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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ドロシー・セビュロスとトリオ編
209/386

第百七十話 「 分かったわ」

今月第一話。

「うーん、よく寝たわ」

 まさか真夜中のそれも森の中で眠るとは考えていなかった。それ以前に戦闘前の興奮で眠れるとは思わなかったけど。

(何分くらい寝ていたのかしら)

 テントから這い出る、外は変わらず暗闇で周りがよく見えない。かろうじて正面に人影がいることが分かった。おそらくジャックかヒロシだろう。

「お!起きたっすか」

 声で冒険者の騎士ぽい方、ジャックだと分かった。

「ええ、あたしどれくらい寝てた?」

「うーん、30分くらいすかね」

 だんだんと目が暗闇に慣れてくる。しかし、周辺には冒険者の片方、ヒロシの姿が見えなかった。

「ねえ、ヒロシはどこに行ったの?」

「ヒロシは…今頃最後の準備をしている頃だと思うっす。もう少ししたら帰ってくると思うっすよ」

 ジャックは少し言い淀んだが答えてくれた。

「?」

(最後の準備って何よ。まあ、いいわ。私を放って2人でゴブリン狩りに行っていなくてよかった)

(それにしても、殺す覚悟って何よ。自分達のためにゴブリンは倒す。そんな覚悟案内したときから持っているわ)

 自分が村娘だから見くびられているのかしら。


一方その頃、ゴブリン集落周辺

 警戒しているゴブリンに気づかれないように罠を作っていく。時には大胆に近づきゴブリンの数を減らしていった。

(本当はもう少し集落の近くに設置したいがグレイウルフがいるせいであまり近づけない)

 狼どもに気づかれないギリギリのラインで集落の周りをぐるっと回りながら罠を置いていく。

(しかし、罠ではどうしても穴ができるな。ここから逃げられるとまずいな)

 今回の集落攻略戦はかなり短時間で終わらせる必要が出てきた。敵の数は約100、こっちは3人。ドロシーをフォローしながらの戦いがどうなるのかはやってみないとわからない。できる限りの準備はした、後はアドリブでどうにかするしかないな。


「ただいま」

 罠を仕掛け終え、ジャックとドロシーが待っている所に戻った。2人は談笑していた。見たところかなり打ち解けたようだ。

「おかえりっす。どうっすか下準備は?」

「ゴブリンどもかなり警戒している。下準備は…できるだけ置いてきた」

「夜明け、ゴブリン集落に奇襲を仕掛ける。今回はスピードがキーになる。できるだけ短時間で終わらせるぞ!」

 あとは出たとこ勝負。索敵したところ例の奴は見つけられなかった。集落の中にいるのか、それともこの集落にはもういないのか。どちらかは分からないが居ないことを祈る。

「うす」

「分かったわ」

ドロシー編もそろそろ佳境です。

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