蛾
「僕」とは、男が自分を指す代名詞。
インターネット、僕以外の作品が群がる。電球に蛾が集まるように。眺める僕に空虚が宿る。なぜだ。君たちはそんなものを作るんだ。僕は常に挫折と隣り合わせで生きている。他者が作ったものに憧れてしまうたび恥ずかしくなる。
音楽、僕にはつくれない。そして一番名を遺せていいなの妬んでいる。音にのせて歌詞を綴る。音か言葉が残ればいいんだろ。僕にはできない。不器用な言葉だけがある。音楽を僕は愛している。愛しているが他のやつが感動して泣くと腹が立つ。
絵画、僕の妻であり彼女であり崇拝するもの。君のせいで僕の人生は台無しだ。友を信用できなくなった。君に集中すると自分を見失い、全てを見下してしまう。すれば友に”絵を描いている自分に酔っている”と言われたんだ。絵画、君に狂わされ死んだ人は何百、何万人といるだろう。所詮僕もその一人なんだ。悔しくなる。僕は悪くない。魔性の女に壊されてしまっただけだ。
女に振り回されるだけとは漢のプライドが許さない。僕だって君を利用しないと勿体ないだろう。君に僕の白濁液のような気色悪さを注いであげよう。すれば僕は救われる。僕が死んでもその子孫、絵画が生きるんだ。
ソーシャルメディアサービスに毒された僕は薬局で適当な嘘をつき購入した
瓶を取り出し錠剤を体内へ植え付けた。それは僕も蛾であることを表す。
ガキのおもり、お疲れさまでした。




