女の子が泊りに来ます!!
残された3人はゆっくりと学校を後にした。
別れ際に
「怜たちは、五時に悠の家に行くから。午後5時ね。わかった?」
怜は時間に関して、会長の説教がトラウマになっているのだろう。
時間については何度も確認した。
というか、あいつら本気で泊りにくるんだ。
「はいはい、わかったよ。午後5時ね。了解」
2人の姿が見えなくなると、俺は全速力で家に帰った。
今は午後2時半。
2人が来るまで2時間半。
掃除は終わっている。
夕飯はどうするのだろうか。
それだけが気がかりである。
3時間半前の自分とは違う。
今の自分は、しっかりと2人の連絡先を知っている。
成長したのだ。
早速活用するとしよう。
”夜ご飯どうする?”
送って5秒後、既読が付いた。
”私たち女子2人で作るから”
咲だった。
暇なのか?
あまりにも既読が早い。
”既読早いね。わざわざ作るの?食べに行けばよくない?しかも客人に作らせるのは気が引けるよ”
”いいの。女子力アピールしないとね”
本音かわからなかったが任せることにした。
俺のやることが完全に無くなった。
寝ることにした。
そのまま俺はベッドに行き、倒れ込んだ。
俺は、玄関のチャイムの音で目を覚ました。
時計を見ると、5時を1分過ぎていた。
俺は急いで玄関へ向かった。
ドアを開けたくなかった。
ドアの内側にいるのにもかかわらず、外側からの圧を感じていた。
恐る恐るドアを開けると、ほっぺを膨らませていた咲と怜が睨んできた。