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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
中級冒険者編
269/386

外伝45 ハーフはハーフを呼ぶ

今月第三話。

ジャック・ビーンVSヴァンレンス・スピリッツ

ドン

「シールドタックル!」

 盾での突進攻撃にヴァンレンスが突き飛ばされた。

 飛ばされた勢いで砂煙が舞う。

 純粋の力業、粗さはあるが悪くない技だ。ただし、その程度で倒れるほど俺の相棒はやわな奴ではない。

「痛てて、今のはまあまあ効いたぞ」

 砂塵の中からヴァンレンスは何事もなかったかのように立ち上がる。そう、ヴァンレンスの武器は拳と強靭な肉体だ。

「嘘…だろ」

「まあ、そこらの魔物だったら倒れていたかもしれねぇな。ガハハ、生憎俺は普通じゃねぇからな」

「…」

「俺は巨人と獣人の血が半分ずつ入っている。お前と同じハーフだ」

 ヴァンレンスは巨人の母親と獣人の父親から生まれたハーフだ。ただ、尻尾や耳など獣人的特徴は引き継がれていない。灰色の髪に褐色の肌、外見は少し大きいヒューマンだ。

「お前もそうなんだろ。小柄で少し寸胴な見た目ドワーフとヒューマンってところか」

「その通りっすよ」

「ッフ、その面ハーフにあまり良い印象がねぇだろ。周りにいじめられていた口か」

 ヴァンレンスは人の心にズカズカと踏み込んでいく。あまり褒められた行為ではないな。

「それが何だってんすか!今は…」

 ジャックは剣を振るうがヴァンレンスには届かない。

「俺はハーフに誇りを持っている。こんな丈夫な体に生んでくれた母ちゃんと父ちゃんに感謝しているよ」

 ヴァンレンスの右ストレートがジャックのボディーに決まる。

「ガハ」

 カウンターを喰らいジャックはその場に膝をつく。

「それは俺だって小さい時はいじめられたさ。でもな、それがどうした。過去の全てが今の俺を作ってる」

「確かに世間から特性がない、半人前だなんて言われるがな。俺からしたら皆勘違いしている。確かに特性と呼べるほどのものはない。だがな、恩恵はある。それがこの肉体だ。俺が世に示す!名を上げハーフを小バカにしてきた奴らを力でねじ伏せてやる!」

 勝負は決まったなあいつにヴァンレンスは倒せない。

ジャックVSヴァンレンス

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