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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ジャック・ビーンとコンビ編
43/385

第三十三話 「かしこまりました、オリンジュース2つ。」

第二章開幕。

「ここです。ここの飯美味いんですよ。」

 そう言ってジャックに連れてこられたのはマザーステイストという名の飯屋だ。

 ブィンドに戻ってから俺とジャックはクエスト達成の報告と素材の売却のためギルドに向かった。俺はクエストのチナエ草30本とブラックウルフの素材の中から肉を素材回収カウンターで売却した。

(骨とか皮は記念に持って帰ろ。一応初めて狩った魔物の素材だし。)

 1袋約5㎏あるブラックウルフの肉2袋分は金貨1枚になった。日本円だと1万円くらいになる。

(安いのか高いのか分からないな。狼の肉の相場なんて知らないし。)

 今日の報酬は金貨1枚と鉄貨30枚になった。

(冒険者になって最高金額だな。なるほど冒険者の主な収入源は素材売却か。より討伐ランクが高い魔物の素材はもっと高額で取引されるんだろうな。)


 それから約束通りジャックおすすめの店に向かった。

(マザーステイスト、直訳するとおふくろの味か。)

カランカラン

「ただいま、おかみさん。」

 ジャックがドアを開け、店内に入る。

「いらっしゃい、おかえりジャック。」

 店奥にU字型のカウンター席がある。カウンター席に囲まれている感じで厨房があった。そこに数人の料理人が料理を作っている。その中でも一番目立っているのが割烹着姿の高身長の女性だ。身長もそうだが横幅も広い、下手したらケビンさんより大きく見えてしまう。なんて言うか、おかみさんと呼ぶより女主人の方が似合いそうな女性だ。

「おかみさん、席空いてる?」

「うん?今日は1人じゃないんだね。奥が開いてるよ。リョウ、テーブル片付けてあげな。」

 リョウと呼ばれたウェイトレスがテーブルを片付けに向かった。


 ジャックと俺は奥にあるテーブル席に行く。おかみさんと目が合ったので軽く会釈した。店内はかなり広くU字型のカウンター席以外にもテーブルがたくさんある。100人くらいは入れそうだ。テーブルは円形と長方形の2種類あった。雰囲気は上品な感じではなく大衆居酒屋な感じで、冒険者がクエスト終わりに飲みに来るのにすごく合いそうな店だ。現に客の大半が冒険者に見える。俺たちに用意されたのは4人用の丸いテーブル席だ。

「おかみさんの飯まじで美味いんですよ。」

 ジャックは手慣れた感じでメニューを開きおすすめの料理の説明をしてくれた。

「ジャック、お客さん。お飲み物はお決まりですか。」

 メニューを見ていると先ほどテーブルを片付けてくれたリョウと呼ばれるウェイトレスが来た。

「えっと、ヒロシさんどうします?」

 ジャックは飲み物が書かれているページを開く。

「俺はオリンジュースで。」

 俺はアルコールが入っていないであろうオリンジュースを頼んだ。

(多分リンゴジュースみたいな味だろう。)

「じゃあ、俺もそれで。」

「かしこまりました、オリンジュース2つ。」

 リョウは紙にメモして去って行った。少し冷たい感じだが仕事はテキパキしている。テーブルも一瞬で片付けてたし。それより気になったのはリョウの耳がとがっていた事だ。多分、リョウはエルフ族だろう。他の従業員も獣人やドワーフなどがいる。ヒューマンはおかみさんくらいだ。

今章は好き嫌い別れると思います。

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