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第十八話EX 水族館イベントで好感度を上げろ! 知識は力! すなわち雑学こそが恋愛を制するのだ!

最近は伸び悩んで少し悲しいですが、最後まで書ききる予定なので、

楽しみにしてくださると私も嬉しいです。今日も頑張りますので応援よろしくお願いいたします、



―――僕は。

燕尾 司は、後に今日のこの日をとても後悔することになる。


それは、友人である美鈴の言葉を理解できなかった僕が。

……いや、今の今まで現実を見てこなかった馬鹿な自分が、引き起こした事件。


これを語る今の自分にとって、決して思い出したくない過去。


……だけれど、それでも。


この日だけは。

この瞬間だけは、僕にとっては最高の一日だったのだ。


だからこそ僕は浮かれて、何も気が付かないフリを続けた。


……いや、本当はもう気が付いていた筈なのに、僕はそれを認めなかっただけだ。


僕のこの認識が、あんな事に繋がるとは、思いもよらなかったから――――。





「お待たせ、待ったかい?」


熱気をまとった風が吹く駅前でそう声をかけると、僕の目の前で携帯を弄って待っていた彼はいつものように柔らかく笑った。


「大丈夫ですよ、僕も今来たばっかりです」


あぁ、なんて太陽のように眩しい笑顔なんだろう……!

これのイラストカードがないなんて、ワーリバの運営はいったい何を考えているんだ!?

いやしかし、今だけは僕だけが見れる特権……ッ!

しかも専用気遣いボイス付きだって!?

こんなのいくらでも課金できるぞ!?


くぅううう~~~!!

今日は勇気を出して誘って本当に良かった!!!


「ふふ、そうか、それならよかったよ。今日は君を待たせるわけにはいかないからね」


――それも当然!

実は今日は、彼には目的地は伝えていないというサプライズ大作戦だからな!!


一応買い物に行くとは言っているが、これはブラフ!

よもやサプライズ水族館なんて男子はみんな好きだろう?


……まぁ、経験がないから予想の範疇ではあるんだが……。


とにかく!

このサプライズ大作戦の目標は、僕を意識させること!!!


いくらミナトくんの好みに合わせたところとて、藍原さんや笹草さんはかなりの強敵。

ここらで追撃のごとく攻め入らなければ、告白のチャンスを消してしまうからね。

攻めは最大の防御とも言うだろう?

そして、そんな強敵である彼女らに対する僕の優位性は年上なこと。

年上が好きな男子は多いと聞くし、何より僕には彼女らよりも多い年数の知識がある。

知識は力!

Knowledge is powerさ!

だから僕は今日のこの日のためにたくさん知識を詰め込んできた。

知識の貯蔵は十分……準備は万端。


「それじゃ、行こうか!」


さて、それじゃ、サプライズ大作戦の開始だ―――!





「―――それで、その時美鈴が―――」


会話の速度と歩きの速度から逆算。

事前に用意していた会話のパターンからして現在はプランαを継続中。

とすればこの会話の切れ目にちょうど角を曲がった先に水族館が見えるはず……!


「―――だったんだよね!」


よし! 会話の終了時間ジャスト!

この角を曲がって見えるのは、サプライズ水族館っ!!!


さぁ、どんな風に驚いて……って……。

あ、あれ? あまりお気に召さなかった、のか……?

心なしか違う理由で驚いているかのような……あぁ、それもそうか。

別にまだ水族館に行くことは言っていないからね。

まだ買い物に行くのだと思っているのだろう?

ふふ、楽しみにしてくれよ?


「……あの、先輩。買い物って、雑貨とか服とかですよね? ここって――」

「――うん、水族館だね」


さぁ言ったぞ! 驚いて喜んでくれるかな!?

……あれ、また表情が曇って……。

も、もしかして水族館は嫌いだったり……!?


「……水族館……実は昨日ここに来たんデスヨネ……」


エ、ナンダッテ?


「えっ!? そうだったのかい!? いったい誰と……」


僕は水連大の休みを把握して我先に誘ったつもりだったが……。

さすがに一人で行くわけはないだろう……はっ、そうだ! もしかして藍原さんか!?

くそっ、先手を打たれてたか~~~~!

うわ~~~~~~さすがに同大学!

隙がないね……!


「……っていや、そんなことよりも、それは申し訳なかったね……少しサプライズ気味にしようとしていたんだが……」


迂闊……いや、これは完全に予想外だったな……。

まさか既にここに来ていたとは……それも昨日だって!?

くぅ……色々調べたけれどさすがにこれは範疇の外だ……。

同じ水族館に行かせるのも悪いだろうし、ここは仕方なく買い物をするしかないか―――。


「まぁ、でも全然いいですよ。二日目ってのもまぁ新たな発見もあるかもしれないんで」


……エ。

はぁ……全く、君はどれだけお人好しなんだい?

こんなのされたら全女子惚れてしまうじゃないか。

バイト先でも何人もワンチャンとして君を狙ってる人がいるのを抑えている僕の身になってほしいものだよ……。


しかしまぁ、ここまで言われたら、僕としても後悔させるわけにはいかないね!


