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現実逃避からの異世界冒険物語  作者: Piro
下級冒険者編
105/385

第八十六話 「ジャック君、ヒロシ君緊張する必要はないよ。森であった事を正直に話せばいい。」

ここからの数話は説明や後処理回になります。

12月11日 8:00

ファミリア サンダーバード キッチン

「おはようございます。」

 キッチンではエイラさんがいつものように朝ごはんの準備をしていた。

「おはよう。ヒロシ君、体はもう大丈夫?」

「はい。もう全然。」

 俺は軽く体を動かして見せる。

「そう。でも、なんかあったらちゃんと言うのよ。」

「はい。あのジャックを見ませんでした?」

 俺が医務室で起きた時にはジャックの姿はもう無く、ベットの上には枕ときちんと畳まれた布団が置かれていた。

「ジャック君ならさっき起きて、水場で顔を洗っているわ。」

「そうですか。」

 俺も顔を洗う為水場に向かった。


「っよ、ジャック。おはよう。」

 エイラさんが言った通り、水場でジャックを見つけた。

「ヒロシ、おはようっす。」

 ジャックは丁度水場を使い終わったようで俺が使いやすいように少し離れてくれた。

「ありがとう。」

「うす。じゃあ俺は先にキッチンに戻ってるす。」

「おう。」


 歯磨きと顔を洗い終わった、俺は再びキッチンに戻った。キッチンではケビンさんとジャックが朝ごはんを食べながら、話していた。

「ケビンさん、おはようございます。2人共何の話をしてたんですか?」

「ヒロシ君、おはよう。何他愛もない事だよ。私とジャック君は自己紹介もまだだったしね。それで紹介もかねて少し話していただけだ。」

 ケビンさんは読んでいた新聞から目を離し、俺の方を見る。

「はい、これヒロシ君の分ね。」

 エイラさんがテーブルに朝ごはんを運んでくれた。

「ありがとうございます。」

 俺は礼を言って、ジャックの隣の席に座った。

「ジャック君にヒロシ君、2人とも食べながらでいいから話を聞いてくれ。」

『はい。』

 俺とジャックの返事がハモる。

「今日私とギルドに行ってくれるか。」

「ギルドですか。」

「ああ、冬越し熊(フローズンベア)の件で支部長が2人に話があると言ってきてな。」

(やっぱりか。)

 昨日ファミリアに戻る途中でラウラさん達から冬越し熊(フローズンベア)の説明を受けた。話を聞いてやっと普段違う場所でクエストをこなしているラウラさん達がなぜベーテの森に来ていたのかが分かった。そして、俺達が冬越し熊(フローズンベア)と遭遇した事は思ったより大事だったらしく、ケビンさん達は急いでギルドに報告しに行った。俺とジャックが治療中の時にはケビンさんが率いる上級と中級冒険者で構成されたパーティーでベーテの森周辺の調査が行われていたらしい。

「そうですか。分かりました。ジャックもいいよな。」

「うす。」

「そうか。ならば、朝食後準備が出来次第ギルドに向かおう。」

「分かりました。」 

 

12月11日 9:30

冒険者ギルド総括会 ブィンド支部 支部長室

 支部長室を前に俺は緊張していた。隣のジャックを見ると同じく緊張していた。

「ジャック君、ヒロシ君緊張する必要はないよ。森であった事を正直に話せばいい。」

 ケビンさんは緊張している俺とジャックの肩に優しく手を置き、落ち着かせる。

本編+外伝で100話達成。次は本編100話目指す。

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