人生には何の役にも立たない知識・思考をつらつらと書くエッセイ集
「サクッと揚げたて!フライ天国」を見よ! B級グルメ番組のススメ
今回は、私が見つけたとても面白い番組であるNetflixのB級グルメ番組
「サクッと揚げたて!フライ天国」
をご紹介したいと思います。
この番組、名前から推察される通り、ひたすらアメリカにおけるファストフード・フライ料理を紹介していく番組です。
日本のファストフードの代表であるマクドナルドもケンタッキーもアメリカ発ですが、この番組で紹介するのはアメリカ各州の地元で人気のある店であり、けしてそんな大規模チェーン店の料理を紹介するわけではありません。
キッチンカーでありながらお客さんが沢山来る店や、ちょっとひねったバーガーを食べさせてくれる店、地元名産の食材を使った人気のお店などを紹介していきます。
聞いただけで美味しそうな気がしてきますよね。
なのですが、そこでは日本に住む我々の感覚では理解できないような、アメリカ人らしい突拍子もない感覚で作られた「料理」がバンバン登場します。
さらにはリポーターの型に嵌らない自由な「言動」もそれにアクセントを与え、目が離せないグルメ番組として私の心を文字通り鷲づかみにしてしまったのです。
といってもこの番組、料理が美味しそうだから見ていたわけではありません。
むしろその逆です。
この番組に出てくる料理はすべて甘々、油たっぷりというアメリカファストフードでもさらに「スーパー・ハイ・カロリー」なものばかり!
どちらかというと
「アメリカ人、こんなものうまそうに食ってんのか・・・・・」
と驚き、呆れ、時には笑ってしまうような料理を楽しむ番組だと思っています。
そんなアメリカのグルメ番組 「サクッと揚げたて!フライ天国」 をぜひ知っていただきたいと思い、筆を取った次第です。
どうぞ皆様お付き合いくださいませ。
まずはこの番組のMCでもあり、リポーターでもある「デイム・ドロップス」という人物の紹介から。
彼はYouTubeで食レポを投稿しているうちにあまりにうまそうに、そして絶妙の解説を加えて食べるので大バズりを起こし超有名になり、テレビ司会者まで成り上がったという経歴の持ち主。
アメリカンドリームもいまやYouTubeを経由して起こるようになったんですね。
そのデイム氏がアメリカ各地(セントルイス・ボルチモア・バーミンガム等々)の人気店・名店を周り、その店の名物料理を堪能し美味しさを食レポしていきます。
196cmの身長と、おそらく130キロはあろう巨体を揺らし、ファストフード好きにしては肌ツヤのよい、人の良さそうな顔をニコニコさせながら食レポしていきます。
彼が食レポでパズらせた実力はさすがで、私が食べたら胸焼けしs・・・とても食べきれないハイ・カロリーなアメリカファストフード料理も本当に美味しそうに齧り付き、さらにはその料理の魅力を早口でこれでもかと褒めちぎります。
食べた後の美味そうな顔芸も相まって、その様はまさに「アメリカの彦〇呂」と言っていいほどです。
決め台詞は「サクッといこうぜ!」
しかし本邦の彦摩〇氏と全く違う点があります。
このデイム氏、なんと野菜嫌いを公言しており、料理に生野菜が出てくると食べる事を度々拒否しだします。
そんなデイム氏の野菜への態度は、そのコミカルな言動と相まって見ていて笑えてきてしまうほどです。
例えば・・・
彼はトマトの事を「死の赤い円」と名付け、嫌いなものが出てきたときのおこちゃまのように何とか食べずにすまそうと画策するのです。
いや、トマトを死の赤い円って・・・
死を思うほどトマトが嫌いなんか、お前。
そんな野菜嫌いの彼が、番組第一話で自分に絶対合わないであろうビーガンバーガーを食する事になった時の店主とやり取りがこれ。
デイム「俺は最初、この取材を断ったんだ。俺はビーガンじゃないからな」
店主「うちならあなたもビーガンになりたくなる。あなたもきっと野菜に目覚めるわ」
デイム「野菜? 植物は鑑賞するもんだ!」
植物は鑑賞するもの・・・・・
すげえ、その発想は無かった!
