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002

師匠は言った「視線で判断しろ、己を信じよ、敵を完膚なきまでに折れ」と。


俺はそれを実行しようと思う


 四匹で囲む様にし、悪意ある笑い方をする人間を敵と判定したからだ


 「おい、ガキこんな村から離れた所を歩いてたら怖い人達に襲われるって言われなかったのか〜」


一匹の獣以上に臭い、顎にカミを生やした人間が笑う、後口も悪臭もする


 「おい、こいつからを舐めてかかるな、こいつは異質だぞ」

 もう一匹の人間は俺を警戒し鉄の棒切れを腰から抜く。


 師匠達が持っていた綺麗な剣や武器とは違う、人間が使う武器、棒切れを構えた。


 「おいおい、傷をつけるなよ、価値が下がるだろうが」

悪臭がする人間がそうぼやくと


左後ろの人間と悪臭の人間が襲い掛かってくる。


とても鈍く、言葉を介する獣達とは虫とリス位の差がある。


俺はゆっくり振り向き、後ろの人間の伸びた左腕を握り関節を膝で打ち抜き、砕き、もう片方も砕く。

 

 次に悪臭人間は技を使い内側の『液体』を器を外側へ弾ける思念を送り手を向ける。

 すると血や胃液、尿が辺りを染め、最後は血で上塗りをした


それを一瞬で知覚出来ない速さで終え悪臭人間の液体から両腕を折った人間で盾にして防ぐ。


 そしてようやく動いた二匹の人間は驚き、怯えた。


 腰から棒切れを抜いたままの人間は俺の方を向き、「怪物か」と漏らし顔から血が引いていった


右端にいた人間は走って逃げた、だからその背中に思念を送り関節を逆に曲げる思念によりバキバキと折れる音を響かせ動かなくなった。


 ついでとばかりに盾にしていた人間の背中を拳で衝撃を与え、心臓と呼ばれる臓器を衝撃で揺らし狂わせ、音が聴こえなくなるのを確認した。


「な、何が望みだ」


棒切れを向けたまま動かない人間を見て紡ぐ


 「人間の集落、お前生かした、だから聞く、聞いたら逃す、約束絶対」


 俺は師匠達になら口な動くが、他の人や魔獣達に話す時には途切れ途切れになる


 「そ、うか、分かった、俺の立ってる場所から右に向かえ、あの折れ曲がった奴の方向の方が、早いか、その方向に歩けば日暮れまでには着く筈だ、俺は、こんな経験をしたくない、こんな事をやめて、親の世話でもする、もう女のガキを襲うのはやめだ」


そう言って、人間は棒切れを地面に落とし、腰の袋を俺に投げ、敵意が無いかの様にその場に座り地面を見た


 「親、雄と雌、子の庇護者の事」


俺は親を知らない、気付いたら、師匠達が居て、育て教えてくれた、生きる知識、師匠達の帰る巣の場所と言葉を介す獣達が言ってた、俺の場合は山の洞窟が帰る巣。

 人間の帰る巣は建物とその場所周辺、そこを故郷と言うらしい。


 「そうだ、だからもう悪い事はやめて親に育てて貰った恩を返すのさ」


 「育てて貰った恩?」


 なら俺の親は師匠達だったのだろう、なら恩を返す為に師匠達を探す旅に出なくてはならない、そう思った。


 「なら、返さなければいけない、そして聞く、ここらか試練の森どこ? 育てて貰った恩返に行く」


「そうか、俺の教えた村から左斜めの山に向かって行け、いずれ着く、早ければ一週間だ」


人間はそう言うと右手を振ってぎこちなく笑う


それは確か、師匠達が言っていた人間の別れの技

『バイバイ』だった筈、色ボケ師匠が言ってたのを思い出す。


だから俺も『バイバイ』を返し言われた方向へ歩き、日が傾いて来た頃に人間の集まる集落、村に着いた。




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