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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
ドロシー・セビュロスとトリオ編
161/386

第百三十三話 「うす。何かさらに気合が入ったす。ちょっとそこら辺を走って来るっす」

ブックマーク登録ありがとうございます。先月今年の目標5万pv達成しました。これからもよろしくお願いします。

 俺をこの世界に転移させたのは本物の女神だった。セロに近い異世界、天界に座する12神の1柱。そして方法は魔法だという事も分かった。十中八九空間魔法の1種の転移魔法だろう。

(魔法か。やっぱり習得するべきなんだろうな)

 俺の周りで魔導士は2人いるミャオさんとラウラさん。一応僧侶のエイラさんも治癒魔法が使える。

(街中でも偶にほうきや魔道具らしき物で飛んでいる人を見かける)

 今日は時間が足りなくて調べ切れていないが、空間魔法以外にも異世界から魔物や物質を移動させる魔法が存在するらしい。約1000年前に“ある帝国”が勇者を召喚した。その際に用いられたのが召喚魔法。騎士王アーサー・ロンギヌスの事について記されていたページの片隅に書かれていた。

 約1000年前、東大陸で暴虐の限りを尽くしていた邪龍が存在した。東大陸の国々は帝国を残し滅び、残された帝国は宮廷魔導士が考案した召喚魔法を使い多大な犠牲のもと異世界から勇者を召喚した。

 俺が気になったのは“多大な犠牲”という点だ。これはもしかしたら異世界転移魔法に必要な大量な魔素と強大な魔力に繋がるのではないか。

(勇者の事も詳しく調べたほうがよさそうだな)

 教会の神との交信で女神に頼むのも1つの案だが、教会上層部とのパイプを作るにはかなり時間がかかるだろう。それなら魔法を習得して、自分なりに模索して自力で帰れる魔法を見つけるか。

(問題はそもそも俺に魔法の才能があるのかだが、それも帝国の宮廷魔導士並みの)

「12神を調べたら教会に繋がりそこから騎士団、騎士王、勇者、魔法と堂々巡りみたいな感じだ。はあー」

 いつまでも真実に行きつかないせいでついため息を出た。

(今日はもうこの辺にするか。明日又調べよう)

 俺はランプの明かりを消し、寝た。


4月2日 9:00

コンコン

「うーん」

 ドアをノックする音で目が覚める。

「ヒロシいるっすか?開けるっすよ」

 返事をする前にジャックが部屋に入ってくる。

「あれ、まだ寝てたんすか?」

「ああ、昨日は遅くまで調べものをしていたからな今目が覚めたよ。で、どうした?」

 無理やりに起こされ少し機嫌が悪い。

「ごめんす。これ見せたかっただけっす」

 そう言ってジャックは新聞を渡してくる。

「うん?何々またもや新人殺し(ルーキーキラー)の仕業か!森で下級冒険者パーティーの死体が発見!!!何だこれ?」

 俺は新聞の1面に書かれているタイトルを読んだ。

「そこじゃないっす。もっと下、下っす!」

 ジャックは新聞の下の小さな記事を指さす。

 そこには、騎士団に天才現る!たった1年で聖剣騎士団に入団!!!と書かれていた。その横に入団した騎士の名前が載っていた。

「シグルド・ドラキュエーター」

「そうっす。前に話した俺の親友っす!」

 ジャックは自分の事の様に喜んでいる。

「そうか!良かったなジャック」

(とりあえず誰かに見せたかったんだろうな)

「うす。何かさらに気合が入ったす。ちょっとそこら辺を走って来るっす」

 ジャックは部屋から飛び出ていってしまった。

 走り込みはよくわからないがジャックに気合が入ったのはいい事だ。

前話にでてきたアーサー・ロンギヌス、勇者、宮廷魔導士。1000年前の出来事も少なからず、ヒロシ達の物語に関わってきます。

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