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異世界でアトリエ始めます。  作者: 小雪
第一章:序章
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駆け出し冒険者

文章を少し変更しました3/11

PTか如何するかな、サヤは明るくて可愛いし悪い人間ではないけど。

あの後返事を保留してるんだよね。同じ宿だし早めに返事をしないとな。


「ねぇソフィどう思う?」

『どっちでもいいと思うよ、アスナが組みたいなら組めばいいし嫌なら断れば?』

そうなんだけどね、俺は元の世界の様な無味乾燥な生き方は絶対にしないとこの世界に行くと決めた時から思っていた。だから今回の事は良い機会だと

思うのだが、如何しようと考えながらベッドの上をゴロゴロしている内に眠ってしまった。


翌朝、一階に下りるとサヤが席に座っていた。

「おはようアスナ。」

「おはようサヤ。」


俺達は一緒に朝食を取る事にした。俺は落ち着かなくてサヤの顔をチラチラ

と窺うが昨日の事を話してはこない。


「ねえアスナ、その子竜ドラゴンはアスナのペットなの?」

「う~んペットっていうか相棒パートナーかな。」

「ねえ触ってもいい?」

「いいよ。」

サヤは最初恐る恐る触っていたけど慣れたのか今じゃ抱いて頬摺りしてる。


「ねえサヤ、何で私をPTに誘ったの?」

「そうだね勘かな、この子と組めば楽しくなるって。」

勘ね、感覚で物事を考えるタイプみたいだな。でも楽しくなる……か。

「なに、組んでくれるの!!」

テーブルを叩いて身を乗り出す。サヤの可愛い顔が近付いて俺は目を反らす


「俺は冒険者よりも職人を目指してるからそんなに真剣に冒険者やろうと思ってる訳じゃないよ。」

「あたしも冒険者にはその日暮らしの生活に丁度よかったから選んだだけだし別に気にしないよ。もしお互い合わなと思ったらその時はその時で。」


その時はその時ね。俺は難しく考え過ぎなのかもしれない、サヤの様に生きたら楽しい充実した生き方が出来るのかも。


「そうだね、うん、PT組もうかサヤ!」

「本当に!!やった♪アスナこれから宜しくね。」


俺達はPTを組んだ。これも充実した生活の一歩になればいいな。


「アスナはさ、何で商人になりたいの?」

「商人になりたいというか自分の工房を持って色々なアイテムを作って売れたら楽しいだろうなって。」

「ねぇ、もし工房が出来たらあたしも行ってもいいかな?」

「もちろん、絶対に来てね!」


こうやって何気ない会話をするのがこれ程楽しいなんてな。俺はこの楽しい一時を思う存分満喫していた。


「サヤはこの後どうするの?」

「そうだね冒険者ギルドに行こうと思ってるけどねぇ、迷宮に行ってみない?」

「迷宮か、俺行った事ないんだよね。」

「あたしもなんだ、だから一緒に行こう。」


俺達はまず冒険者ギルドで迷宮について訊く事にした。


「レベッカさん今日は。」

「今日はアスナさん、今日は何か御用ですか?」

「あたし達PTを組む事にしたから。」


サヤの言葉で俺達の要件を察したレベッカさんがPT登録を準備してくれる。結構のんびりした雰囲気なのに仕事出来る人だな。


「PT名はどうしますか?」

「名前か、どうするサヤ?」

「あたしはアスナとサヤの熱血コ『嫌。』ンビ…」

「え~、何でよー」

サヤが不満そうに頬を膨らませてる、可愛いな。


「そうだ!【妖精と竜の旅人】はどうかな。」

「竜はいいけど何で妖精なの。」

「俺は自由に楽しく生きたいと思ってるから妖精なんて自由で悪戯好きな面白い組み合わせじゃない。サヤも自由に生きたいって思わない?」


「うんうん、だから冒険者なんてやってるんだし決定!その名前にしよ。」

レベッカさんは俺達の会話を笑いながら聞いて手続きをしてくれた。

やっぱり厨二病っぽいかな、でもこの世界なら合ってると思うんだよな。


「後ですねレベッカさん、迷宮について訊きたいんですが。」

「迷宮ですね。迷宮は現在この街の近くに2つ存在しています。迷宮は前触れなく現れます、原理は解りませんが人の住む場所の近くに出来易いです。迷宮には魔物が多数生息して侵入してきた人間を襲い迷宮の養分にしようとします。

