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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
下級冒険者編
79/385

第六十二話 「うおおおお!」

ブラックウルフ群れ戦終了。

ダガーでボスウルフの喉元に斬りかかり、遠吠えの邪魔をする。

(くそ。浅いか。)

 ボスウルフはとっさに後ろに飛び、重傷を避ける。

「グルルルル。」

 ボスウルフが飛びついてきた。俺は左手の木刀を構え、とっさに防御の構えをして受け止める。

「っぐ。」

 やはり他のブラックウルフより重い。

ミシミシ

 ボスの重さに木刀にひびが入る。俺は構わず木刀を押し上げ、ボスを跳ねのける。そして、追撃にダガーで斬りかかるが、ボスはジャンプで避ける。

(相手の手札は素早さと噛みつき、後は爪か。対してこっちはダガーとひびが入った木刀。あの素早さでは投げナイフはそう当たらないな。)

 体格が大きい割にボスウルフは素早い。手下の狼に比べ1段階上のステータスなのだろう。

 ボスウルフはジグザグに走り、襲い掛かってくる。

「んにゃろう!」

 俺は狙いすまし、木刀を縦に振った。

バキバキ

「ん!」

 木刀はボスの頭部に当たったが、木刀はボロボロに折れる。ボスはそのまま飛び込んでくる。

「っく。」

 木刀が折れた事で動きが鈍った俺はボスウルフに覆いかぶされる。ボスは俺の首元を狙いすまし、噛みついてくる。俺はダガーで防御する。

「っく、この野郎!」

 俺は足をボスの腹部に動かして、巴投げの要領でボスを後ろに投げ飛ばす。

「はあ、はあ。」

 俺は立ち上がり、腰に差しているもう1本のダガーを抜く。

「グルルルル。」

 相手も起き上がり、睨みつけてくる。

「ふう。」

 大きく息を吸い、次の攻撃に備える。

「ガウ。」

 ボスはまたしてもジグザグに移動し、攪乱する。

 俺は自分とボスウルフの距離を確認し、相手のタイミングを計る。

(今だ。)

 ボスウルフの最後の1歩を読み、俺は後ろに移動。予想通りボスウルフは飛び掛かってきている。後ろに移動した事により、ボスの頭部が目の前にある。俺は右足に力を入れボスの頭部を蹴り上げる。

 俺の蹴りによりボスが宙に浮く。俺の前にはがら空きの腹部、2本のダガーで腹部を斬る。

「グルアア!」

 腹部から血が飛び散り、ボスウルフは倒れた。

「はあ、はあ。」

 俺は倒れているボスに近づく。まだ息があるボスウルフにダガーで止めを刺した。

(ジャックの方はどうなった?)

 俺はジャックの方へ目をやる。

「な!」

 ジャックは多数のブラックウルフに噛みつかれ、倒れている所だった。

「ジャック!」

 俺は息も整えず、ジャックの方へ走る。

(くそ。少し距離がある。間に合ってくれ。)

 ブラックウルフとジャックが近いため、投げナイフを投げるわけにもいかない。

「んのくそ犬が。」

 やっとジャックの元に着いた俺は足とダガーでブラックウルフ達を追いやる。

「グルルルル。」

 ブラックウルフ達は諦めず、威嚇してくる。

「うおおおお!」

 俺も2本のダガーを構え、ジャックを守るように吠える。

 俺の咆哮に驚いたのか、ブラックウルフは散っていく。

やっと今月1話目。

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