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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ジャック・ビーンとコンビ編
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第四十一話 「最初にしては上出来っすよ。普通は素早くてなかなか捕まえられないすから。」

ジャックとの初クエスト。

11月2日 7:00

 俺はジャックとの約束の時間通りに冒険者ギルド総括会ブィンド支部のギルドホールに着いた。ジャックの姿を探してみるとクエストボードの前にいた。

「ヒロシおはようっす。」

 ボードの方へ歩を進めるとジャックが振り向き俺を見つける。

「おはよう、ジャック。先に来てたのか。」

「はい。早めに来てクエスト見てたっす。」

「そうか。良さそうなのあった?」

「これとかどうっすか。」

 ジャックがクエストボードから1枚依頼書を剥がし俺に渡す。

 依頼書の内容はホーンラビットの角5個を納品する討伐クエスト。ランクはG、報酬は銀貨2枚と銅貨5枚だ。ホーンラビットは小型魔物で額に角が生えている。ラビットの名称通りウサギに似ている小型の魔物だ。大きさもウサギくらいで毛皮は白い。危険度はブラックウルフと比べると高くない。2人での最初のクエストとしては確かに手ごろだと思う。

「俺もこれでいいと思う。」

「そうすか。じゃあ受付に並ぶっす。」

 朝早くもあり、あまり待たずに終わった。

 俺たちはそのままブィンドを出てホーンラビットが生息しているベーテの森に向かう。

 森を用心しながら進む。ちなみにフォーメーションはジャックが前衛で俺が後衛だ。俺は前方に進むジャックの数歩後ろを同じ速さで追いかけている。

(騎士と忍者だったら必然的にこうなるか。)

「いたっす。」

 ジャックがホーンラビットを見つけたらしい。俺は物音を出さないようにジャックの横に行く。

 数メートル先に確かにホーンラビットが見える。木の根元にある空洞を住処にしているようだ。

「よし、作戦通りいくか。」

「うす。」

 俺はジャックの返事を聞いて、ゆっくりと左側に移動する。ジャックと十分距離を取った所でジャックにアイコンタクトする。

「うおー。」

 ジャックはうなずき、ホーンラビットの住処に物音を気にせず、大声を上げながら突っ込んでいく。当然、ホーンラビットは逃げる。ジャックは右側に位置取る。ホーンラビットは俺のいる左側に逃げる。俺もタイミングよく茂みから飛び出し、ホーンラビットの1匹を捕まえた。

 暴れているホーンラビットにダガーでとどめを刺す。

「ごめん、1匹しか捕まえられなかった。」

 俺は解体しながら言う。解体時間は5分と書かれていた。

「最初にしては上出来っすよ。普通は素早くてなかなか捕まえられないすから。」

 5分後、解体を終え出た素材は角1本、皮2枚、肉1袋だ。

 それからは、ホーンラビットの住処を見つけては同じ挟み撃ち作戦で捕えていく。2回目でジャックの言っていることが理解した。確かにホーンラビットは小さいうえに素早く捕まえにくい。最初にうまくいったのはただのまぐれだったのだろう。それでも、昼が少し過ぎた頃には目標の5本を手に入れることができた。

 今日の1日での獲得素材は角5本、皮10枚、肉5袋となった。

最近寒い。

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