迷宮に宝物などが存在するのも生物を誘き寄せる為の罠だと云われております。迷宮の底には魔石があり、魔石が迷宮の核になっています。」


「迷宮は年月が経つと深くなり魔物も強力になります。そして大量に増えた魔物を外に吐き出します。ですので危険な場所ではありますが中に入り魔物を倒して核を取らなければなりません。」


「迷宮に入れば魔物を倒して金儲け、宝物を拾い魔石を手に入れて金儲けと冒険者には堪らない場所になります。」


レベッカさんの説明はありがたいが最後のは……

とにかく迷宮=金儲けって事だ、危険だけど。

「迷宮にはあたし達も行っていいんだよね?」


「はい、ですが危険な場所ですので準備は入念に、浅い階層なら大丈夫でしょう。それと迷宮に入る前に必ず私の所に顔を出してくださいね。」

「そんな確認あったかな。」

「お二人はまだ駆け出しですし女の子なのですから用心の為です。」

「大丈夫あたしがアスナの面倒みるから!」


レベッカさんが微妙な顔でサヤを見てる。


「ありがとうございますレベッカさん。迷宮に入る前に必ずギルドに顔を出しますね。」

俺は満面の笑みでレベッカさんに感謝の言葉を伝えた。

「はうっ!!」

胸を押さえて悶えてる、さすが魅力80これは強力な武器になるな。



俺達は早速迷宮に向かった。

まず準備で屋台から食べ物を購入、アイテムボックスに入れれば温かい出来たてを食べられる。便利だなアイテムボックス。

後は回復薬ポーションなどを購入、ポーションは結構な値段がする、一個銀貨一枚。

ゲームの様に回復薬ポーションをがぶ飲みとか出来ないから気を付けないとな。



迷宮には馬で一時間、俺は馬に乗った事がないのでサヤに特訓してもらう。


「お尻痛いなコレ。」

「だらしないな~、借りた(レンタル)馬は教育されてるから大丈夫でしょ。」

そうなのだ、乗ること事態は簡単にできた。元の世界でも乗馬は簡単に出来たのかな。


迷宮の傍の木に馬を繋いでいざ迷宮探索!


