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予知夢

作者: 都靄



あなたは未来を知りたいですか


これからの話は

ある予知夢を見る

男の話です


その夢が運命だと知りながらも

あなたは未来を知りたいですか






「返して!!!」

ドアを開けると

叫び声がきこえた


「放して!!!誰か!!」

見ると女の鞄を黒い男がひったくっており、てこずっている

そして呆気なく男は捕まった




ぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴ…


夢であった

しかしこの時既に夢の内容など忘れてしまっている

私は会社に行く用意をして家を出た


「返して!!!」


「放して!!!誰か!!」

叫ぶ女に

てこずる黒い男


どこかで見た覚えがあるぞ


正夢だ


そしてやっぱり男は呆気なく捕まった



そして電車に乗り、いつも通りぽつぽつ見当たる空席に座る

柔らかい太陽に包まれて

私は眠ってしまった


部下の篠原がコーヒーを床にぶちまけた。それが膝にかかり


はっと起きた

そして終着駅に着いた



私は仕事の計算を済ませ、6時で帰る支度をしていた

するとそこにコーヒーを持った篠原がやってきて

コーヒーを手から滑り落とした

やはりコーヒーは膝にかかった

そして私の書類にもかかった

幸いデータは記録してあるも、修復のため残業すれ羽目になった



帰りの電車でもやはり寝てしまい、私は夢を見る


ガシャンッ

頭の上で何かが割れた

驚いた私は目覚める

そして下車するなり歩き出す


暗い夜道の中

分け入った住宅地

マンションと電信柱の森

車のライトが背中の方から見えた為、


私は慌てて左に避ける


ガシャンッ

私は何が起こったかわからなかったが

確認するとマンションのベランダから植木鉢が落ちてきたのだ

植木鉢は地面に落ちたが

私は土まみれになってしまった


"私には予知夢の才能がある"


家に着き、くたくたになった私は風呂からあがりそのまま寝てしまった


…今日の私は何かおかしい

きっとまた予知夢をみるだろう



ガサガサ、、、、

ガサガサ、、、、

私は気付けば暗い林の中、


必死で穴を掘っていた

そしてそこに部下の篠原が現れ

いきなり私を包丁で突き刺した



私は汗だくになり跳ね起きた


篠原に、、、、、殺され、、、る!?



気付けば朝になっており

スコップを車に詰めて持って私は会社へ向かった


会社での篠原はどことなくおろおろしていて忙しない

そして6時ぴったりに仕事を澄ますと、私は篠原を呼び出して食事に誘った

私は篠原を車に乗せて迷わず林へ向かった


林の中頃で車を止めて道に迷ったと告げた私は

いったん車内から出るよう告げ

部下に電話を掛けさせる


私は躊躇なく

篠原をスコップで殴り殺す


"やられる前に 殺っておけ"

動かなくなった篠原を横目で見ながら

この時私は初めて自分に予知無の力があることに感心した


そしてひたすら穴を掘り続け、死体を隠すことに必死だった


その時

死んだはずの篠原の死体が

ゆらりと動いた

彼はまだ完全に死んでいなかったのだ

赤まみれの篠原は

何故殺そうとしたあああ!!!!

と、云わんばかりの恐ろしい顔で包丁を私に突き付けた



ぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴ…


目覚まし時計を止めて私は自己を確認する


生きている事に感銘を受け、仕事に向かう

温かい日差しの下生きている事が素晴らしい

苦しい目覚めを心地よい朝に変えた今

空の青を吸い込もうと今ドアを開ける。



「返して!!!」


「放して!!!誰か!!」


結局この男は


予知夢を見た事で

運命を回避できたのでしょうか

それとも

予知夢を見たせいで

それが命取りになったのでしょうか。

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― 新着の感想 ―
[一言] ミステリアスな物語はとても面白かったです♪ 「私」の身に起こった出来事は、 どこまでが現実でどこまでが夢だったんでしょうか… 考えると無限ループに陥りそうなのでやめておきます(笑) 次回作の…
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