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魔法騎士(ナイトウィザード)   作者: 若葉みくら
2/9

蒼の姫サラ

ニーナはあわてて教室に入り自分の席に座った。机に右手を滑らせるると青白い光とともに教科書とノートがあらわれた。

ゆっくりと教室のドアが開いた。アッシュはあわてることなく教壇に立った。


「来週の高等科の進級試験のプリントをくばる…」


前の席の生徒にプリントをくばる。まわってきたプリントを後ろにくばるついでに小声で訪ねた。


「ねぇ…後輩に変なこと言いふらしてないよね?」


ラピスはニヤリっと笑って肩をすくめた。

ニーナはにっこりした瞬間教室は氷点下に凍りつく。しかし、ラピスは平然としている。ラピスの周囲は凍らずむしろ熱いほどだった。


「はい、そこじゃれあわない!クラスメイト凍らせない!」


余ったプリントを丸めポンポンと二人を叩いた。


「試験に必須なのはロッドと精霊そして…同化だ」


ロッドとは魔法学園の入学試験で魔物の森から拾ってくる石のこと…もちろんただの石ではない。石に選ばれた者が持つと透明な水晶になる。

同化とは精霊と契約したものが同化する文字通り一つになることである。


(入学試験っか…いいこと思いついた!)


「ちなみに、明日が入学試験だが臨時参加は認めないからな~」


こちらを見ているのでとりあえず愛想笑いをうかべた。


「先生…疑問があるのだが、二百年前に魔王を倒した白き精霊はその後どうなったのだろう?そもそも…蒼の姫が封じた魔王と二百年前の魔王は同一の者なのか?」


クレアが厳しい顔で訪ねた。


「白き精霊は蒼の姫サラが亡くなったあと消息をたったとされてる…今も生きている可能性はある精霊の寿命は長い…さらに神の欠片だとされているからな」


神の欠片を持つ精霊とは太陽の加護をそなえた精霊のことで特別な精霊のことである。


「魔王のことだが…皆も知っていると思うが太陽の加護をもつものと、月の加護をもつものとの間に産まれた子供が闇子と呼ばれてタブーとされている。」


この世界は魔法以外に太陽と月の力をもつ者が生まれる。太陽は魔物を消滅または退けることができる。月は亡くなった者が魔物にならぬように魂を冥界に送り肉体が魔物化しないよう浄める力をもつ。

そして魔法騎士…ナイトウィザードとは魔王の加護をうけた魔物を唯一倒すことができるもののことである。


「この闇子に魔王が憑依したものではないかと考えられている。

また、幻想城が天に現れる時、魔王が復活すると言われてる」


ニーナの表情が微かにこわばる。


「そうだな、クレア姫が次の蒼の姫だからな…不安も大きいだろう」


「あくまでも候補とされているだけだ…私は蒼の姫は別の者だと考えている」


きっぱりとクレアは宣言した。クラスがざわめく


「それに、幻想城が現れる時魔王がと言うのも疑問に思う…本当に闇子は魔王の憑依される器なのか?」


「クレア!」


名前を呼びニーナが首をふる…


「むしろ…魔王を封印している鍵で、守るべきは闇子でなないのか…」


「クレア姫…問題発言だ、今の発言は聞かなかったことにする」


クラスに口止めをすると授業を進めていく。

授業が終わるとすぐにニーナにクレアに声をかけた。


「クレア…びっくりさせないでよ!心臓止まるかと思った」


「私のほうが、たびたび心臓が止まる思いをさせられているが?」


心外だとばかりにいいかえさらた。


「確かに…」


反論ができないと唸る。そして、ニーナは可笑しそうに笑いだした。


「ふふっ…たまには逆もありだよね」


緊張感がゆるむ…


「あの二人…水と油な感じなのに気があうのよねぇ」


セシリアの呟きにラピスがからかう。


「焼きもちか?」


「幼なじみとしては…面白くないはね」


美しい微笑みをうかべるとセシリアは立ち上がり二人のもとえ行ってしまう。


「ニーナ、オレンジステラのクッキーもらったけど食べる?」


ラピスは呆気に取られる…餌付け?

