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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ドロシー・セビュロスとトリオ編
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第百三十九話 「うす」3

今月第四話。今年も最後の1か月か。

 懐から一気に首元に手を伸ばす。短刀の刃がジャックの首に当たる直前で手を止めた。

「俺の勝ち…だな」

「参ったす」

 ジャックは剣と盾を手放し、手を上げた。俺も2本の短刀を仕舞った。

「やっぱりまだ電光石火は反応できないっすね」

「折角編み出した技だ。そう簡単に対応されてしまったら困る」

 最後に俺が出した技、電光石火は高速で相手の懐に入る歩行術。一直線に踏み込むわけではなく、左右にジグザグに動き相手を攪乱しながら入っていく。誰でも使えるわけではないが、ある程度の脚力があれば似たような事が

出来る技だ。

 直前につま先を地面に叩く動作は前動作の1つ。アスリートがよくするルーティンみたいなものと思ってもらえればいい。

(何故かわからないがあれをすると動きが良くなる感覚があるんだよな)

 直前にする事で相手にばれる恐れがあるがその動きすらフェイクに使えばそれほど問題にならない。

(キレが悪くなるけど前動作は必須ではないし)

 技はアビリティやスキルを自分なりに昇華し、新たに編み出した技能。ステータス上にもスキルの下に技の一覧が出現する。達人レベルの者は多少なり持っているらしい。ケビンさん達もいくつか持っていると言っていた。

(でも何でもかんでも技にはならないらしい。それなりのものじゃないと技の欄に書き込まれない。基準はだれが決めてるんだろう?神、それとも…)

「それでどうすか魔法、使えるっすか?何度か使おうとしていたようすけど」

 ジャックは地面に座り込み、意地悪な顔をして俺に聞く。

(こいつ、どうせ分ってるのに)

「気付いてたか。…だめだな。発動に時間がかかりすぎる、前衛に支えてもらったら発動できるがそれほどの威力でもないしな。実戦で使うにはもっと練習が必要だな」

 ブィンドに戻ったらラウラさん達に詳しく聞いてみよ。

「そうっすか」

「悪かったなこんな時に手合わせ頼んじゃって」

「本当っすよ。試験前にけがでもしたらどうするんすか。でも俺もいい気分転換になったす」

 

4月3日 12:00 

宿屋 ミモア 食堂

「ふう。食った食った」

 宿屋ミモアに戻った俺達は時間が丁度昼時もあってそのまま食堂で昼食を取る事にした。

「うす。ヒロシは午後どうするんすか?」

「そうだな。王都を散策でもしようかな」

 折角王都に来たのに図書館以外ほとんど行ってない。今日はのんびりと王都を見て回ろう。

 ジャックは部屋で試験についてやる事があるらしく部屋にこもるらしい。

「んじゃあ、またな」

「うす」

 食堂でジャックと別れ、俺はそのまま宿屋の外に出た。

(さてと、図書館方面には行った事があるから今日は城の近くまで行ってみるか。流石に入れはしないだろうけど) 

アビリティ、スキルに次いで技が登場。

やっぱりかっこいい技名には憧れます。

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