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キリノルト  作者: 西野 逸平
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摂理

今回は舞台や人物の説明に主軸を置いているので盛り上がりとかなくてあまりおもしろくないと思います。


次からは物語に要点を置くのでできるだけ盛り上がりを作りたいと思います!

あと笑いのセンスは皆無なので笑えるギャグな感じはあまり期待しないでくださいねw


それではどうぞ、


キキーーーーーーッ!!


「あ、危ないっ!!」

「ーーーーッ!!」


ドンと物と物が激しくぶつかる鈍い音が響いた。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「あ、あの。大丈夫ですか?本当に申し訳ありません」


質素でヨレヨレな服を着た中年の男性が必死に頭を下げている。


「ああ、問題ない」


服の汚れを払いながらふと横を見ると


「ウキー……」

主人に叱責され凹んでいる猿がいた。


状況を説明すると、主人、つまりこの中年男性が目を離した隙に猿が逃げ出し、歩いていた俺に「キキー」と叫びながら、飛びかかってきた。その猿に俺は数カ所顔に引っかき傷をつけられ、主人が必死に謝っているというところだ。


「本当にすいません。あの、治癒魔法で治療させてください」

と言うと彼はしゃがみこみ、地面に片手をつける。

すると彼の手を中心に魔法陣が発生し、淡い青い光を発している。

彼は空いた片手を差し出し一言。


「さぁ、傷を」


俺は数秒間黙ってそれを見つめ、そして言い放つ。

「いや、遠慮しておく。これでも俺は危険な所に身を置いている。敵もどこにいるかわからない。仲間以外の魔法を受けることはしない」


主人は黙って下を向いている。

俺はさらに続ける

「お前はちゃんと魔法の勉強をしたのか?その魔法陣はどう見ても治癒魔法ではない。氷系統の攻撃魔法だな」


「チッ」

猿の主人は舌打ちをして後ろへ飛び下がる。


魔法陣を形成するには外枠の円の中に数えきれないほどの様々な図形を描く。

その図形1つ1つに意味があり、それぞれが世界の理、「摂理」を表している。外枠の円は「世界」自体を表す。

その図形の組み合わせ、繋げ方によって魔法の効果が変わる。つまり図形の意味を覚えていればいるほど、相手の魔法陣を見てどんな魔法を使おうとしてるかが予想がつく。


「これならどうだ!!」と叫び、彼は新しい魔法陣を地面に展開していた。


「ほぅ…中々早いな」

土系統か…大方やることは土を放出し俺に攻撃するかのように見せ、足を土で掴む作戦だろう。


「喰らえっ!」


予想通り、彼の魔法陣の中から大木ほどもありそうな土の塊がこちらに伸びてくる。

それが俺に触れそうになった瞬間、俺は片手を空に伸ばし魔法陣を展開した。


「なっ!?」


彼が驚きの声をあげると同時、土塊が俺の魔法陣にぶつかり、弾かれ散っていった。


「そん…な…ばか……ありえ…」

彼がしどろもどろに口をパクパクさせている。

彼が驚いているのは恐らく2点。

まず俺の魔法陣の展開力。

俺が展開した魔法陣は半径が俺の身長近くある上に、展開、発動までの時間が極端に短いこと。


そして次の方が彼にとって驚きだろう。

空中に魔法陣を展開したことだ。

空中に魔法陣を展開出来るのは、今は世界中で俺1人だけだ。


「そ、そんな…摂理に反してやがる!」


「反してないよ。証拠に俺は「世界の罰」を受けていない」


「く、くそっ!」

彼はそう言うと急いで逃げ出した。


優しい俺は逃がしてやることにする。あいつがアジトに帰り仲間にこのことを報告してくれると、襲撃が減るしな。


「やれやれ」

俺はため息すらつくことなく一言呟くと帰路についた。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


木製のドアを開けると

「ん、ルトか。おかえり」

「お、ルト。帰ってきたのか」


2人の仲間が出迎えてくれた。


先に声をかけてきたのは 藪原 ツタ(やぶはら つた)。

魔法はほとんど使えない。使えるのかもしれないけど使わない。

両腰に一本ずつ刀身が長い刀を携えいる。

背中の腰部分には短刀もある。

黒髪のロングヘアーでややつり目だがそれも色気に感じてしまう妖艶さがある。美少女というよりは美女だ。


彼女の刀の腕は確かで、刀のみの決闘なら俺でも彼女に勝てる自信はあまりない。

実際、今まで遠距離魔法を使う相手も余裕で刀で切り捨ててきた。頼れる仲間の1人だ。


そしてもう1人の方は砂殺(ささつ) 砂羅(さら)

名前でわかる通り、砂を使った戦闘を得意とする男だ。

どっかの忍者アニメにも似たような力を持つキャラもいたけど全くの別物なので気にしないでください。

頭は砂のような色をしたツンツンした髪をもつ。顔の造りも非常に整っている。

RPGの主人公みたいなやつだ。

服装も砂漠を彷徨ってそうな感じだ。首にはスカーフのようなマフラーのようなものを巻き、全体的に色がない。腰に魔法陣があしらわれた小さな巾着をぶら下げている。

そこから物理法則を無視した大量の砂が出てくるのだ。魔法だけどね。


彼も戦闘に置いて遠距離魔法で右に出るものはいないだろう。ただ1人、俺を除いて。


「他のやつらは?」

と俺の問いに答えたのは砂羅だった。


「依頼に行ってるよ。チェルとプラトがペアでドラトが1人」


「チェルとプラトか…」

と少し苦笑する俺に


「あの2人、仲悪いように見えて戦うときは息ぴったりだから大丈夫じゃない?