「本当かい? いや〜、申し訳なかったね……その代わり、今日を楽しめるように色々調べてきたから、楽しみにしておいてくれよ!」

「へぇ~! それは楽しみっすね! そんじゃ行きますか……って、あれ?」


ふふ、じゃあまずはここから、かな。


「今日からこの辺が臨時工事でね。入り口についても調べてきたよ。こっちさ」





水族館の中は外の暑さをまるで忘れるかのように涼やかで。

笹草さんらしい言葉を借りるわけではないが、まるで異世界、という言葉がぴったりと当てはまるだろう。

正直水族館に来るのは中学の修学旅行以来になるため、少しウキウキしている自分もいるが、間違いなくこのウキウキはそれだけが理由じゃない。


「でね、実はフグに含まれている毒はそもそも最初からあるわけじゃなくて―――」

「えぇ!? そうなんですか!? すげぇ~……」


隣で僕の話に目を輝かせながら魚を見る彼を見て、自然とこちらも笑みが浮かぶ。

よし、よし!

準備してきた知識はちゃんと役に立ってる!!

この他にも、この水族館にいそうな魚の知識はあと千近くある……。

このまま行けばもう今日告白される可能性もあるんじゃないのか!?


「っていうか、先輩ってマジで色々調べてきたんですね……正直めっちゃ面白かったです!」


ほら来た!

面白かっただって?

おいおいそんなのもうほぼ告白みたいなもんじゃないのか!?

えっ、本当にあるのか!?

うわ~~~~! やばいぞ!? 可能性を感じ始めたら途端に緊張が……。

いつもの冷静さをこういう時こそ失わないようにしないと!

……で、でも緊張ぐらいするに決まっているじゃないか!

こうなったら一度落ち着かないと……。


「そうかい? それならば良かった。……少し飲み物を買ってくるから、ここで待っていてくれるかい?」

「あ、僕が行きますよ?」


おぉう、こんな時でも優しさを忘れない……ラヴ……。

でもこんなところで任せてちゃ女らしくないよね。

こういう時こそ、僕が頼れる女であることを見せないとね!


「ううん、こういうのは女にやらせてくれ」




……はぁ~~、まいったな。


いくら緊張を和らげようとしても、どうしたって心が跳ね上がってしまう……。

まったく、美鈴の言う通り、僕が三次元に恋をする時が来るなんて……って、そういえば、最近美鈴が変なことを言っていたような……。


えぇと、確か、このままだと後悔をする、だったか……?


あれはいったい何のことを言っていたんだろう……。

話の流れからするにミナトくん関連なんだろうけど……でも今のところ何も変わらないどころか進展しそうになっているんだが?


まぁ、美鈴は何か勘違いをしているのかもしれないな。

僕がもし付き合うことができたなら―――。





"―――?"






あれ、なんだろう。

今のは、違和感……?

でもいったい何の……ってあ! 待たせてるから早く戻らないとか!


そうして僕は、自販機から取り出した二つのお茶を持って、彼のもとに戻った。


……僕は、この時の違和感の時点で気が付くべきだったんだ。

ここで気が付いていれば、最悪の事態は免れていたかもしれなかった。


……だけど、舞い上がった心と脳ではそのことにはついぞ気づけず、止められなかった。


美鈴の言っているその、全てに――――。





「お待たせ、お茶でよかった?」


ふぅ~、危ない危ない、なんかよくわからないけどお陰でちょっと緊張も落ち着いてきた……。

これなら―――って、あれ?


「あっ。ハイ。あ、アリガトゴザマス……」


どうしたんだろう……?

これは……いつもの感じじゃないな……?

気を遣ってるような……。


「ははっ、どうしたんだい? 別にお金はいらないよ」


あれ、これでもないのか?

いったいどうしたんだろう……。

あ、もしかしてトイレとか聞いておいたほうがいいのか!?

で、でもそれってデリカシーとか―――!


「あ、あの、先輩って、どうして今日僕をここに誘ったんですか?」


……ン?

こ、これは……も、もしかして、その、いわゆる……。

誘導尋問ってやつかい???


え、そんなの一緒に水族館に行きたかったから以外に理由はないんだけれど……。

でも、そんなことを言ったら明らかに好きですって言っているようなものになってしまうな。

ううむ……そうだなぁ~~。


「あ、あ~、そうだね、実は……すっ……水族館に、来てみたかったんだ……その、い、行ったことがなくてね……」


ちょ~~っと苦し紛れ、か?

いや、でも特に違和感はないし、これなら大丈夫……。


「水族館に一人で来るのが恥ずかしかったから、とかですか?」


……あれ、これ……。


「あぁ、まぁいや……うん、そう……いうことになる、かな……?」


も、もしかしてちょっと引かれてる……?

なんか距離があいたような気がするんだけれど……?

まさか僕のことを一人で水族館に行けないからって巻き込んだ人って思ってるのかい??


「あの、それで、先輩って……」

「……なんだい?」


いや、違うからね?

本当に誤解してほしくないんだが……。


「ん? どうかしたかい?」


「っいや、なにもないですよ! ほら! つ、次行きましょ!!!?」

「え、あ、うん……」


え、えぇ~~~~。

その反応はいったいどっちなんだい!?!?

【応援お願いします!】


「続きはどうなるんだろう?」や「面白かった!」、「○○が好き!」「これからも読みたい!」


など思っていただけたら、下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。

面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です。

 

また、ブックマークや感想、レビュー等もいただけると本当に嬉しいです。

何卒よろしくお願いいたします!

 

更新は"毎日"【AM1時】更新予定です!

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