生徒会執行部の仕事内容と自己紹介
「会長の私以外、役職はない。仕事はしっかりと平等に分配する。ここにいる9人で全員だ。みんな君たちと同じように入学式に無理やり入れられた優秀な奴らだが、今になれば何も後悔することなく、逆には入れて幸運に思っている。三人ともいつかはそうなるだろう」
俺にそんな日は来るのだろうか。
「この生徒会執行部のルールと仕事を教える。一つ目、生徒会執行部は、生徒会と略してはいけない。略すなら執行部としてくれ。生徒会は生徒全員が所属しているものだからな。私たちは学校のために正義を執行する立場だからな」
この時俺は、自分でも何が正義なのかわからなかった。会長の言う正義とは何だろう。
「二つ目、時間は決まってないが、登校したら生徒会室で学生証を使って登校確認をしてくれ」
なぜ故、時間は決まってない?授業に合わせて来るのが普通だろ。授業をさぼるのが普通なのか?
「三つ目、平日の1時には生徒会室に集合してくれ。四つ目、私たちの授業の参加は自由だ。決まった授業はない。他の学科の授業に参加するのはありだ。優秀な奴は受けることはない。しかし、必ず毎月のテストで学年の上位三名は各学年の執行部三人で占めてもらう。生徒を、学校を統治する立場にいるからな。当たり前だ。もし上位三名に入れないようなことがあれば、待っているのは死だ。頑張ってくれ。ルールはこれだけだ。仕事は学園すべての統治だ。教員はただの飾りとしているだけで、一般生徒に授業をしているだけだ。だから部外者といっても過言じゃない」
部外者は言いすぎだろ。しっかり生徒に授業してんじゃん。
「質問はその都度してくれ。じゃあ自己紹介といこうか。最初は私だな。3年の和泉凛だ。会長と呼べ。よろしく」
会長は話の流れで自己紹介を始めた。
流れで会長の横にいた人を見た。
青髪のロリだ。
なんで子供がここにいる。
「お前今ロリだと思っただろ」
僕の目を見てハッキリと言ってきた。
「まぁいい。3年の清水杏だ。ロリ以外なら何とでも呼べ。よろしく」
3年生ということに驚いた。
驚いている最中にもかかわらず、すぐに次の人が話し出した。
「3年の水野廉だ。廉でも水野先輩でも兄貴でも何でもいいぞ。よろしく。男一人だったから、男子が入ってきてくれてうれしいよ。悠は俺のことを兄貴と呼んでくれ」
少しチャラそうな先輩だがかっこよすぎるイケメンだった。
喜んで兄貴と呼ばせてもらおう。
3年生は全員大人びていた。約一名、身長は大人びていなかったけど。
「僕は2年の草薙奏。奏先輩って呼んでちょうだい。よろしくね」
僕と言った瞬間、メガネ属性の僕っ娘だとわかった。
メガネ属性もありだ。
「河村白です。あ~、2年生です。白って呼んでね~。よろしくお願いします」
ゆるふわ系の、見てて心が落ち着く雰囲気の人だった。
心が荒れたら、白先輩を見よう。
「2年の小野瞳です。小野ちゃんってみんなには呼ばれてる。よろしくお願いします」
長い金髪をポニーテールにしているカワイイ系女子だった。
2年生は全員女の人だった。
俺が自己紹介をしようとすると会長が、
「1年生はしなくていい。名簿で全員覚えている」
と言った。
しっかりと新入生を把握しているところは、あまりにもかっこよく見えた。
さすがは生徒会執行部だ。
「今日は顔合わせがしたかっただけだから、もう解散だ。先輩と関わる前に、お前ら三人は同学年だし任務は一緒にしてもらうから親睦を深めておけよ。今日は3人で何かしてるといい。今は14時だ。今から遠出するのは無理だろう。自分たちでアイディアを出し合って、何をするか決めるといい」
と会長に言われ、1年生3人で生徒会室を後にした。




