表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でアトリエ始めます。  作者: 小雪
第一章:序章
3/18

温泉は好い物です

少し文章を変更しました3/11

街の外に出ようと門を通ると門番に声を掛けられた。


「よぉ譲ちゃん、早速何処に行くんだ?」

「冒険者になったので依頼を受けてウルフを狩りに。」

「ウルフ……大丈夫なのか?」


門番の人は心配そうな顔で訊いてくる、俺そんなに頼りなく見えるのかな?

「大丈夫です、此処に来るまでも何匹か倒しましたから。」

早速依頼にあった家畜小屋に到着、周辺を探索して歩く。


「ねぇソフィウルフが何処に居るか分かる?」

『う~んとコッチ!』

ソフィの案内でウルフの群れを発見。四匹か……同時に相手出来るかな。

『なるべく囲まれないように注意して!』

俺は剣を取り出して意を決してウルフの群れに飛び込んだ。


「はぁぁぁぁっ!」

先制攻撃の一振りで最初の一匹を斬り倒す。

剣術の技能を上げたせいか、習ってないのに何となく型のような物が理解出来る。神様の力は凄いな!


残りのウルフが距離を取り威嚇する。

俺は襲い掛かってくる前に一番近い場所に居るウルフを横薙ぎに剣を振るい

倒し、飛び掛かって来たウルフを刀身で防御して離れた所を突き刺す。

その間に左からウルフが足に噛みついてきた。

「イッタ!」

足に噛みついたウルフの首を剣で弾き飛ばす。



戦闘が終了した後噛まれた足を見る、結構出血してるな。

「痛、ソフィ何とかならないかな?」

『今回は私が治癒してあげましょう。』


そう言ってソフィが傷口に手を翳す、すると淡く傷口が光り瞬く間に傷が治癒した。

「ソフィ今のどうやったの?」

『回復魔法だよ。アスナもアビリティで覚えれば使用出来るよ。正し注意点、怪我が治っても失った血液までは回復しないからね。』

血を流し過ぎたらそのまま出血死って事か気を付けよう。


メニューを見る。

アスナ=レイテス (女) 15歳

種族 エルフ

称号 なし

Lv 4

アビリティ 5P

技能 剣士Lv10 体力増加Lv10 体力回復Lv4 戦闘速度Lv3


俺は即効で回復魔法を覚えた。


その後数時間狩りをして倒した数は20体、疲れてきたので城壁に沿って歩き街まで帰る。その足でギルドに行き依頼の報告をした。


「依頼終了の確認をお願いします。」

「あら、もう終わったのですか?」

受付の人は驚きながらカードを受け取り確認をする。


「確認が取れました、ウルフ20体で報酬は金貨2枚になります。」

俺が報酬とカードを受け取ると受付のお姉さんが話掛けてきた。


「私はレベッカこの冒険者ギルドの受付を担当しているの。アスナさんはこの街に御滞在ですか?」

「そうですね暫くは此処に居るつもりです。」

「では今後とも私とギルドを宜しくお願い致します。」

俺は挨拶を交わして出ようと思ったがレベッカさんの所に戻り宿の場所を訊いた。


宿は此処から5件先の建物でレベッカさん曰く清潔で安全との事。

今の俺は女な訳だし安全には気を付けた方がいいか。

宿の中は確かに清潔感があった、それと同時に高級そうな感じだが平気かな


「宿泊したいのですが。」

「いらっしゃい、ようこそ我が妖精の香亭へ

此方の宿では一泊千クローネ、食事は一階の酒場で約三百クローネになります。」

「暫く滞在したいのですが平気ですか。」

「はい大丈夫ですよお支払いは一週間毎で宜しいですか?」

俺は一週間分七千クローネを支払い宿泊した。


部屋の中も綺麗に掃除されてて良い、俺は装備を脱いでベットに横になる。

そうだ、アイテムの確認っと。


アイテムボックス

ウルフの毛皮X25 ウルフの肉X25


これ何処で売るんだ?ゲームだと何処の店でも売れたりするけど。今度ギルドに行った時にでも訊いてみよう。俺はそのまま眠りに就いた。



次の日メニューを確認すると体力が9割回復してる。

まだ時間も早いので寝ていたソフィを起こして説明を聞いた。


「体力って寝ても全回復はしないのか?」

『ん~?お腹が空いてるんじゃない。』

「お腹は少し空いてるけど。」

『体力はあくまで分かり易いように表示してあるだけでアスナが元居た世界と変わらないんだよ。だから休めば回復するしお腹が空いたり疲れが溜まれば減る。』


『今は能力もアビリティで上げているけど運動したり経験を積むことで能力を習得したり上げたり出来るよ。』

「運動?」

『これも元の世界と同じ、体を鍛えれば力が上がるように剣の稽古をすれば剣術の熟練度も上がる。普通はこうやって強くなるんだよ、上がり方は個人差があるけどね。』


あまりゲームとしての価値観で生きるのは危険だね。あくまで元の世界と同じベースにゲーム的要素が加わってると考えた方がいいだろうな。


説明を聞いている間に空が明るくなる、この世界には時計が無いから皆起きるのが早いんだと健康的な生活だね。


一階に下りると結構な数の人がいる。食事は数種類の料理の中から好きな物を選んで頼むようだ。


「ソフィはご飯食べるの?」

『もちろん食べるよ。』

俺は二人分の料理を頼んで席に座る、今後どうしようかな。

お金も稼がなきゃいけないし、あ!!


