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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ドロシー・セビュロスとトリオ編
198/385

第百六十一話 「この前来た冒険者の方が強そうだったな」

今月第二話。

4月12日 6:00

「さてと、作戦会議を始めよう」

 俺とジャックは朝飯のトーストと卵焼きを食べながら、ゴブリン集落討伐についての話を始めた。

「ここがポテサラ村、近くにも村がいくつかある。依頼書ではここに集落があるらしい」

 俺は地図を広げ、集落がある森を指した。森の名はオズの森、地図ではそこまで広い森のようには見えない。ベーテの森が東京ドーム2個分くらいだから、1.5個分くらいかな。

「移っていなければそこに集落があると」

 依頼書には森の名称のみ記されていたので、森のどこにあるかは自分達で調べなければいけない。

「ああ、とりあえず近くの村々を訪れながらだな。少しでも多く回りたいから大回りして行くぞ」

 訪れたついでに村人たちに注意喚起すれば被害を少なくできるかもしれない。

「うす」

 俺とジャックは墓に一礼してからポテサラ村を出た。


「ゴブリン次いつ動くすかね」

「そうだな、集落の大きさ、ゴブリンの数にもよるがポテサラ村が襲われたのが数日前と考えて一週間くらいは動かないだろう」

「その前にケリをつける!」

「そうっすね」

 俺達は村々を渡り歩いていった。

「…ここもっすか」

「ああ」

(これで3つ目か…それはそうか、近くの村から襲うのが普通だよな)

「ックソ!」

 生き残りが居ないか確かめ次の村に向かった。


4月12日 16:00

マンチキン村

「この坂の上に村があるはずだ」

 俺は地図を見ながら先を指さした。

「村の名前は?」

「マンチキン村」

「チキン、また美味しそうな村っす」

(頼むから無事であってくれ)

「ん?なんすかあれ」

 ジャックが村の方を指さして言った。

「あれは、柵だな」

 村を囲むように簡易だが木製の柵が置かれていた。

周辺の村がゴブリンに襲われた事を知って村の防衛を強化したのだろう。門も固く閉じられ、戦闘した後も見受けない。

(やっと無事な村を見つけられた)

「すみません、どなたかいませんか?」

「誰ですか?」

 門の向こう側から男性の声が聞こえた。少なくとも生存者がいる。オズの森から約3㎞、今日初めて無事な村に着いた。

「俺達は冒険者です。どうか一晩泊めてはいただけないでしょうか」

「冒険者!…少々お待ちください」

 少し待っていると門がゆっくりと開いた。

「柵に気を付けながらお入りください」

 村の中は民家や店などが立ち並んで村人たちも普通に暮らしていた。数人の武装した若者がこちらを見ている。村人から募った義勇団ってところだろう。

「冒険者って2人だけか」

「この前来た冒険者の方が強そうだったな」

 若者達のひそひそ声が聞こえる。

ゴールデンウィーク?

ただの平日です。

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