「迷宮の中って洞窟の様な感じなんだな。」

「だね、もっとこう魔が魔がしい生き物の体内みたいな感じかと思った。」

体内って気持ち悪すぎだよ。


「アスナは剣を使うんだよね?」

俺は大剣を取り出し構える。

「!!随分大きくて重そうな剣だね……」

サヤが驚愕して目を見開く。確かに大きいよな普通の人間には扱えないだろ

『この剣はアスナ用に特別な処理をしてるからね、だから軽々と持てるんだよ。』

ソフィが説明してくれる、サヤは俺から剣を受け取り持ち上げようとするが重過ぎて持ち上がらないようだ。



「(ねえソフィ、迷宮ってやっぱり危険なの?)」

『そうでもないよ外の魔物と同じ、深い階層とかボスには気を付けないとダメだけどね。』


ボス……居るんだなやっぱり。


迷宮の一階にはゴブリンが数多く徘徊してる、一体一体は弱いけど数が多くて疲れるな。

一先ず迷宮の一階を探索してゴブリンのお掃除。外でゴブリンを探して倒すよりも纏まっているから効率が断然いいな。


「ふぅ、これだけの数を倒すとゴブリンでも疲れるな。」

「だね、一度外に出てご飯にしようよ。」


俺達は一旦外に出て昼食を取る事にした。


「アイテムボックス便利だな。」

「だよね、これのおかげで軽装で旅が出来るもん!」

俺達は買っておいた焼き鳥やタコ焼きを食べる。あ!タコ焼きと言っても日本の物とは違うタコを焼くだけの物、屋台のイカ焼きに似てる物だね。


「二人で何体倒したっけ?」

「え~と、55体だよサヤ。」

「おお!結構倒したね、ゴブリン程度なら簡単に倒せるもんね。」


俺は会話しながらメニューを確認する。


アスナ=レイテス (女) 15歳

種族 エルフ

称号 駆け出し冒険者

Lv 7

アビリティ 15P

技能 剣術LV10 体力増加LV10 体力回復LV4 戦闘速度LV3

   回復魔法Lv5


称号が駆け出し冒険者になってるな、レベルも2上がってるし良い感じだ。

何に振ろうか……。

鑑定眼とかこれから商売するなら必要だよね。他に調合とか欲しいけど今は必要ないかな。


技能 剣術LV15 体力増加LV10 体力回復LV5 戦闘速度LV10

   回復魔法Lv5 鑑定眼Lv1


これでいいか。今後はアビリティPに頼らず自分でも訓練した方がいいな。


「如何かした?アスナ。」

「ううん、何でもないよ。」

サヤに鑑定眼を試してみようかな。


サヤ (女) 18歳

種族 人間

称号 駆け出し冒険者

Lv 10

体力 ???

精神 ???

力  18

魔力 8

敏捷 25

器用 12

魅力 50


魅力の数値結構高いな、確かにサヤ美人だもんな胸も大きい。

技能は見れないのか、鑑定眼のレベルを上げないと無理なのかな。


「アスナこの後も迷宮行くでしょ?」

「当然行く!」

昼食を食べて再び迷宮に挑戦。


今度は二階層に下りる。二階層に居るのはゴブリンとスケルトンだ。

スケルトンはまさに動く骨、カタカタと鳴る音が不気味だ。今の所二階層でも問題なし、俺達って結構強いのかも。

後日ギルドで他の冒険者を鑑定しまくった結果……全然弱かったです。


今回の成果は……


砂鉄X70 丈夫な骨X20 ゴブリンX70 スケルトンX20

合計59,500クローネ。

二人で割って29,750クローネ、約金貨3枚。


まずまずかな経験値も稼げたし、でも迷宮の魔物には特別な依頼以外依頼報酬付かないんだよな。まぁそんなのなくても迷宮は素材や討伐報酬で稼げて人気なんだけど。


宿に帰り各自の部屋に戻る。

「疲れたなー、現実の迷宮はゲームの様にボタン押すだけじゃないもんな。」

『そうだね、でも楽しくなかった?』

「う~ん楽しいのかな、でも元の世界より充実してる感じはあるね!」

俺は暫くソフィとの会話を楽しんだ。



「美味しい♪」

俺はこの世界の食事にかなり満足している。元いた世界じゃコンビニ弁当ばかり食べてたし。

海が近いから海産物が多く、どれも美味。刺身があれば最高だけどあるのかなこの世界。


「ほんと美味しそうに食べるね。」

「うん、ほんとに美味しいからな。」


俺達の会話を訊いて以前話した元気な猫耳給仕の女の子が声を掛けてきた。


「ありがとうございますお嬢様。」

「いえ、ほんとに美味しいですから。」

「私はこの宿の女将の娘メルと申します。」

「私はアスナ、こっちはサヤです。」

「サヤです宜しくね!」

「はい、宜しくお願いします。」

「ほんと此処の料理は美味しいよね、あたしこの宿にして正解だわ温泉もあるし。」

「ありがとうございます、面と向かって言われるのは初めてで照れますね。」

メルも良い人だし益々この宿の評価が上がったな。



「ふぅ~、食べた食べた!」

『太るよアスナ。』

「ソフィも結構食べてただろ。」

『まぁね、ふぁ……眠い。』

「そうだねもういい時間だし寝ようか。」


俺は明かりを消して布団に入る。


ソフィの体は暖かくて隣で寝てくれると気持ちいい。ドラゴンの体って鱗が固くてゴツゴツしてると思ったけどソフィの体は柔らかい子竜の体だから?

それとも中身が天使様だからかな、まぁどうでもいいか。

俺は考えるのを止めて就寝した。


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