第七話 「アビリティのレベルをマックスにすると、同系統のアビリティがいくつか手に入る事があるんだ。」
リアルでいろいろありまして遅れてしまいました。申し訳ありません。
自分のステータスを見て昨日と変わってないかを確かめる。
(まあ、流石にレベルは上がってないか。)
この世界では何かを経験したり学ぶ度経験値が入り、ある定度溜まるとレベルが自動的に上がる。これもこの世界の仕組みらしい。レベルが上がるとレベルポイントが1つ貰える。このレベルポイントを使ってアビリティを習得したり、すでに習得したアビリティを強化したりする。アビリティとスキルの違いは明確だ、アビリティは職業でスキルは個人で分けられている。アビリティは職業によって習得できるものが変わるがスキルは1人ずつ違うらしい。
例えば、魔導士は魔法アビリティを覚えられるが、剣士アビリティは習得できない。まあ、ラウラさんが言うには出来ないわけではないが、高レベルになるか転職しない限り習得できるアビリティ1覧に出てこないらしい。また似ている職業同士なら同じアビリティが出てくる事が多い。ちなみに出てくる、こないというのはレベルポイントを使おうとするとステータス画面に習得可能なアビリティ1覧が出てくる、そこから何を覚えるかを選ぶという感じだ。
今俺のレベルは10でレベルポイントを5使ったので残りは5だ。ここに来たとき俺のレベルは1だった。しかし、雑用や剣術の練習をしているうちにレベルが上がり、レベル1から5に上がるのは直ぐだった。これはRPGゲームと同じで最初はレベルが上がりやすいらしい。そして、真っ先に探したのは視力系のアビリティだ。眼鏡をかけてこなかった(いや、かける余裕がなかった)ので、視力が低いままの日常生活は本当に大変だった。皆これから、異世界に来る時は眼鏡はちゃんと持ってくるんだぞ。
そして、視力系アビリティを見つけた俺は大喜びでそのアビリティを連打した。そう、連打したのだ。パソコンで言うとマウスの右クリックを連打したみたいに。その結果何が起こったかと言うと視力アビリティのレベルがマックスになった。目は以前に比べすこぶるよくなったが、レベルポイントを使い切ってしまったので他のアビリティを習得できなかった。反省を踏まえて今はポイントを使わず貯めている。ちなみに視力アビリティをマックスに上げた時に千里眼とイーグルアイというアビリティも手に入った。
「アビリティのレベルをマックスにすると、同系統のアビリティがいくつか手に入る事があるんだ。」
とラウラさんが教えてくれた。
ちなみにスキルが個人で違うと先ほど説明したが、習得方法は解明されていないらしい。この世界ではスキルを1つ持っていればいい方で、生涯0の人もいるとか。俺が考えるに個人の成長と特殊な経験で習得できるのではないか。
(まあ、異世界転移なんて稀有な経験をした俺がスキルを2つ持っているわけだからな。)
いろいろ考えてるうちに目が重くなり俺は寝落ちした。
半年後に飛んでから、まだ一日しかたってない。