます。