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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
下級冒険者編
76/385

第五十九話 「ああ、ちょっと朝からいろいろあってな。詳しくは道すがらに話すわ。」

テント問題は解決。

12月5日 21:10

(レベルポイント何に使おう。)

 俺はアビリティ一覧を見ながら考える。今あるアビリティを上げる事も大事だが、新しいアビリティを習得したい気持ちもある。アビリティが増えると出来る事も増えていくからだ。

(今俺達が直面している問題に少しでも助けになる様なアビリティがあればいいのだが…)

 俺は1つのアビリティを見つけて手を止めた。

(このアビリティ…もし俺の予想通りの能力だったら今の俺達が抱えている問題をどうにかできるかもしれない。)

 俺は少し悩んだが、見つけたアビリティを習得する事にした。


12月6日 7:00

「ふぁー。」

 俺はあくびしながら下の階に降りていく。

 キッチンではエイラさんが朝食の準備をしていた。卵焼きのいい匂いがする。

 庭ではケビンさんがいろいろな物を蔵から出していた。庭の隅には蔵がある。俺が練習用で使っていた木刀もそこから借りた物だ。広さは6畳くらい、大きくはないが2階もあって、いろいろな物が仕舞われている。

「おはようございます。」

「おはよう、ヒロシ君。朝ごはんもう直ぐだから。」

「はい。」

 俺は顔を洗いに水場に向かう。


『いただきます。』

 今日は珍しくファミリア全員が揃った。

「ヒロシ君、今日の予定は?」

 ケビンさんが聞いた。

「今日ですか。今日もジャックとクエストです。9時に南門で待ち合わせしてそのままベーテの森に向かうつもりです。」

「そうか。後で庭に来てくれないか。時間はそんなに取らせない。」

 ケビンさんはキッチンにある時計で今の時間を確認してから言った。

「あ、はい。全然いいですよ。」

(なんだろう、蔵掃除の手伝いとかかな。)


12月6日 8:00

 俺はケビンさんに呼ばれた通り朝食後、庭に向かった。

「ヒロシ君こっちだ。」

 庭の隅にある蔵からケビンさんが出てくる。

 俺は蔵の方へ向かう。蔵の中は少し暗かった。ケビンさんが黄色の大きい袋のような物を俺の前に置く。

「何ですかこれ?」

「テントだ。少し古い型だがね。私達が昔使っていた物だ。昨日テントがないと言っていただろう。もしこれで良かったら使ってくれ。」

「え!いいんですか。」

 テントは確かに少し古いが、全然使えるようだった。それに、2人用の大きさだ。

(多分ケビンさんとルイスさんが使っていたんだろう。)

「ああ。ここで置かれているより、使ってもらった方がテントにとっても良いだろう。」

「ありがとうございます!」


12月6日 9:10

ブィンド 南門

 俺はジャックとの待ち合わせ場所の南門に着く。

「ごめん、ジャック。少し遅れた。」

「ヒロシ!珍しいっすねヒロシが遅れるの。」

「ああ、ちょっと朝からいろいろあってな。詳しくは道すがらに話すわ。」

 俺達は南門を通って、ベーテの森に向かう。

(ジャックにテント見せたら驚くだろうな。)

気付いたら今年の半分が過ぎている。

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