第二十七話 「ありがとうございました。」
1章終わりまであと数話だと思いたい(笑)。
ステータスを見るとレベルが1つ上がっていた。アビリティを1つ習得できるが今はこのままおいておこう。俺は部屋から出て下に降りた。
「エイラさんおはようございます。」
キッチンで食器を洗っているエイラさんに挨拶する。
「おはよう、ヒロシ君。朝ごはんはテーブルに置いてあるから。」
「ありがとうございます。」
俺は礼を言って、水場に向かう。
「ケビンさん達はもう出掛けました?」
朝食をとりながらエイラさんに聞いた。
「ええ。朝一で出掛けたわ。」
昨日の宴会の席でケビンさん達は今朝クエストに出ると言っていた。俺みたいな下級冒険者だったら日帰りのクエストがほとんどだが、ケビンさん達みたいな上級冒険者パーティーになるとそうはいかない。難易度や必要日数が全然違う。詳しくは言ってなかったが西大陸の南部に行くと言っていた。
「ヒロシ君すまないな。本当は慣れるまでしばらく見守りたかったが。」
宴会の席でケビンさんはすまなそうに言った。
「謝らないでくださいケビンさん。俺は大丈夫ですから。それにラウラさん達もいますし。それよりクエスト頑張ってください。」
俺は笑顔で言った。あの場で俺に出来る事はそれしかなかった。助けてもらってそして同じ冒険者になった俺が出来る事はこの人達の足を引っ張らない事くらいだ。そして、出来ればいつかこの人達の隣で役に立ちたい。
俺は朝食を食べ終え食器を洗い場に置く。
「今日もクエスト?」
「はい。まあ、昨日と同じ採取クエストですけど。」
「採取クエストも大事なお仕事よ。気を付けてね。」
「はい。」
俺は自室に戻りリュックの中身を整理する。防具に着替え武器を装備する。
(よし、準備完了と。)
俺はギルドに向かった。今回はクエストボードの方へ行く。昨日の受付の人が言った通りクエストがずらりとボードに貼ってある。左に貼ってあるほどランクが高い物らしい。俺は1番右にあった薬草採取クエストの依頼書を1枚手に取り受付の方へ向かう。依頼書を手に取った時何人かが笑っていたが気にしなかった。
(これはこれで重要なクエストだもんな。)
受付は長蛇の列が出来ていた。やはり皆、朝一からクエストを受けに来るのだろう。
30分くらい待ってやっと俺の番が来た。俺は依頼書と冒険者カードを職員に渡す。
「あの、このクエスト受けたいんですけど。」
「はい。かしこまりました。少々お待ちください。」
職員は俺の冒険者カードを確認し依頼書にハンコを押してその依頼書を渡してきた。
「はい。クエスト受注確認いたしました。」
「ありがとうございました。」
俺は礼を言って依頼書を受け取りギルドを出た。
早くバトルシーン書いてみたい。