心配することはないわ」

と澄まし顔で答えた。


「まぁそうだな」

と俺も適当に同意しておく。


俺のギルドには俺を含めメンバーが6人いるという話の前にギルドの説明をしよう。


この世界にはギルドと言うなんでも屋に近い組織がある。

数多くのギルドが存在し、実力も依頼にかかる料金もまちまちだ。

ギルドを作るには役所のような場所で手続きを行うと作ることができる。しかし、なんらかの理由で手続きを受けられなかったり、要請が受理されなかったりして、申請せずにギルドを建てた場合、それは「違法ギルド」となる。

見つかった場合はそれはそれは重い罰を食らうそうだ。


更に、殺しを専門にするギルドやギルドメンバーが仕事に関係なく犯罪を犯し倒すギルドは「凶悪ギルド」と呼ばれる。


そこで、我がギルド「摂理」は……

不名誉にも違法ギルドで凶悪ギルドというレッテルが貼られているのだ。


違法なのは認めるが、凶悪ではない。

では何故このようになってるかというのは後々わかるのだが、我がギルドは更に不名誉なことに凶悪ギルド代表にされている。


世に起こる大規模犯罪のほとんどが俺らのせいにされ大々的に報道される。もちろん違う。


そんなに俺たちが世間から邪険にされるのは実は深い深い理由があるのだが、それをここで明かすとちょっとアレなのでやめておく。ボキャ貧ではない。


しかしそれでもこのギルドが活動を続けることが出来ているのは理由が2つある。


まず1つは正規のギルドには依頼できないことを依頼できる。

違法ギルドは規定による制約を気にしなくていいため自由な活動ができる。なので表では依頼できないようなことを頼めるのだ。

しかし依頼料は未知数である。


2つ目は数少ない人達がこのギルドのことを知っている。

このギルドが凶悪でないことを知っている人達はこのギルドを頼ることが多い。

このギルドは凶悪どころか善良であると自負しているところも少なからずあるし、それに反する活動をしないようにも心がけている。


至極簡単な理由だが大まかにこんな感じだ。


こんなことを読者の諸君に説明していると、

扉が開く音がした。

依頼を終えたプラトとチェルが帰ってきたようだ。

仲良く喧嘩しながら。


「あ、ルトさん。帰ってたんですね。お帰りなさい」

と紳士的な態度で挨拶をしてきた彼は「プラト・ダルタニアス」。細身な体に白い髪を持ち美しい笑顔を頭に貼り付けている。

服装は緑のローブを纏っており、森を守る精霊みたいな感じだ。実際そうなんだけど。


「おい!話をすり替えるんじゃねぇ!あ、無視するな!」

俺のことなど気にもかけず、プラトに噛みつきまくってる彼は「チェル・ベルト」。

筋肉質な体に、腰あたりまでくる長い髪をオールバックにしている。身長は高い方ではないが、迫力は半端ない。

この男を動物に例えるなら何ですか?という質問をしたら1000人中1000人が声を揃えてライオンと言うだろう。

彼も特殊な魔法を使う。


「あなたは仲間に挨拶の1つもかけられないんですか?今回だって私のおかげで勝てたんですからもっと労を労ってくれてもいいのでは?」


「あぁん?お前何をしたんだよ?敵を殲滅したのも俺じゃねーか!」


「あなたが馬鹿みたいに1人で突っ走ってわっかりやすい敵の罠に馬鹿みたいにあっさり引っかかるんですから、私が助けてあげたじゃないですか馬鹿みたいなあなたを。しかも最終的に向こうのリーダーまでたどり着けたのも私の作戦のおかげでしょうに。私はあなたのように馬鹿みたいなことはしないので」


「ダラダラとうっせぇ!あんな罠てめぇが何かしなくても抜けれたわ!邪魔ばっかしやがって!馬鹿馬鹿うるせぇんだよ!非力ごぼうが!ロクに敵も倒せねぇくせに!」


「いい加減に別の場所でやりなさい」

と紅茶をすすりながらツタが言った。


「すみません。迷惑をかけてしまって。自分は部屋に戻りますので」

とプラトはスタスタと屋敷の奥へ引っ込んで行く。


「あ、待て!このやろぉ!!」

とギャーギャー言いながらプラトの後を追っていくチェル。


静かになっていいものだ。

ここまで来て気づいてしまったのだが自己紹介を君たちにしていなかった。今回は自己紹介をして終わりにしよう。


俺のことをみんなはルトと呼ぶが本名は「キリノルト」これだけだ。

身長は180cm代、体重は分からんが太ってはないと思う。黒い髪のショートでまっすぐ通った鼻筋、凛々しいつり目。自画自賛してもいいほどのイケメンである。

そしてもう1つの設定だが、俺はこの世界で最強だ。小学生が考えそうな設定だが仕方ない。最強なんで。


しかし最強な俺も果たせてない目的がある。それを達成するため、ギルドを作り仲間を集めているのだ。


この物語はその目的を達成するまでの友情、努力、勝利を書いたものである。



ちなみにこの話のタイトルになってるし今回の語り手が俺だから主人公は俺だと思うかもしれないけど、この話の軸が俺ってだけで主人公はいない。

語り手はその都度変わる。

むしろ俺が語り手のことの方が少ないってかもう無いかもしれない。


それではまた次回


こんな陳腐な小説を読んで頂きありがとうございます!


え?こんなつまらない小説最初の2行で読むのやめた後書きだけ見に来た?

いやいや、それでも嬉しいものですよ!

この小説を開いてくれただけで感無量です!ありがとうございます!


まぁでもつまらないのは事実。次からは面白くできるように奮闘しますので、どうぞよろしくお願いします!

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