ニーナはセシリアに抱きついている。どうやら成功したらしい。

ラピスもおすそわけを狙い立ち上がる。


「ニーナ、俺もくれ」


口を開いてさいそくすると一枚くれた。その後セシリアとクレアにも食べさせている。

実に微笑ましいこうけいである。


「同化だけならできるんだけどな…」


呟くニーナにラピスが同意する。


「おまえ人間なのに俺たちと契約できたもんな」


ラピスの返答にニーナは首をかしげる。


「なんか…人間じゃない様に言われてる気がする」


おいおいとラピスが苦笑いする。


「人間なのにって言ったろ!疑うな!」


ニーナのひたいを人差し指と親指で軽くはじく…。


「いつもからかってばかりだからじゃない?」


セシリアが微笑みながらラピスをからかう。


「試験だからな…クラスメイトを契約者ですなど、了承されるものか…」


ニーナのあまい考えにクレアが問題外だと首を横にふる。


「ロッドにやどることができなければともに戦うことなどできない…」


クレアの厳しい指摘にニーナは話を変えた。


「蒼の姫って生まれ変わりなのかな?」


クレアは苦笑いをしながらも自分の考えを話して聞かせる。


「少なくとも、同じ魂が都合よく王族に転生するとは思えない…蒼の姫の選抜は太陽神殿の水晶の木に血液をつけるのだぞ…」


機密事項らしき部分があるきがしてセシリアが眉をひそめる訪ねる。


「それは…話しても大丈夫なのかしら?」


同然とばかりにクレアが答える。


「極秘だな…無論」


ニーナがあわてて止める。


「クレア!おもいっきり話してるから!!」


ラピスが肩をすくめる。


「一つも二つも変わらない…ってか?」


クレアが冷ややかに笑う。


「遺伝子解析が進んだ今、血液で魂が解るなど本気で信じている神殿に付き合っていられまい…」


確かに…と三人はうなずく。


「サラ姫を尊敬するてんは闇子の人権を守ったことだと私は思っている」


「二百年前はみつかったら処刑だもんね…」


クレアの言葉に力なくニーナが答えた。


「守ったっていうか太陽の加護と月の加護をもつ者を産まれたときに選抜してるからだろ?誰もタブーに触れようとはしないさ」


「そうね…額に印しをつけて加護同士がそばにいるとうかびあがるのよね」


セシリアの言葉にニーナは隣に立つラピスの手をつかみクレアの手に重ねた。


「…何してるんだ?」


ラピスは顔をひきつらせる…ニーナは可愛らしく実験っと答えた。そして感嘆の声をあげる。ラピスとクレアの額に太陽の印しがうぶ。


「一瞬で太陽の印しがでた!」


「……おまえは俺を殺したいのか?」


「案ずるな…友を不敬罪になどするまい…ただ、私の精霊の怒りをうけるだろうがな」


クレアのセリフとともに傍らからブルーの髪に白い肌の人魚があらわれた。一瞬で高圧な水が鋭くラピスを襲う…


「ちょっと待て!!やったのニーナだから!!話せば解る!!」


ラピスは、魔力でシールドをつくり抗議する。


「睡蓮、久しぶりだね~」


ニーナは人魚に声をかける。睡蓮はニーナに抱きつく…


「ちょっと…和んでないで水止めろ!!」


「大丈夫だよ、睡蓮手加減してるしラピス以外に水飛んでないから」


気づくと自分の精霊、炎狼までニーナになでなでされていた。


「よし、わかった。ニーナ!止めてくれたらオレンジステラ限定みかんジュースを進呈する!」


「睡蓮、ラピスのこと許してあげて」


ニーナの声でようやく水が止まった。

ニーナはちょうだいっと目を輝かせる。しかたなくラピスはジュースをだしてニーナに与えた。

無言の威圧感でクレアとセシリアにもわたす…。


「おいしい~やっぱりオレンジステラのは他とは違うね」


ニーナは嬉しくそうに飲んでいる。


「あたりまえのように物の出し入れしてるけど…不思議だよね~」


「ロッドの効果ね」


セシリアがニーナに答えた。

ロッドは持ち主に宿り様々武器に変化して出し入れ自由さらにいろいろな物を収納できるのだ。


「物の出し入れだけではないぞ…私達の精霊もロッドにやどるのだから」


クレアが戻れと呟くと人魚はクレアのなかにきえていた。


「精霊の具現化は魔力を消費するから…本当に便利よね」


次の授業の鐘が鳴ったため話しを切り上げ席に戻っていく。

最後の授業は課外で行われる…魔法学園は高台にあり街が一望できる。

大きな建物が4つ中央の大きな青白い建物が城、左手の水晶の建物が太陽神殿、右の白い教会が月神殿、城をはさんで逆側に見える立派な建物が中央神殿、その前にある広場が目的地である。

ナイトウィザードは魔法も武術もできなければならない…その為走って目的地に向かうが、ジャージに着替える必要はない制服は魔力で変形できるよになっており繊維が特殊で精霊が産まれる繭からできていて丈夫で少しの破れは自動で修復し防御に優れ浄化作用もあるので毒系にも強く成長しても自動で調整してくれる。

