13.初めまして獣人の王族様
オールは完食。
「美味しかったな」
って、コレが美味しい!
美味しいって言ったよね?
「ココネは少食なんだな」
「……あはは、ゴメンネ」
水煮魚に柑橘汁かけ野菜、まともそうに見えるパンは固いし料理が好きな私には無理、これ以上食べれない!
もしかして、王宮の食事もこんな感じなのかな?
だとしたら私、拒食症気味になる前に餓死しちゃうじゃん!
なんとかしたい。
ここで言うのは失礼だから、王宮へ向かう時に言おう!
お会計を済ませ。
いざ王宮へ!
オールは私を抱えたまま、ドラゴンに跳び乗った。
「ひゃあっ!」
ビックリして素っ頓狂な声が出てしまった。
獣人さんだから跳躍力も凄いんだなって感心しながらも、抱えられるのはまだ慣れない。
「大丈夫、俺は絶対に落としたりしないから」
街を離れたから今聞いてみよう。
「ねえオール。
王宮の食事って美味しい?
さっきの食事みたいにオイシイノ?」
最後は棒読みになっちゃったよ。
「あぁ、パンは同じだけど料理はこの世界一って言われてるよ」
世界一なら大丈夫だよね。
パンは、仕方ないけど他が美味しいなら言う事なし。
王宮に着く前にアレを思い出しておかないと!
アレといえば、そう!
異世界で女性が王族や貴族に挨拶する時のポーズ、カーテシー。
確か、両手でスカートの左右を摘み少しだけ持ち上げて、片足を後ろに引いてもう片方の足を曲げて腰を落とし背筋を伸ばしたまま声がかかるまで、そのままだったよね?
本当なら足を斜めに後ろへ引き足をクロスするようなのが本当のカーテシーなんだけど、転ぶと台無しだし、簡単な方のカーテシーにしよう。
カーテシーのシミュレーションを王宮に着くまで何度も何度も繰り返した。
「ココネ、王宮に着いたよ」
綺麗な色とりどりのお花沢山咲いており、手入れがされた低木や花が咲き誇った大きな木にも色とりどりだった。
王宮は薄いクリーム色。
ドラゴンが降りやすいように作られている円形状の広場に降りた。
ドキドキ感が半端ないくらい頭の天辺まで響いて、口から心臓が出てしまいそう。
手の平に『人・人・人』って書いて飲み込む!
コレで大丈夫、たぶんね。
謁見の間へ着き。
「お帰りなさいませ、殿下」
扉の前にいた騎士様は敬礼をし、扉を開けてくれた。
中に入ると、凄く綺麗だし大きい!
色々な形のシャンデリアに置物。
中は日本武道館並みの大きさ。
王様とお妃様は王座に座っており、横には王女様? 皇女様? が立っていた。
皇女様って呼んだ方が良いわね。
「オールよ。
よくぞ戻った」
にこやかに話す王様。
「父上。
こちらの女性が大切な愛しの『ココネ』です」
今だ!
ゆっくりと綺麗なカーテシーをし。
「お初に御目にかかります。
私は、ココネと申します」
と、カーテシーをしたまま姿勢を崩さず笑顔で挨拶をした。
オールは目を見開き、王族の皆さんも初めは驚いていたものの笑顔に変わり。
「ココネよ。
よくぞこの世界へ来てくれた。
ありがとう。
姿勢を崩してくれ」
姿勢を戻すと、オールも王族の皆さんが笑顔になりカーテシーを褒めてくれた。
誤字がありましたら、すみません。
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