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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ドロシー・セビュロスとトリオ編
210/386

第百七十一話 「炎初級魔法ファイヤーボール」

今月第二話。

4月14日 明け方

オズの森 ゴブリン集落

 暗闇の森に少しばかりの光が差し込まれたころ、俺達はゴブリン集落近くの茂みまで移動していた。集落周辺を見回っていたゴブリン達は夜明けになるとだいぶ少なくなっていた。見張りの穴をついて少しずつ集落に近づき今いる茂みに行きついた。

 目の前には眠っているゴブリン達がゴロゴロいる。奇襲や夜襲を得意とするゴブリンだがされる側は慣れていない。

「気付かれる前にできるだけ数を減らしたい」

 俺はエクストラポケットから弓と毒矢を取り出した。毒は即効性、今俺が作れるもので1番の物を用意した。

(まずは目の前の奴から仕留めるか)

シュ

 ゴブリンの後頭部に毒矢が刺さり、コクリと頭が倒れる。俺は次々と茂みから狙えるゴブリンを射抜いていく。

(5、6、7…よし、ここで削れるだけ削る)

 10人くらいを射抜いたところから集落がざわついてきた。

「ッチ、そろそろ頃合いか。ジャック頼む。ドロシーは後ろでサポートしてくれ」

 俺は隣にいる2人に指示した。

「やっと出番すか。待ち疲れたっす」

「分かったわ」

 俺達はジャックを先頭に茂みから勢いよく出た。

「ゲガガギグゴ!!!」

 最初に俺達の存在に気づいたゴブリンが指さしながら武器を手にしようとしていた。

「炎初級魔法ファイヤーボール!」

 1番後にいるドロシーが杖を片手に魔法を唱え、炎の玉を放った。

ボン

 炎の玉はゴブリンの頭に見事命中、頭は燃えゴブリンが倒れた。

「!」

(な、なんだ今の威力。俺のファイヤーボールの倍はあったぞ)

 俺も弓でゴブリンを射抜いていく。囲まれる前にどれだけ相手の戦力を削れるかが勝負所だ。

ガンガンガン

 ゴブリンの1人が鐘を鳴らし、まだ眠っているゴブリン達をたたき起こした。

 藁と木材でできた家屋からワラワラと武装をしたゴブリン達が出てきた。ゴブリンライダーが8人、ホブゴブリンが3人、シャーマンが2、3人か。あとは武装した一般ゴブリンが20~30人ほどかな。

(想定内の戦力。これならどうにかなるな。逃げても罠で時間稼ぎができる)

「作戦通りにいくぞ。ジャックはホブを、俺がライダー。ドロシーはできるだけ杖持ちゴブリンを相手してくれ。いいか味方から離れすぎるなよ」

『了解す(よ)』

 弓と矢を仕舞い、代わりに投げナイフを取り出す。左手で腰から1本の短刀を抜いた。

「ガゲー!」

 村長らしきゴブリンの奇声が合図となりゴブリンの集団が一斉に襲い掛かってくる。

 グレイウルフに投げナイフを投擲し、バランスを崩した乗り手のゴブリンを短刀で仕留めた。

「炎初級魔法ファイヤーボール」

 屋根から俺達を狙っていた弓使いにドロシーの魔法が炸裂した。

ゴブリン戦開始!

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