表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
現実逃避からの異世界転移編
33/385

第二十三話 「いらっしゃいませ。」

買い物パートはこれで一旦終了です。

 俺は薬屋ボン・サンスを出て、隣にある道具屋マリナス商店に入った。

「いらっしゃいませ。」

 店番をしている従業員が挨拶してきた。俺は軽く頭を下げる。

(店番はあまり顔なじみじゃないんだよな。)

 道具屋マリナス商店は2階建ての店だ。日常用品やカバン類、宝石まで幅広いものを売っている。

(店主のマリナスさんは留守かな。)

 ここにはバックと魔法石を買いに来た。ランプ用の火の魔法石がもうすぐ切れる。以前軽く説明した魔法石だがセロの日常生活には欠かせない必需品だ。方法は詳しくないが、この世界にある鉱石、魔石に魔法を刻み付ける事によりいろいろな効果を持つ魔法石が出来るらしい。魔法石の表面には刻み付けた魔法陣が見える。例えば魔石に火の魔法を刻み付ければ火を日常的に使える。シャワーや風呂は火と水の魔法石を使っている。トイレは浄化と水の魔法石といった感じで人々の日常に欠かせないものだ。しかし、この魔石に付与できる魔素量は魔石の大きさに比例している。大きい魔石は高度の魔法と多量の魔素を内包できる。逆に小さい魔石は簡単な魔法と少量の魔素しか刻み付けられない。

(まあ、その分安いけど。)

 魔石の大きさは最小、小、中、大、最大の5つがある。最小以下の大きさの魔石は石貨に使われる。俺の部屋にあるランプは小サイズの火の魔法石を使っている。ちなみに魔石に魔法石を刻み付けるには付与魔法を覚えなければいけない。

(俺もポイントが余れば魔法を習得したい。やっぱり異世界に来た身としては魔法に憧れる。)

 西大陸には魔法専門の学校もあるらしい。

 俺はランプ用の火の魔法石を3個かごに入れ2階に上がった。2階にはカバンコーナーがある。

(本当はマジックバックを買いたいが流石に高いな。)

 マジックバックとはRPGなどで活躍する収納量が広いカバンの事だ。ケビンさん達も最初にあった時持っていた。遠方に旅に出るかもしれない冒険者にとってはとてもありがたいアイテムだ。

(俺はてっきりただのウエストバックと思っていたが、あれがマジックバックだったんだよな。)

 マリナス商店には大、中、小のマジックバックが売られている。小のマジックバックですら金貨25枚の値段だ。

(貴族や金持ちだったら直接買うんだろうな。)

 冒険初心者の最初の目標はこのマジックバックの素材を集め自分のマジックバックを作ってもらうことだ。最初のころは収納スペースが広いリュックサックを使うのが一般らしい。俺も収納スペースが広い黒いリュックサックを選んだ。

(買い物はこれくらいかな。)

 俺は会計カウンターに向かいお金を払った。合計で銀貨3枚と銅貨3枚だ。

(覚悟はしていたが、最初はお金が無くなるのが早いな。でも、これから自分でも稼げるようになるし未来に投資していると考えよう。)

 俺はマリナス商店を出てブィンドの南門に向かった。いよいよ冒険者最初のクエストだ。

次はいよいよ最初のクエスト。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