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異世界でアトリエ始めます。  作者: 小雪
第一章:序章
6/18

鑑定眼

少し文章を変更しました。3/11

眠い、昨日の疲れかなまだ寝ていたい。

でも今日はギルドに顔出して報酬を貰いに行かなきゃ。


「おはよー、アスナ!」

「おはようサヤ、朝から元気だね。」

元気なのは良い事だけど少し煩い、何で部屋に居る、布団を剥がないで!

サヤに布団を剝がされて俺は素直に起きて支度をした。


「おう来たな嬢ちゃん達。」

「おはようございます。」

レベッカさんとアレックス支部長に挨拶をした。レベッカさんには眠そうだと笑われた、仕方ない眠いのだから。


「今回の報酬は素材の売却を含めて合計金貨24枚って所だな。」

「24枚!やったねアスナ。」

サヤが喜んで飛び回る、喜び方まで可愛いな。

「エレナにも報酬は分けろよ。」


三人で割ると一人8枚か、それでも結構な額だな。


「御待たせ致しましたわ。」

「遅かったなエレナ、報酬は渡したからお前もちゃんと貰っておけよ。」

エレナさんに報酬額が金貨24枚だった事を伝え二人に金貨を8枚渡した。

「確かに受け取りましたわ。」


「それよりアスナさん私とPT組みません?」

「何あたしのアスナを誘惑してんのよオバサン!」

「ーーー誰がオ・バ・サ・ンですってーーー」

二人がまた言い合いする、ほんとに相性が悪いなもしかして逆に良すぎるのかな、そんな事を考えている間に支部長の力技によって喧嘩は終了。


「たく小娘が、アスナさんPTの件考えといて下さいね。」

最後に飛びきりの笑顔で微笑み帰っていった。悪い人ではないんだけどな。

「アスナあんなの断っていいからね!」

支部長とレベッカさんは俺達の遣り取りを聞きながらやれやれと苦笑いをした。



「今回の依頼達成でお前達をEランクに昇格しようと思う。」

「Eランク!」

サヤが飛び跳ねて喜ぶテンション高いな。

「だがその前に二人には昇格試験を受けてもらうぞ。」

「そういえば前にレベッカさんに聞いたな。」

「覚えててくれて嬉しいわ。今回の試験は一人でシルバーウルフを5匹倒してくれば合格よ。」

今回倒してるから簡単だろと支部長がニヤリ顔で言った。


試験は明日にしてこの後は商会ギルドに行こうと歩を進める。サヤは明日の準備でもしていると別れたので俺とソフィだけだ。



商会ギルドの依頼を見渡す。商会ギルドにもランクがあり、ランクによって信用度が確認されている。良い仕事しようと思ったらランクは上げないとダメだって事だね。


今のランクで出来そうな事……

これがいいかな、【細工のお手伝い募集】※経験なしでも歓迎 面接あり

「ソフィ手伝いでも細工のレベルって上がるの?」

『上がるよ、物を作ろうと作業する事がポイントだね。』

俺はこの依頼を受ける事にした。


受付の親仁に依頼書を渡して受理して貰う、その足で依頼者の工房まで来た。


「すいません、依頼を引き受けた者ですが。」

声を掛けると中から元気な男の子と厳しそうな女の人が出てきた。

「あんたが家の依頼を引き受けたのかい?」

「そうです。」

何だか印象悪そうだな、面接で弾かれるかも。


「とりあえず入りな、幾つか質問させてもらうからね。」

俺は言われるが儘後をついて行く。


「其処に掛けな。」

俺は座り質問を待つ、俺は面接が嫌いだ圧迫面接とかしないよな。


「君は何で家の依頼を受けようと思ったの?」

定番の質問だな、俺は簡潔に自分のランクの事、何時かは自分の工房で品物を作りたかったので仕事を覚えたかった事などを伝えた。

「なるほどね、でも家は根性の無い人間には勤まらないよ。」

かなり難色を示してるようだな、アレやってみるか。


「お願いします、一生懸命働きますので!」

俺は同性に効くか解らないが目を潤ませて下から見上げるように見詰める。

「し、仕方ないね、家で雇ってやるよ。」

おお!効いてる、効いてるよ、同性にも効果あるとは神様、魅力は効果覿面です!



「じゃあ契約内容ね。」

内容は日当銀貨1枚、少ないけどお金稼ぎが目的じゃないから問題なし。週最低2日は顔を出す事。休む場合は応相談と。


「あたしはレジーナ、こっちは弟のロイだよ。」

「私ははアスナです、宜しくお願いしますレジーナさん、ロイさん。」

ロイと呼ばれた青年は幼さの残る顔で照れくさそうに頬を掻く。

「俺の事は呼び捨てでいいぜアスナ、この後時間があるなら俺が色々教えてやるよ。」

その後夕方までロイに仕事を教わり宿に帰る。


宿に帰るとサヤが飛び付いて来た。

「アスナ、商会ギルドの方はどうだったの?」

俺はサヤに商会ギルドの求人を受けた事、依頼先の工房で雇って貰えた事など詳しく話した。

「良かったねアスナ、これで職人への道が一歩近づいたね。」

俺はサヤに反対されるかなと思っていたが杞憂だったようだ。


部屋に戻りレジーナさんに貰った最低限の工具と材料を使って御守りを作る事にした。

ソフイの説明によると元いた世界のように道具と材料、そして手作業で作る方法と魔法により材料さえあれば略自動で作れる方法があるらしい。

魔法で作るには技能レベルを上げないと駄目なので必然的に最初は手作業で、慣れてくると魔法で作れるようになるただし大概の人は魔法で作るよりも手作業の方が品質が良い物が作れるらしい。

