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勘違いしないと決心した俺は、それでも勘違いしてるらしい  作者: 陽瑞
第一章:親友のラブコメを羨むのはおかしいだろうか?
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驚愕の事実

〜朝日奈紬〜


「朝日奈、あれ」


霜月が指差した方向を見る。

そこには1組の高校生らしき男女がいた。

そして、男の方はどう見ても天瀬晴翔だった。


「えっ⁉︎ 晴翔って付き合ってるの?」


「分からん。でも、いてもおかしくはないだろ」


まぁ、確かに、晴翔は贔屓目なしに見てもかなりの優良物件だから、彼女がいてもおかしくないけど……


それにしても、彼女と思わしき人、なんか知ってる気がするんだよね。 なんか見慣れているというかなんというか。

でも、後ろ姿しか見えないから誰か分からないな。


晴翔たちは昼食を食べ終えたのだろう。

トレーを持って、席を立つ。

その時、彼女の横顔が見えた。


「えっ⁉︎ うそ、明璃⁉︎」


明璃って、晴翔と付き合ってるの?

霜月も明璃だと気づいたのだろう。驚愕の色が見える。

いや、決めつけは良くない。

もしかしたら、友達として一緒に遊びに来てるのかも。

私だって、霜月と付き合ってないけど、2人きりでショッピングモールに来てるしね。


……いや、ありえないか。私と霜月は幼馴染で仲良いの周知の事実だけど、明璃と晴翔が仲が良いなんて聞いたことがない。

今までの明璃と晴翔の関係って友達の幼馴染で、クラスメイト以上友達未満って感じだったと思う。

それなのに、2人きりで遊びに行ってるとか、秘密裏に付き合ってるとしか思えない。

でも、でも、……

私が明璃のことを見ながら、頭の中で葛藤していると霜月に肩を軽く叩かれた。



〜霜月湊〜


「俺たちの午後の予定、決まったな。晴翔たちの尾行だな」


「えぇぇ!ほ、本気で言ってる?」


「朝日奈だって気になるだろ」


「まぁ……、気になるけど……」


「そうと決まれば俺たちもトレーを返しに行くか。いや、朝日奈は晴翔たちを見失わないように見張っといてくれ。朝日奈の分のトレーは俺が返してくるわ」


俺は朝日奈の前に置いてあったトレーを取ると、席を立ち、トレーを返しに行く。


トレーを返し終え、朝日奈と合流する。


「ねぇ、ほんとにするの?」


おそらく、尾行するのは良心が痛むのだろう。


「恋人かどうか確かめるだけで、デートを邪魔しようってわけじゃないんだ。恋人繋ぎするところでも見たら退散すればいいだろ?」


「まぁ、それならいいかな」


「あっ! 晴翔たち、フードコートから出て行ってるぞ。見失うわけにはいかないから俺たちも行くぞ」


そう言うと、俺は晴翔たちを追う為に、朝日奈の手を引っ張り、歩き出した。

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