ニーナは制服からジャージにチェンジすると準備体操を軽く始める。


「集合」


アッシュ先生の号令でニーナはクラスメイト一番前に整列する。

「神官候補生との合同授業に移動!お前らちんたら走るなよ~俺にぬかれたやつは帰りも学園まで走ってもらうからな!!移動開始!」

その声を合図に走り出す…ニーナが先頭その後ろをラピスが余裕で追いかける。


「ねぇ…アッシュ先生にぬかれたら帰り走らされるのかな?」


「んな面倒なことうちの担任するか?」


「わからぬぞ…」


いつの間にかクレアがラピスの後にせまっていた…。


「噂だと去年の先輩が帰りのマラソン月神殿経由で走らされたらしいわよ」


クレアの横をセシリアが走っている。誰一人息を乱す様子もない…

その様子を後方からクラスメイト達が息切れしながら(自分達が普通であの四人が型破りなんだ!!)と嘆いていた。

そんなクラスメイト達をよそに


「えっ!月神殿ってあの長い階段を走るの?」


ニーナは坂を下りながら視線を月神殿のさき精霊宮に続く森を見つめる。


「でも、あの階段の両端オレンジの木が斜面にいっぱいで私大好き!」


「階段の上にはオレンジステラがあるものね」


そう言葉をなげかけたセシリアにニーナは嬉しそうに力強くうなずき笑顔を見せた。


「あの景色、マンダリーネ村を思いだすんだ…私の村のはオレンジじゃなく蜜柑だったけど」


懐かしそうに語るニーナにラピスがほだされ提案すら。


「帰りオレンジステラによってくか?」


「あらラピスおごってくれるの?」


「行ってやらなくもないぞ」


セシリアとクレアの追撃にラピスは苦笑いをうかべる。


「勿論ですともお嬢様がた」


三人のやりとりをニーナは可笑しそうに笑っている。

会話してるうちに街を通り抜け広場に到着した。

四人の後に息切れしながらも皆がたどりついた…その後から余裕の顔のアッシュ膝をついている生徒を叱咤している。


「それじゃ準備はじめろ」


皆が1列に並ぶ

アッシュが意識を集中する…


「ロッドオープン」


空間がまるごと変わる…果てしない大地と空が広がる。


「あの者は…やる気がないのに相変わらず凄いものだな」


クレアの言葉にニーナが首をかしげる…


「凄いの?」


「当然!…これだけの広さと生徒を一瞬で結界に取り込めるのはすごいこだ、まぁ…ニーナに言ってもわからんだろうがなっ」


ラピスの答えをセシリアまで「そうね」と固定されるとニーナはムッとする。


「違うであろ…ニーナは見境がなく結界に取り込むのだから」


見も蓋もないクレアの発言に肩を落とすニーナであった。


「ちゃんと選んでるよ…魔物と魔力持ってる人とロッド持ってる人」


「それはここにいる全員よね…」


「おまえ…ロッドって神官候補生だけじゃなく中央神殿の人間もじゃないか!!」


「違うの…?」


「普通、半径とかだろう!」


「今さらであろうが…普通の人間はロッド持ち、魔力持ちなどで判別はせぬぞそもそも区別がつかぬ」


「半径?でもさ、戦闘ちゅうナイトウィザードや神官以外の人結界に入れたら大変だよ?」


