1.平凡でオタクな主人公
私は鈴野心音16歳のごく普通の女子高生。
趣味は乙女ゲームや異世界物のゲームや漫画を読む事。
あと、特技は声優の声を覚える事。
明日からGWで連休。
楽しみにしていた乙女ゲームを堪能出来る。
帰りに本屋に寄ると、今日発売の漫画が出ていた。
これ続きが気になっていた『ざまぁ』の悪役令嬢の漫画だ!
読みたかったんだよね。
8ヶ月も待ったんだよ?
今度は小説の方を、出てる! ここにも新刊が出てる!!
この小説は獣人と人間が恋愛する話で、なんだったかな?
アレだ、獣人の番が人間ですっごいドキドキする溺愛が良いんだよね。
この小説のは、頭の可笑しな『お花畑妄想ビッチ』が2人の仲を裂こうと、いろいろ仕掛けて来るけど、最後はきっとハッピーエンドになるよ。
この巻で最終話だもん。
早く読みたーーい!
漫画も小説も読み放題、楽しみ!!
ルンルン。
「フフフ〜ン。
フフ〜ン」
顔がニヤける。
鼻歌を歌いながらスキップして帰宅した。
「ただいまーー。
お母さん、今日から大好きなゲームと漫画に小説を読むからね!」
そう宣言する私。
テストや成績が良かったら『ゲームに漫画や小説、好きに読む!』って約束してた。
その約束を見事に打ち勝った。
クラスでトップの成績だったのよ。
まぁ、学年では10位以内をキープしているんだけどね。
「そういえば、明日からGWだったわね。
それに約束してたテストと成績が予想より良かったから良いわよ」
と、母からのOKサイン。
部屋に戻って、着替えてから家事のお手伝い。
キッチンで母と一緒にご飯を作りながら世間話。
味噌汁用に切った玉ねぎと大根をお鍋に入れてる時に母からの話に衝撃が!
マジ?
ガセネタじゃないよね?
母の言葉が頭の中で木霊してる。
「そうそう、今夜お兄ちゃんが婚約者を連れて来るってLINEが来てたわ」
この言葉がまだ木霊してて、豆腐を切る手が止まってた。
お兄ちゃんが結婚!
なんか嬉しい。
「お兄ちゃんが結婚かぁ、婚約者さんと会うの楽しみ」
大好きなお兄ちゃん。
私の自慢のお兄ちゃん。
お兄ちゃんは弁護士で、いつも皆んなを支えてくれてた。
お兄ちゃん、幸せになってね。
心の中で、そう願ってた。
誤字がありましたら、すみません。
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