初めて見た時、私は腹を抱えて笑ってしまいました。
いやあ、トマトやレタスを家に飾って「これで良し!」ってしてるんですかねえw。
(英語字幕で確認すると確かに「Plants and vegetables? Only time I see a plant, It's sitting on a shelf in my house」と。うーん、字幕翻訳チームのワードセンスが光りますね)
さらには第二話、サバンナ(ルイジアナ州)でエビサンドを食レポした時です。
食レポの為に、店の厨房を訪れたデイム氏。
ポーボーイというフランスパンに小エビフライをサンドした料理を店の人が作りだします。
その横にいるデイムはこれからサンドされるであろうトマトの輪切りとレタスを見るなり
「俺はその死の赤い円と緑の紙は苦手なんだ!」
と言い出します。
今度はレタスを「緑の紙」扱いしだすデイム氏。
彼は店の人が「ほんのちょっとだけよ?」という言葉も無視し、自分用のトマトとレタスを抜いたサンドを作り出します。
マヨネーズを塗り、ピクルスをトッピングし(ピクルスは野菜じゃないんかい!)大量のエビフリッターを挟んで満足気に食べだします。
自由過ぎる・・・・・
いや、トマトレタスを除いて食レポしても一般の人が食うやつと違うやん!
と突っ込みが入るに違いない。
しかしながら、彼の食レポは本当にうまそうに食い、番組を見ている人たちにその料理の魅力を余すことなく伝えてくれるので(野菜は除けてるけどね)店の人もなんとなく許せてしまうようです。
「こいつはほんと、しかたねえなあ(苦笑)」って感じにね。
(ちなみに原文ではトマトは red rings of death レタスを crunchy water と呼んでいます。翻訳チーム、いい意訳してます)
そんなデイム氏の食レポ、そして野菜との戦い、この番組の注目ポイントです。
しかししかし
そんなレポーターの言動もかすむような存在があります。
そう、この番組で紹介する「スーパー・ハイ・カロリー料理」の数々です!
勿論、私でも「こりゃ旨そうだ」と思うような料理も(たまーに少しだけ)あるのですが、ほとんどの料理は見てるだけで胸やk・・とても健康に悪そ・・・・
ええと、とてもとてもとても、高カロリーな料理なのです。
その一部を皆さんにご紹介しましょう。
若干のネタバレを含みますが気にせず行きます!
(注:この後の文章には、なかなかのハイカロリー・アブラギッシュな料理が出てきます。そういうもので気分が悪くなるような方はすぐ読むのを止めてください!忠告しましたよ?)
ではさっそくいきましょう。
まずはこちら!
(1)桃のフライ(ジョージア州サバンナ)
まず紹介するのは「桃のフライ」です。
桃、そしてフライという単語が並んでいるのが日本人には壮大に違和感がありますね・・・
噂のキッチンカーを訪れたデイム氏、珍しい桃のフライを注文。
ちなみにジョージア州は黄桃の名産地なのだそうです。
その名産の黄桃に「味をしみこみやすくするよ」と言って、包丁で桃の皮に数カ所切り込みを入れだす店主
その桃を・・・・
たっぷりの“シロップ”にドボン!
・・・・・・・・
シロップまみれになった桃に、店主はさらに“砂糖”をたっぷりとまぶしていきます。
Oh No!!見ているだけで血糖値が上がりそう・・・・
砂糖まみれになった桃を串に挿し、その上から今度は“パイ生地”で包んでいく店主。
そして・・・・・・
そう、今度はフライヤーにGO!
軽やかな油で揚げられていく桃さんはどんな気持ちなのでしょう・・・
最後に、しっかり揚がった桃のフライにさらにこれでもかと“砂糖”をまぶしていく店主。
完成です!
これがジョージア州名産の桃を使ったフライ!
はあ、まいった。
私がこれを初めて見た時はまさに衝撃の料理でした。
画像で見るとさらに笑える絵面なので、見れる人は是非ともNetflixでご確認ください。
勿論、私もこれを食べたいとはつゆほども思いません(笑)
桃は普通に桃だけで食わしてくれ。
え?文字だけで気分が悪い?画像でなんて見たくない?
いやいや、こんな事でくじけちゃいけません。
お次はこれです
(2)粉ジュースのフライ(カリフォルニア州サンディエゴ)
桃のフライもぶっ飛んでましたが、粉ジュースのフライって何????
それはデイム氏がサンディエゴのお祭り屋台専門の店主を訪ねた時です。
彼は全米のお祭りを周り、いろんな屋台料理を提供する店をやっていた人。
そんな彼は、新型コロナの影響で全米の祭りが無くなってしまい、仕事が無くなってしまいました。
なんと悲しい事でしょう。
しかし子供の笑顔を見るのが大好きな彼は、サンディエゴに大きな露店を開きました。
露天と言っても、ちゃんと屋根付きキッチンもある大きなもの。
そこで地元の人向けにいろんなお祭り用料理を開発して販売しているのです。
その中でも彼の一押しが件の「粉ジュースのフライ」です!