「だからチームを作るんでしょ。四大元素の火風水土の魔法師四人に太陽の神官と月の神官で六人。不特定多数の魔物を結界に入れられたら全滅するわよ」


「ドーム型でいいぞ…間違っても円柱にするなよ!空の上まで結界領域にしそうだからな」


「今知らされた衝撃真実…もっとはやく知りたかっよ!」


「むしろ何でそんな勘違いしてたのが知りたいぞ!俺は!!」


「結界は魔物とナイトウィザードを入れられるだけ入れて戦うって教えられたんだもん」


「…すし詰め状態だな」


「嫌な表現ね…」


セシリアは顔をひきつらせる。


「ニーナの指導生の巫山戯た先輩であろう?そんなことを言う者はあれしかおるまい」


クレアはあきれぎみに言った。


「先輩のお兄さんだよ…あの先輩は、じゃなく火竜のおじいちゃん…」


「火竜のおじいちゃん…って火竜の騎士か?たしか昏睡状態で寝たきりじゃなかったか?」


ラピスの疑問にニーナはうなずき説明する。


「夢見楼が太陽神殿から依頼受けて夢渡りしたときに話したの」


「竜騎士は陛下の光を増幅させるからのう…神殿も憂いがないかと気を揉んでいるのであろうな。しかし、竜騎士なら結界にすべてのナイトウィザードを集結させるのもうなずける…」


三人がニーナを見つめる…ニーナは首をかしげた。


「……?」


(((後継者にって考えてたりして…))))


背後から視線を感じた四人はハッとする…


「ニーナいいか?ドーム型だぞ!」

「広さは広場くらいでいいんじゃない?ちょうど円形だし」

「よいか…我らのみだからの!」

「了解!ロッドオープン!」

四人以外は一瞬で消えた、もとい自分達が消えたのだが…。


「よし!成功だな」


ラピスはあたりを見回りニーナに視線を向ける、しかしニーナは顔色が真っ白になっていた…ニーナは両手をかかげると星のロッドが現れるた。


「結界破られそう…もっと固く魔力を厚くする」


「落ち着くのだ、結界が破られるまえに術を解除せよ!術を妨害され破られれば発動した術者は精神的ダメージを受ける!!」


クレアの忠告に従いニーナはうなずき叫んだ…


「ロッドクローズ!」


結界がとかれると目の前に剣をもったアッシュが立っていた…ニーナは力なく地面に膝をついた…アッシュはおもむろにニーナの頭をむぞうさに撫でるとニヤリと笑った。


「よし…合格だ!お前のことだから抵抗するかと思ったが他者の意見を聞いたみたいだな」


お見通しだったらしい…


「そろそろ時間だな、神官候補生召喚するぞ」


言葉とともに白い制服の学生達が現れた。

白いローブに裾の長白の衣の女性がアッシュに近づくき声をかける。


「ようやく合同授業が行えるのですか…初回はとんでもないことになりましたが今回はそこようなことのないように留意していただけるかしら」


初回はまさかの神都の魔法師、神官、ナイトウィザードを結界に閉じ込め授業が終わるまで放置された。召喚はされてないが教室や建物から出られない現象がおき神都から一般市民以外いなくなる事態になった。