「ねぇソフィ、神様から何かしろって言われてる?」

『別に何も?アスナは自由に生きれば良いと思うよ。』

自由にか、やっぱり自分の工房を開いてみたいな、それで色々なアイテムを作りお金を稼いで……


「お待たせしました。」

元気な猫耳の女の子が料理を運んできてくれた。

「美味しそうだねソフィ!」

「当然です、家は料理も自慢ですから♪」

女の子が胸に手を当て自信満々でそう告げる。


「お客様は何しにこの街へ?」

「商売をしてみたいなと思ってるんだけど。」

「それなら商会ギルドに行った方がいいよ、この街のお店はあそこに登録しないとできないから。」

俺は女の子にお礼を言って朝食を食べた、異世界の食事も悪くないね、米があれば最高だけど。



商会ギルドに行くと冒険者ギルドに比べてと少し狭く、でも落ち着いた空気の建物だ。


「すいませんこの街で商売をしてみたいのですが。」

「登録はまだですね?では此方に手を翳してください。」

「俺は冒険者ギルドにも登録してるんですが平気ですか?」

「はい特に問題ありません大丈夫ですよ。」


俺は内心ほっとした、冒険者と商人の掛け持ちなんて怒られるかと思った。

「ではカードをお預かりします。」

冒険者ギルドのカードを渡すと何やら確認をしている。

「はいこれで登録完了です、手数料に銀貨1枚頂きます。」


俺はお金を渡して質問をする。

「商売をするにはどうしたらいいんですか?」

「そうですね、自分のお店を持つ場合は商会が管理している物件を買うか借りる形になります。後は……露店などは手数料さえ払えばできますし、其方に貼られている求人に申請していただければ依頼主の許可後働いたりする事も出来ます。」

俺は受付の人にお礼を言って求人の貼られてるボードを見る。


ボードには求人が沢山貼られてる、商売の手伝いから材料の収集依頼など様々だ。


俺は受付の人にアイテムは何処で売るのか訊いてみた。

「魔物の素材など多くの買い取りをギルドで常時行えます。冒険者ギルドにも商会の者が居りますので其方でも買い取りを行っています。」

商会ギルドでも冒険者ギルドでも買い取りをしていると。

「ありがとうございます、今ウルフの毛皮と肉があるのですが買い取りをお願いします。」

「はい、毛皮は五百クレーネ、肉は三百クレーネになります。

合計二万クローネですね。」

俺は金貨二枚を貰って外に出る。



「ソフィ、この後どうしようか。」

『そうだね、今はお金も能力も足りないし魔物を狩って能力を底上げするのがオススメかな』

俺は冒険者ギルドに依頼を見に行く事にした。


特に美味しい依頼はなさそうだな、ゴブリンの討伐依頼が常時貼られていて報酬は一匹五百クローネ。

討伐報酬二百五十に依頼報酬二百五十で五百クローネと、この辺かな今出来る依頼は。

常時貼られてる依頼は先に受けなくてもいいので早速倒しに行きますか。



門番に挨拶して外に出る、ソフィに頼んでゴブリンの居場所を探る。

ゴブリンだけじゃなくてウルフも居るが今の所問題なし。暫く狩りをして腹が空いたので街に帰る事にする。何か食べ物持ってくればよかったな。


コブリン20体 ウルフ10体 砂鉄X20 毛皮X10 肉X10


冒険者ギルドで換金と、合計三万三千クローネ。

宿に帰ってメニューを確認。


アスナ=レイテス (女) 15歳

種族 エルフ

称号 なし

Lv 5

アビリティ 5P


そういえばこの世界、迷宮があるんだよな其処にも行ってみたいけど自由にしろと言われると何していいか分かんなくなるものだな。

今日はもう食事を取って寝ようかな、明日考えよう。


そういえば風呂ってあるのかな。

「ソフィこの世界にも風呂ってあるのか?」

『アスナの居た所みたいにどの家にもあるって訳じゃないけど入浴する習慣はあるよ。確かこの街にも温泉があったはず。』

「温泉!!」

日本人なら温泉と聞いて喜ばずにいられようかいやいられない。


俺は猫耳の女の子に風呂の事を訊いた。この宿にも温泉があり何時でも風呂に入れるとの事。早速入ろうと風呂場に行くが女湯になるんだよね……。


これは仕方ないそう仕方ない事だ、うん。

脱衣所には何人か女性が居る、思わず凝視してしまったが俺も女なんだ何も問題などない。



風呂場は広々として日本の温泉に似てる。俺は軽く体を洗い湯に浸かる。

気持ちいい、他に人がいなければ泳いだり鼻歌したりしそうだ。


目を瞑り温泉を堪能。視線を感じて辺りを見ると皆此方を見ている。

俺が視線を向けると一様に顔を反らされた。俺変な所あるかな、自分の体を見渡すが特に変な所はないはずだ。強いて言うなら胸が大きく反比例するように腰が細い、自分の体でなければ鼻血ものだな。



どれくらい湯に浸かっていたか分からないが気づくと隣に女の人が居る。


「良いお湯だよね。」

「そうですね。」

「君美人だよね、女のあたしでも見惚れちゃうよ。」

「貴女の方が綺麗だと思いますよ。」

「えへへっそうかな。あたしはサヤ、君はなんて名前?」

「さと…アスナです。」

「アスナか良い名前だね、あたしは冒険者をしてるんだ。まだ駆け出しだけど。」

冒険者か同じだな、見た感じそんな風には見えないけど。


「俺も冒険者をしてるんだ、同じ駆け出しだね。」

「おお~!奇遇だね、あたし達運命で結ばれてるよ!」

運命って変な想像をさせる言い方だな。それにしても肌は褐色で髪は動き易い様に切られているが綺麗で彼女の活発な魅力が引き立てられてるな。


「温泉にいるって事はこの宿に宿泊してるんだよね。」

「そうだけど。」

「ねえ私達PT組まない!」

満面の笑みを浮かべて彼女は唐突にそう告げた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