ああなれば、こうなる
勢いで作った息抜き作品ですので、良かったら見てください。
のんびりした雰囲気に仕上げております。
「なぁー、ナツ。この世は金が全てだよなー。」
「どうしたのいきなり。ハルってそんなにお金困ってたっけ?」
「いやー、実はな。昨日財布落としたんだよ。」
「えっ!それやばくない?免許証とか保険証とか。色々大事なもん入ってるでしょ!」
「・・・返ってきた。」
「おっなんだ良かったじゃーん!で、なんでそんなに落ち込んでるの?」
「お金全部抜かれて返ってきたんだよ!!!」
「うわぁー。なんか、ドンマイ。」
「ドンマイじゃないだろ!ドンマイじゃ!いくら入ってたと思ってんだ!10万だぞ!はぁーー。せっかく、新型のゲーム機とか色々買う予定で下ろしたのに。」
「まぁまぁ。免許証とかの再発行しなくて済んだと思えばいんじゃない?見つかってんだし。」
「だから、この世は金なのかと改めて思ったね。」
「いやー、それはちょっと飛躍しすぎなんじゃない。僕もお金は大事だと思うけどさ。」
「俺の10万は世の中の100万くらい価値があるもんなんだよ!泣け無しの金がー。こうなりゃ、宝くじ買って1等当てるしかないか。」
「ちょいちょい。それは急だよ。宝くじなんて当たるわけないし。」
「それでも夢は見るもんだろ。ナツはさ、もしだよ、もし宝くじ1等当たったらどうする。」
「えぇー。いきなり言われても思いつかないよ。1等でどのくらい?3億とか?うわぁー迷っちゃうなー!」
「甘いな。俺はもう決まってるぜ!」
「え!なに?ちょっと気になるかも。」
「そりゃーもちろんこうだろー!」
◇◆◇
「イェーイ!宝くじ当たったぜ!今、俺がいるのは遊園地だ!ここの遊園地を3億で買い占めてやったぜ!」
「よっ!さすがハル!かっこいい!イカした男!」
「じゃあ、まずはこのジェットコースター乗ろうぜー!」
「僕達しか客がいないからスムーズに行けちゃうよ!」
「今度はお化け屋敷。これで涼んだ気持ちになれるな。」
「僕は怖いの苦手だからパスで。」
「大丈夫だって俺達がこの遊園地の所有者なんだから優しめにしてって言ってあるぜ!」
「やっぱり、観覧車もいいよな!」
「何回転でもできちゃうよ。」
「見てみろよ!敷地内に誰もいないぜ!俺達の貸切だ!」
「おっ!パレードもやってるぞ!俺達しかいないからめっちゃこっちにアピールしてくれる!」
「本当だ!おーいみんな!やったー!手を振り返してくれた!」
◇◆◇
「ぐへへ。この乗り物も乗り放題だ!このレストランも空いてるぞ!」
「夢見てるところ悪いけど絶対に3億じゃ遊園地は買えないと思うけど。仮に買えたとしてもなんで1人も客がいない設定なの。遊園地って賑わって初めて遊園地になるから。」
「やーめろーーー!!!こんなもしもの話で現実的なことを言うなー!!!」
「現実的な話って。そりゃ、もしも話は想定できる範囲のことを考えるもんでしょ。」
「いや、漢に生まれたからにはでっかく夢を語るもんだ!」
「そんな宿命は背負いたくないんだけど。」
「なら、ナツはどうするんだよ。そろそろ、考えもまとまっただろ。」
「そうだなー。僕だったらなー。」
◇◆◇
「お買い上げいただきありがとうございます。」
「いやー、このマンション良いですねー!」
「そうですよ!都心で駅もかなり近いので土地を抑えるだけでもかなりの金額しますからね。今回は様々な費用を込みで2億円でご提供させていただきます。」
「結構良いところを買いましたからねー。それに管理業者まで仲介していただけるなんて。」
「いえいえ。こんなに大金を一括で払っていただけるなんてお客さま滅多にいらっしゃいませんから。」
「あと1億も余ってるし、管理費用にでもしよーっと。それに元手は30年くらいで回収できる計算だから老後は安泰かもなー。」
◇◆◇
「なんでそんなに運用方法とかの話になってるんだよ!夢がなさすぎだろ!」
「いや、一般人からしたら不労所得なんて夢のまた夢でしょ!」
「それに、俺想像シーンで出てきてないじゃねーか!せめて出してくれよ!」
「それは不動産の人がハルだったに決まってるじゃん。」
「こんなの話合ってもキリがない!俺が本当に3億当ててくるから待ってろ!」
「えぇー!どこいくのー!思い付いたら止まらないだからなー。」
〜〜〜〜〜〜〜
「んで、30分もどこに行ってたの?僕、待ち疲れたんだけど。」
「・・・宝くじ、全部外れた。」
「そのドンマイ。僕が焼肉奢ってあげるから元気出してよ。」
「ナツ!!!やっぱり、この世は親友だな!」
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