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ラピスラズリの宙に、星の舞踏会を見つめながら

作者: 逢乃 雫

冬青空の


小径にやさしく



そそぐ光を


浴びながら舞いゆく



風と鳥と


めぐりゆく季節を



見つめる


雀色時(すずめいろどき)の丘に



冬茜の色は


こころにあたたかに



風に踊る


オンシジウムの花びら



めぐり めぐる


花は季節の


ワルツを舞うように




十二月の夜空は


ラピスラズリのように



やがて瑠璃色の


ヴェールが包む空へ



冬星たちは


星空の


舞踏会へ向かうように



東の空から


駆けゆくプロキオン



(そら)に描く  


こいぬ座はひとすじの光




十二月の瞳は


ラピスラズリのように



星座を織りなす


二つの光を見つめて



プロキオンは


月のかけらのように



ゴメイサは


見つめる瞳のように



遥かな星の


円舞は夜を越えて




めぐり めぐる


星は季節の


ワルツを舞うように



今日という一日も


明日という一日も



踏み出して


出会う景色もあれば



同じ景色にも


新しい瞳で気づくものが


きっとあって



めぐり めぐる


時の円舞の中で



こころ おどる


瞬間の一つひとつを


大切にしながら



きらり ひかる


星の涙が


こころの宙を流れる



夜もあるかも


しれないけれど



きらり ひかる


そっと寄り添う


星の光もまた、きっと



遥かな宙の


こいぬ座のように




十二月のこころは


ラピスラズリのように



瑠璃色の


夜空からやさしく



そそぐ光を


浴びながら舞いゆく



風とこころと


めぐりゆく季節を



冬星の光は


こころにあたたかに



めぐり めぐる


星は季節の


ワルツを舞うように



ラピスラズリの宙に


星の舞踏会を、見つめながら



















ラピスラズリは、12月の誕生石で、星空のように青と金色に煌めき、瑠璃るりとも呼ばれます。石言葉は「幸運」です。「雀色時すずめいろどき」は夕暮れ時です。


12月頃から夜空へ上る、こいぬ座は、「冬の大三角」の一つのプロキオン(ギリシャ語で「犬の前」)と、ゴメイサ(アラビア語で「涙ぐむ瞳」)が輝き、見える星は二つですが、いにしえより多くの物語が紡がれてきました。


黄色い小鳥が舞うようなオンシジウムは、12月頃から咲き、群雀蘭むれすずめらんとも呼ばれ、「美しい瞳」「一緒に踊って」の花言葉があります。ワルツは、円舞曲とも呼ばれます。


季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
「めぐり めぐる」の繰り返しが心地よく、印象に残りました。 すっかり寒くなりましたが、ラピスラズリのような美しい星空を描いた詩に心が温まりました。 「星の舞踏会」って素敵な言葉で、なろうラジオ大賞に応…
「踏み出して 出会う」 「新しい瞳で気づく」 が「舞踏会を見つめながら」かなと思いました。もちろん、星のワルツ、円舞曲素敵です。あ、もしかすると冬の大三角がワルツでしょうか。優しい言葉に強い芯を感じま…
拝読しました。 寒さの訪れとともに空気が澄んで、星が綺麗な季節になりましたね。 「踏み出して 出会う景色もあれば  同じ景色にも 新しい瞳で気づくものが きっとあって」この部分が印象的でした。 優し…
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