アッシュは遠い目をする…

あれ以来アッシュ自身が結界をはるはめになったのだ。合同とは名ばかりの合同授業が続けられていた…しかし、それも今日までのことである。


「あぁ、安心しろその為に俺が結界をはってるだ。ここにいるもの以外結界に閉じ込めるはめにはならないさ」


「そっ…それならよろしいです。では、まずは水を召喚しましょう皆様よろしいですか?」


女性は神官候補生に呼び掛ける。


「水属性の適性者前に」


アッシュの声にクレアとニーナ他の数名が前に並ぶ。


まず神官候補生が水を召喚する。


「清らかなる雨、天の恩恵よ…我祈りにこたえたまえ」


目を閉じ祈りを捧げると空から金色の雨が降り注ぐ神官候補生の光の力の強さがそのまま反映される強い者ほど降り注ぐ水の量も広さもより広範囲になる。神官候補生最後の女子生徒が祈りを捧げると

その範囲は広くそして降り注ぐ量も強かった。


「お見事ですはリュミエール」


次は魔法の水を使う同化しないため小規模なもので神官候補生が嘲るように笑った。

しかし、クレアは段違いに凄い水を操り感嘆の声が上がる…

大地から大量の水が同時に吹き上がりその水をクレアの回りに現れた水の帯が高速で吹き出した水を切り裂いていくそして水は大地に消えていった。

神官候補生に目を向け微笑みをうかべる…


「清らかなる雨、天の恩恵を乞い願う」


先程のリュミエールよりも激しく降り注ぐ…まるで光の豪雨のようであった。


「クレア姫あんまり挑発しないでくれよ…お姫様が魔法学園入学してから太陽神官から小言が凄まじいんだ、また姫様を編入されろって苦情がくるぞ。もうすぐ卒業だってのに…」


言葉と違う楽しさそうな表情でぼやく。


「アッシュ先生…顔がにやけてる」


ニーナの指摘にアッシュは咳払いすしてニーナをうながす。

ニーナは前にでるとニーナの地面から水が溢れだしニーナを隠す…その水はすべてを飲み込む…その光景を見てアッシュはにやりと笑った。


「ロッドクローズ」


溺れるとパニックのずぶ濡れの神官候補生と全く濡れていない魔法学園の生徒がもとの広場に戻ってきた。


「どのようなおつもりですか!あのような大量の水をだして溺れたらいかがなさるおつもり!!」


「とっさのときの結界もはれないと実戦は難しいですよ」


詰め寄る女性教諭に冷たくアッシュはいいのけ、セシリアに声をかける。

「セシリア神官候補生の制服乾かしといてくれ」


セシリアは一瞬で風を操り全員の制服を乾かしてしまった。


「でっ…今のはどんなイメージだったんだ」


目を合わせずにアッシュにたずねられニーナも目を合わせずに答えた。


「長い糸…。私ストレスたまりそうです。イメージを小さくしてるのに出現するのが倍以上とかそのうち爆発するかも…」


「倍以上って規模じゃないぞ。ニーナよ…いっそドラゴンと契約するのもいいんじゃないか?」


「嫌です。私はナイトウィザードになって故郷に帰るんだから。神都からでることできない竜騎士にはなりません。」


「だよな~っ」


頭をかきながら肩をすくる。


「次は火属性いくぞ…ニーナはいいからな。大惨事になりかねない」


「幻想魔法ならいいですか?夢見楼から夢結晶もらってあるし復元魔法の結晶も持ってるから…」


「やめとけ…神官候補生にトラウマうえつけそうだから」


「わかりました。見学してます…」


おちこむニーナにラピスが肩を叩いて励ます。


「気落ちするな。帰りはオレンジステラだぞ」


「ラピスのおごりで好きなだけ頼みなさい」


「そうじゃぞ。しかし、あれしきの魔法でトラウマなどと先がおもいやられる…水攻めや火攻めなど可愛いもの…本に怖いのは真空魔法であろうに」


「あら、魔物の体から水分を抜き取る水魔法のほうが恐ろしいと思うわよ」


「ほらそこの仲良し四人組…私語は厳禁だぞ」


アッシュの注意でラピスは火属性魔法の列に並ぶ。


三人は会話を止め授業を見ていた。

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