作り方は簡単!
あの毒々し・・・じゃなくてカラフルな色をした、食欲を失いそ・・・派手な見た目の赤い“粉ジュース”を“生地”とよく混ぜます。
それをスプーンですくってフライヤーへGO!
店主「揚げるのは3分ほどだ。揚げすぎると色が出ないんだ」
この店主、この料理を相当研究しているようです。
うーん、情熱があらぬ方向へ行ってしまっています。
店主、揚がった粉ジュースのフライに、さらに“チェリー味の粉ジュース”と“砂糖”を混ぜたものをたっぷりかけていきます。
これが店主の開発した粉ジュースのフライ!!
赤茶色に揚がった「もの」はまさに粉ジュースのあの色です!!
・・・・・皆さん、大丈夫ですか?まだ付いてきてますか?
大丈夫、ここで引き返しても良いんですよ?
甘い物ばっかりでしたので次はちゃんとした(?)サンドを紹介しましょう
最後はこちら!
(3)チーズステーキサンド(オハイオ州クリーブランド)
チーズとステーキとサンドの3つが私には全く繋がってこないのですが・・・・
いやいや、似たようなのにチーズバーガーがあるじゃないですか、良かった。
ま、まあ先の2つが衝撃すぎたので、まだ想像出来る範囲ですね。
クリーブランドはロックの本場だそうで、ロックの殿堂博物館があります。
この料理はその博物館の前にあるキッチンカーで提供されている料理です。
店主、まずサンド用の“コッペパン”に“卵液”をしっかり浸すと・・・・
いきなりフライヤーへGO!
ええ、もう慣れてきましたよ・・・・・
まずは黄金色に揚がったフレンチトースト揚げパンが完成です。
うーんこれだけで相当のカロリーがありそう。
次は具材の調理!
高級食材、“リブアイ”を刻んだものをグリルで炒めていきます。
リブアイは、牛肉の中でもアメリカ人が最高とする一番いい部位です。
脂が乗っていて人気の部位、カロリーも高い!
一緒に玉ねぎも炒めて、混ぜ込んでいきます。
これを先ほどの揚げパンにたっぷりとサンドします。
この上にクリストソースという、黄金色のソースをたっぷりかけます。
これは“チーズ”“バター”“牛乳”を混ぜて煮込んだソースだそうです。
あれですね、見た目はチーズフォンデュが近いかもしれません。
これもカロリーたっぷりは間違いない!
ええ、カロリー計算するとどれくらいになるのでしょう・・・・
そして肉とソースを乗せたパンをグリルでさらに両面焼きにする店主。
じゅうじゅうと脂とソースがパンから垂れて、もう見てるだけでお腹いっぱいです。
・・・はあ、アメリカ人は本当にハイカロリーなものが好きだなあ。
そろそろこの番組に慣れていた私はそんな気持ちでいました。
店主「こうやって返して両面を焼く・・・うちではこれを『揚げるんだ』」
フライヤーへGO!
・・・・・ええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!
さっきすでにパンを揚げてたよね?
そもそも肉にもうソースかけちゃってるよね??
それからさらに両面焼いてからフライヤー???
フライヤーの中で肉もソースも流れちゃってますよ????
しっかり二度揚げされた揚げパン、肉もチーズのソースもパチパチと音を立ててフライヤーから出てきました。
・・・・・さあ完成です。
これが店主の自慢料理、チーズステーキサンドです!
なんかもうね、衝撃ですよ。
どんな味がするのか知りたい、いやいやいや知りたくないです・・・・
如何でしたでしょうか?「サクッと揚げたて、フライ天国!」の威力は。
これ以外にもなかなかお勧め(笑えるほうに)の料理、そしてデイム氏の言動が目白押しです
怖いもの見たさの方は是非、Netflixの番組をご覧くださいませ。
それでは皆様「サクッといこうぜ!」
最後に
この番組を鑑賞している所を見られて、家族に白い目をされても当方は関知いたしません。
また、食欲が変に増進し脂っこい物を食いまくり、体重に影響が出ても責任は取りません。
用法用量は正しくお使いください。
誤字脱字訂正感謝!
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