20.地球の家族、ようこそミーストへ
お母さんナイス!
母が持って来たパンは食パン・クロワッサン・クリームパン・ジャムパン・チョコロールパン・メロンパンなど様々な菓子パンが袋に沢山詰められている。
もう1つの袋にはデザートである、プリン・羊羹・苺大福・フルーツヨーグルト・カップケーキまで入れてあった。
「お母さん、このデザートって私のなのに……まあ、良いけど」
「朝食に食べて下さると嬉しいです。
あぁ、こんな事ならもっと沢山買いに行っとけば良かったわ。」
と言いながら袋から出していく母、お父さんも「次は他の物を持参して来れば良い」などと言いながら頷く父。
「お母さん!
こんなに沢山持って来てくれてありがとう。
これで十分だよ」
ミーストの自室のテーブルの上に沢山の菓子パン・食パン・デザートに加え、オレンジジュースやミックスジュースまで持って来てくれてた。
この時、『天然な母』から『天然で頼もしい母』だと私は思った。
だが、『天然』って言葉だけは無くならなかった。
「何だこのいろんな形の物は? 『食べて下さい』と言っていたから食べ物なんだよな?」
とオールが不思議そうに菓子パンやデザートを見ていた。
「このパンが本来の柔らかいパンなんだよ」
私は自慢気に言った、酵母を発明した方々に感謝!
「これがパン?」
陛下は食パンを指で少し触るや否「何だこれは、柔らかいではないか!」と言いながらビックリ顔。
王妃様は「まぁ! 本当に柔らかいわ、ココネが料理したいと申し出た理由が分かるわ」感心したように、こちらを見ながら言った。
「お父様、私食べてみたいですわ!」
「お姉様、私も食べてみたいですわ!」
うん、そういう反応になるよね。
………。
あれ、お兄ちゃんの一声が無い、何時もなら絶対に話の中に割り込んで来るのにどうしたんだろう? って周りを見ると……!!
「お、お、お兄ちゃん!!
やだっ! 大丈夫⁉︎」
皆んなが振り向くと『ギョッ!』としていた。
王様はメイドに「医師を呼べ!」っと言って大騒ぎ。
ミーストのパンを私が無理矢理お兄ちゃんの口に入れたから、不味すぎて倒れてたみたい。
(お兄ちゃんで実験してゴメン)と心の中で謝る私。
オールがお兄ちゃんを、お姫様抱っこしてベッドへ運んだ。
カシャッ!
「フッフッフッ……良い写真が撮れた!」
スマホで撮られた兄、ミーストの皆んなは音とスマホにビックリしてたけど、私の両親は『ヤレヤレ』って感じで見ている。
メイドと医師が来て診てくれたのだけれど、パンの不味さのあまり気絶しているだけだと判明した。
そうだろうとは思ってはいたけど、気絶するって私は気絶しなかったんだけどなぁ〜〜って目で気絶している兄を見てた。
誤字がありましたら、すみません。
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