表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/67

21.地球の食べ物が好評です

 お兄ちゃんも気づき、私が撮ったスマホの写真を見て「俺が男にお姫様抱っこされてる」と言ってガックリと項垂れていた。



 気を取り直して、皆んなで地球から持って来たパンとデザートの試食会をしようって事になり食堂へ移動した。


「お荷物をお持ち致します」


 メイドさん達に言われた母、恐縮して「そんな、大丈夫ですよ。持ってもらうだなんて」と言っていたけど、メイドの仕事だからと説得させられて荷物を渡した母だった。


 父と兄は「女性に荷物を持たせられん」「俺が持つから大丈夫だよ」って言ってたけど、またしてもメイドさん達に説得させられていた。



 食堂へ移動をし、席に着いた。


 その間、私と母でデザートに菓子パンと食パンを切り分け、料理人とメイドさん用にも切ってお皿に盛った。


 母とメイドさんと一緒に食堂へ持って行き、コップにジュースを注ぎ込んだ。


 甘い匂いがするのか、皇女様達の目はランランで王妃様と王様は地球のパンとデザートが気になるのか、ずっとパンとデザートを見ている。


 オールは「ココネに食べさせて貰いたいな」と甘々な事を言ってるし。


「食べよう!」と言った後、皆んなそれぞれ受け皿にパンとデザートを入れて行くのを見たメイドさん達が「私共が致します」って言ってくれてたけど王様達が手で制して『自分で取りたいから今日は良い』と言った後、メイドさん達は後ろへと下がった。


 王族の皆様が、私達の食べ方を真似して『手で掴み、そのまま食べる!』口に入れた瞬間……目を見開き「美味しい!!」の一言。


 オールは私の方を向き『あ〜ん』ってしてるのを見た兄が、オールの口に自分のパンを入れた。


 オールはビックリしていたが、私も兄の行動には驚いた。


 皇女様達は『クスクス』笑い、王様と王妃様は『妹が大層大事なんだな』とか『フフフッ』って感じの反応。


 私の両親はいつもと同じで、ヤレヤレって顔をしている。


「お兄ちゃん、何処から現れたのよ!」


 オールの口にパンをちぎって入れた。


 オールは兄の行動に『シュンッ』って項垂れていたが、私がパンを口に入れると顔が『パア〜ッ』てなり、凄く分かりやすい反応なのよ。


 その後、私はフェンに近づき、食パンをちぎって食べさせた。


「美味しい。こんな美味しい物、食べた事ない! 主人よありがとう!」


 やっぱりフェンは可愛い!


 ギュウってして「フェン大好き」って言いながらモフモフする私。


 オールとお兄ちゃんが声を揃え「俺はまだ言われた事ない」


「お兄ちゃんが一番だよな!

  昔はよくお兄ちゃん大好き!

 お兄ちゃんのお嫁さんになる!

 って言ってただろ? お兄ちゃんの事好きだよな? 好きって言ってくれ!」


 オールが言うなら分かるけど、お兄ちゃんってば昔の話を持ち出すのは反則でしょ!


 お兄ちゃんはいつも私の味方で頼りになって尊敬してるけど、そろそろ妹超大好きから卒業しないとだよ。


 私にも婚約者が出来たんだから、オールとバトンタッチだよ『大好きなお兄ちゃん』心の中で言った事は内緒にしておかないとね。


 そんなやり取りを微笑ましく皆に見られてる私達だった。

誤字がありましたら、すみません。


読んで下さって、ありがとうございます。


『★★★★★』にタップかクリックして頂けると今後の励みになります。


ブックマークと評価を宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