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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
下級冒険者編
144/386

第百二十話 「それもそうすね。」

今月第一話。

ドス

 アイアンアントの頭部に火矢が刺さる。

「はあ、はあ、はあ。」

 アイアンアントの数は確実に減っているが、予想していたより大分兵隊蟻が多い。

 ちらりとジャックの状況を確認する。ジャックもアイアンアントの猛攻に耐えながら確実に1匹ずつ倒している。

(負けてられないな。)

ボッボ

 火矢に炎を点け、自分に1番近くにいるアイアンアントに狙いをつけ火矢を射る。

「ギギギ。」

 右前足を射抜かれた蟻はバランスを崩し前方に転がった。

「ッチ、足か。」

 俺は弓をエクストラポケットにしまい、短剣を抜いた。

 目の前に転がってきた蟻の頭を斬り落とす。これでジャックからもれた蟻は倒し終えた。

(エクストラポケットの使い方も慣れてきたな。これなら瞬時に装備をいれ替えられる。)

「ジャック少しさがれ。」

 俺はけむり玉をジャックにいた場所に投げ込んだ。ジャックは慌てて数歩後ろに下がった。数秒後けむり玉はジャックが居た場所で破裂し、辺りに煙が舞う。

(これでアイアンアントの動きは一旦封じられただろう。)

 俺は短剣を焚火で少し熱してからジャックの隣に移動する。

「投げるなら投げるって言ってほしいっす。」

「言っただろさがれって。」

 俺は顎で前を指した。煙の奥からアイアンアントの影が映り、こちらに近づいているのが見えた。

「これで最後か。」

 俺は少し熱い短剣を構える。

「いや、巣の中に女王がまだいるっすよ。」


 数分後俺達は兵隊蟻の解体をしていた。合計で25匹、俺達が襲った巣はなかなかの大群だったようだ。

「はあはあ、で中の女王はどうするっすか?」

 ジャックは大木を背に座り込んでいる。

「今日は良いんじゃないか。素材は十分集まったし。」

 正直これから巣を探索する気にならん。

 俺達が倒したのはあくまで兵隊蟻、巣には当然蟻を統べる女王蟻と卵と幼虫達がいる。図鑑では女王蟻は腹が大きすぎて、巣の最深部から大して動かないらしい。討伐するのはさほど難しくないらしいが、迷宮みたいになっている巣を攻略するのは一苦労だ。今日はここまででいいだろう。

「それもそうすね。」

 ジャックも賛成のようだ。

 アイアンアントの素材を回収した俺達はブィンドに戻った。 

装備用の素材が揃った。

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