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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ジャック・ビーンとコンビ編
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第四十五話 「まじか、急ごう。」

今日第二話目。

11月3日 11:00

「じゃあ、クエストも終わったし帰るっす。」

「あ、ちょっと待って、せっかくだからもう1回分くらいしない。」

 俺は帰り支度を始めたジャックを呼び止めた。

「え、でも今日俺食糧あまり持ってきてないっすよ。」

 そろそろ昼飯時を気にしてジャックは言った。

「それなら大丈夫。弁当2人分あるから。」

 俺はリュックから弁当を取り出す。

 実は朝にエイラさんから弁当を2人分貰っていた。昨日のシチューのお返しだとのことだ。

「え、これ俺の分すか。」

 弁当の1つをジャックに渡す。

「ああ、うちの先輩が持たせてくれた。シチューのお礼だってさ。」

「ありがとうっす。その先輩にもお礼を伝えてほしいっす。」

「ああ、分かった。」

 俺たちは切り株に座り弁当を食べた。ちょっと冷めていたがおいしかった。

この世界での食料の保温事情はあまり良くない。街から外に出ればある意味サバイバル状態なのでほとんどの人は食べれればいいと思っているらしい。それか、携帯食料など冷めてても味があまり変わらない物を食す。しかし、元居た世界でいつも温かい飯を食べている俺からすれば少し我慢できない。今は我慢するしかないが、いずれ改善したいと思っている。

(そういう、アビリティがあればいいんだけど。)

 俺って恵まれてたんだなとセロに来てますます思うようになった。


11月3日 12:00

 昼飯を食べ終えた俺達はもう1回分のクエストをこなすべく、ホーンラビットの捜索を再開した。そこで、俺は昨日強化した脚力の説明を思い出した。

(確か、壁登りが可能とか書いてたよな。て事は…)

 俺は周りを見て、間隔が丁度いい距離で空いている木々を見つける。

「ヒロシどうしたんすか?」

「いや、探すなら高い所の方が効率良さそうだなと思って。」

 俺はそう言いながら木々に向かって助走をつけて走っていく。まず手前の木の横を蹴り、次に横にある木も蹴る。2本の木の間をジグザグに飛んでいく。そして、木の頂上に辿り着いた。

「はーはー。1発で成功した。結構大変だけど。」

(壁登りは結構足に来る。これは練習が必要だな。)

「すげえー。ヒロシすごいっす。」

 下でジャックが手を振っている。

(なるほど、これが壁登りって事か。まあ、木登りだけど。)

 それから、俺達はホーンラビットを5匹を討伐して。2回分のクエストを終わらせた。やはり、高い位置の方が獲物が見つけやすかった。

(視力が良かったからもあるけど。)

 木の上からホーンラビットみたいな小型の魔物を探すには良い目も兼ね備えなければいけない。


 11月3日 16:00

「そろそろ帰らないとやばいっす。閉門するかもっす。」

「まじか、急ごう。」

 木登りの練習をしていたら、結構遅くなってしまった。俺達は急いで帰り支度して、ブィンドに走って帰った。

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