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第七話 村


森を抜けると


視界が開けた。


畑が広がり


その先に


小さな村が見える。


木の柵。


煙の上がる家。


牛小屋。


静かな農村だった。


アイリスが言う。


「大きくないけど」


「十分ね」


クロエは


村を眺める。


「人は多くないな」


「そういう所の方がいいの」


アイリスは歩き出す。


「目立たないから」


クロエも後を追う。



村の入口には


簡単な木の門があった。


その横には


槍を持った男が立っている。


村の見張りだろう。


二人が近づくと


男が声をかけた。


「止まれ」


クロエとアイリスは


足を止める。


男は二人を見た。


服。


荷物。


髪。


特に


クロエの銀髪を少し見た。


「旅人か?」


アイリスが答える。


「ええ」


「森を越えてきたの」


男は


しばらく二人を見る。


そして


肩をすくめた。


「最近は魔物が多い」


「気をつけろよ」


アイリスが頷く。


「ありがとう」


男は門から離れた。


「入っていい」



二人は


村の中へ入る。


土の道。


木の家。


井戸の周りで


子供が遊んでいる。


畑では


農民が働いていた。


クロエは


周囲を見ていた。


「……平和だな」


アイリスが言う。


「普通の村はこんなものよ」



しばらく歩くと


小さな店が見えた。


干し肉。


野菜。


パン。


簡単な食料を売っている。


アイリスが言う。


「まず食料ね」


店の中には


年配の店主がいた。


「いらっしゃい」


アイリスが


袋を開く。


「パンと干し肉」


「あと水袋も」


店主が言う。


「はいよ」


店主は


商品を並べる。


クロエは


店の中を見ていた。


干し肉。


干し魚。


塩。


野菜。


どれも


普通の食料だった。


店主が言う。


「銀貨二枚だ」


アイリスが


銀貨を渡す。


店主は


商品を袋に入れる。


「旅人かい?」


アイリスが頷く。


「ええ」


店主が笑う。


「この辺は静かだ」


「ゆっくり休むといい」



店を出る。


アイリスが


袋を持ち直す。


「これでしばらくは大丈夫ね」


クロエは


村の奥を見る。


「宿はあるのか」


アイリスが言う。


「多分あるわ」


クロエは


ゆっくり歩き出す。


その時だった。


遠くで


男の声が聞こえた。


「おい」


クロエとアイリスは


足を止める。


数人の男が


こちらを見ていた。


革の装備。


剣。


冒険者だ。


男の一人が


クロエを見て言う。


「珍しい髪だな」


クロエは


黙っていた。


男は


少し笑う。


「銀髪なんて」


「初めて見たぜ」



続く

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