なので簡単な物は魔法で多数作り、貴重な物などは手作業で作るのが一般的なんだって。


その後貰った素材を幾つかダメにしながら一時間程格闘してようやく御守りが完成した。


【綺麗な石の御守り】 効果なし

失敗作も鑑定してみる。

【ガラクタの石】 効果なし


俺は何とか出来た御守りに満足してベットに横になる。ついでにメニューを確認すると細工を習得していた。俺はそのまま何か技能を習得しようとメニューと睨めっこをする。


技能 剣術Lv17 体力増加Lv12 体力回復Lv7 戦闘速度Lv11

   回復魔法Lv5 鑑定眼Lv10 補助魔法Lv1 細工Lv1


現在の技能はこんな感じで鑑定眼は10までしか上がらないようなので此処まで、明日にでもサヤに試してみるかな。



「おはようアスナ。」

「おはようサヤ。」

翌朝、朝食を待っているとサヤが来た、丁度いいので鑑定眼を試してみる。


サヤ (女) 18歳

種族 人間

称号 駆け出し冒険者

Lv 11

技能 剣術Lv5 双剣術Lv10 体力増加Lv10 体力回復Lv10

   戦闘速度Lv10 体術Lv2

体力 ???

精神 ???

力  20

魔力 8

敏捷 26

器用 17

魅力 50


お、技能が見えるようになったな!

俺のメニューと同じかな……、少し文字が光ってる所があるな。


「(なぁソフィ、サヤのメニューで光ってる部分があるんだが。)」

『それはねその人の才能、成長が早い能力の事だよ。』

つまり光ってる部分の能力は覚えが早く、逆に文字が濃く表示されてる物は覚えにくいと。

因みに俺の能力は全部成長が早いそうだ、神様の力って凄えな。


「如何したのアスナ?、何か考え込んでるようだけど。」

「ううん、何でもないよ!」

俺は平静を装って食事を続ける、そんなに分かり易い顔をしたのかな。




さて今俺は試験合格の為に東の森に来ている。前にシルバーウルフと戦っているので比較的落ち着いて狩れる。

相変わらず群れているが精々2~4頭程度なのでそれほど危険もない。

「はっ!」

最後の一体を倒して試験終了っと、簡単だね!


森の外で試験官の人とサヤが待ってるので早く帰らないと、帰り際森の中に不思議な花を見つけたので摘んで帰る事にした。


「おかえり~アスナ♪」

「ただいまーサヤ!」

「お帰りなさい、試験は無事終えた様ですね、おやその花は……」

試験官の人の話ではこの花は『デザート』鎮静効果のある花なんだって、名前は美味しそうだな。


無事ギルドに到着、さっそく試験官が支部長に報告してカードの確認。これで俺達のギルドランクが上がった。


「問題なかったみてぇだな。」

「「 当然です! 」」

支部長は満足そうに笑うと今後も頑張れと頭を撫でてくる、恥ずかしいなコレ。


俺とサヤは宿に帰って酒場で祝勝会!

メルの作った料理を堪能して盛り上がる、周りの酔っ払い共がお尻を触って乱闘になったのは御愛嬌。


次の日はレジーナさんの所に行って手伝い。

店先から店内と工房を掃除、ひたすら掃除、よく最初は掃除とか地味な仕事ばかりするのはこの世界でも同じなんだな。


「アスナ、姉ちゃんが呼んでるぜ。」

俺は掃除をサクッと終わらせてレジーナさんの所に急ぐ。

「何でしょうか?」

「来たね、店番頼んだよ。」

今度は店番か、ロイも一緒だし頑張って評価を上げねば。


店番に立って一時間、誰も来ない工房アトリエなんてこんな物なのかな。

「ねぇロイ、この間に店の商品を説明してくれないかな?」

俺は店内に並ぶ商品を説明して貰いながら鑑定眼で片っ端から見ていく。

「此処が家の目玉の商品だな。」

鑑定するとどれもBランクだ効果もある、確かに良い物のようだ。

その日はロイに説明して貰いながら所々来たお客様に接客して終了。


宿に帰りメニューを確認すると接客を習得していた、こんな物まであるのか。


今日も朝からギルドで依頼を探す、サヤ曰く面白い物はないそうだ、面白い基準で探すのも如何かと思うけどね。

今日は以前入った迷宮を探索。迷宮の各入口には転送門があり、そこから行った事のある階に移動できる。相変わらず原理は不明だがそういう物だと理解しよう。


三階層にはインプとオークが徘徊している。

インプは蝙蝠の様な翼があり空を飛んで攻撃してくるが攻撃力は左程ない為動きに注意すれば平気だ。

オークはゴブリンを人と同じ位にした大きさでゴブリンよりも的確に武器を振り回してくる。


オークの攻撃は雑な動きが多いので見切り易いが臭いが酷い。

ハッキリ言って近づきたくない相手だ。

俺達はオークの集団に走り寄り胴体を斬り刻む、後ろに控えていたオークが剣を振り抜いた隙を衝こうと銅剣を振りかぶるがサヤに腕を斬られ、俺に首を刎ねられて絶命した。


数時間探索をしてギルドに戻り換金を済ませて宿に帰る、兎にも角にもお風呂です!風呂は自分の体がアレなので気になるが、汚れを落とさないと落ち着かない。


風呂でのんびりしているとサヤも入浴しに来た。雑談をしるとふと、サヤが訊いてきた。

「アスナって何歳なの?」

「15だけど。」

「あたしよりも年下じゃん!」

エルフは年を取っても姿が殆ど変わらないので俺が年上だと思ったんだと。

「じゃあ、あたしがお姉さんになるわけだね。」

胸を張って言うがその姿は何処か子供っぽく映る仕種だ。俺達は温泉で疲れを癒し明日また頑張ろうと英気を養うのであった。


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