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第11話 婚約

セリカ「では、扉が開いたら、そのままお進みください。そして、先程言った通りにお願いします。」


聖神「は、はい。」

(シルさん、手伝ってくれるという話はどこへ?(´Д`)ハァ…)


扉が開かれる。


セリカ「頑張ってください!」


聖神「はい。」


聖神はそのまま真っ直ぐ進み、金色の線があるところで片膝をついて、顔を下げた。


聖神を見た貴族たちは各々の声を上げていた。


貴族J「若いな」

貴族K「なんだあの者は?」

貴族L「あんなものが?」


この貴族達のアルファベットは、あまり登場する人たちではないので、アルファベットの順番を下げました。



などといろいろな声をあげていた。それはどれも否定的なものばかりであった。


王様「面をあげよ」


聖神「はい」

    (はっ!のほうが良かったかな?)


聖神(あれ?あそこにシルいるじゃん)


シルと目があい、ニコッという笑顔でこちらを見た。すると、前の方から声が聞こえてきた。


王様「此度は私の娘を救っていただいこと、心より感謝する。ありがとう。」


王様はそういうと、聖神に対し、頭を下げる。

それを見た、貴族たちは驚きの声をあげる。


聖神「あ、頭をあげてください。」


ファルバール侯爵「王様が頭を下げるなどあっては、他の者たちに示しが、!」


王様「よい。そのぐらい感謝しているということだ。」


王様「もう一度礼を言う。ありがとう」


聖神「、、はい」


王様「そこでだ、」


聖神「?」


王様「この者に褒美を与えたいと思う。」


王様「何かほしいものはあるか?」


聖神「褒美!?」


聖神「そんな!僕、、私はただ通り過ぎたところをたまたま助けただけなので」


王様「たまたまだったとしても、助けてくれたことに変わりはないだろ。」


聖神「、、まぁーそうですけど、、、」


王様「だから、ほしいものを言ってくれ」


聖神「ほしいものと言われましても、、」


王様「では、こちらが提示するのもので良いな?」


聖神「は、はい。」

(何か嫌な予感が、、、、、)


王様「では、娘を救ってくれたこの者には、

1、男爵の爵位を授与する。それにともない、屋敷を譲渡する。

2、白金貨50枚を褒美とする。

3、私の娘シルフィードとの婚約

この3つを褒美とする。」



と、王様が言うと、周りがさわぎだした。

それは翠も同様である。


翠「シルとのこんやくぅー!!!!??」


王様「なんだ。何か問題でも?」


翠「いや、、、問題があるわけではないのですが、、、、、」


翠「こんなどこの馬の骨かもわからない、ましてや名前も知らない男と婚約なんて、、、」


王様「お主名前を何と言う?」


翠「せ、聖神翠といいます。」


王様「翠よ。貴殿の対応で、悪いものではないとわかった。」


王様「それに、これはシルフィードからの願いでもあるのだ」


翠「シルの?!」


翠「でも、、、、」


王様「そんなに嫌か、、?」


翠「いや、、そんなことないですけど、、」


翠がシルをみると、泣きそうな顔でこちらを見ていた。


どうしよう





翠(そういえば、ソフィアさんが言ってたな。)


翠「男だったらしっかりしなさいか」


王様「?」 


翠「王様。」


翠「シルフィード王女様の気持ちが優先だと思います。そしてそのシルフィード第二王女様が良いとおっしゃるなら、ありがたくその話お請けしたいと思います。」


王様「そうか!!それは良かった!」


王様「近々婚約祝いを行いたいと思う。諸君楽しみにしておけ。」


ファルバール侯爵「ちょっと待ってください。王様」


王様が、話しているときに、ファルバール侯爵が前に出てきて、言った。王様は婚約が決まりご機嫌だったのに、眉間にシワが寄っている。


王様「なんだね?ファルバール侯爵」


ファルバール侯爵「褒美の件いささか過剰ではありませんか?」


王様「そうかね?」


ファルバール侯爵「まず、どこの馬の骨かもわからない者に、いきなり男爵の地位を上げるなんてもってのほか」


翠(まぁー俺もそう思う。)


ファルバール侯爵「それから、白金貨50枚、それは褒美としては多すぎます。それに屋敷まで渡すなんて、、、」


ファルバール侯爵「白金貨50枚は男爵の一年分の収入と変わりない額です!それをこんなものに!」


ファルバール侯爵が翠を睨む。


翠(え〜なんで俺を睨むの〜やめてよ〜)


ファルバール侯爵「それから最後の、第二王女様との婚約の件ですが、いくら後継権を持っていないとしても、第二王女様にはふさわしい爵位を持つ者と婚約するべきかと!」


王様「それはどんな人物かね?」


王様「例えば、君の息子のようなものとかね?」


ファルバール侯爵「はい!その通りで御座います。」


王様「シルフィードの意見も無視でか?」


ファルバール侯爵「私はそのほうが王女様のためになると思います。」


王様「なるほど。貴殿の気持ちはわかった。だが、、、」


王様がシルフィードをみる。


シルフィード「私の婚約は私が決めます。」


ファルバール侯爵「ですが、、、」


シルフィード「これは決定事項です。」


ファルバール侯爵「、、、、わかりました。」


ファルバール侯爵は翠を睨む。

翠は睨まれたことよりも、シルがそこまで言いきっていることに驚いた。


他の貴族たちも驚いていた。

普段優しいシルフィードが、自分の意見は曲げないといったからである。


ファルバール侯爵「ですが、他の件も、、」


王様「それは私からの決定事項である!」


ファルバール侯爵「な、それはあまりにも職権乱用が過ぎるのではありませんか!?」


王様「恩人に褒美を渡せないのは、他の国々や、貴族たち、国民に示しがつかん。」


王様「それともなにか、私に恥を欠かせるつもりか?ファルバール侯爵よ」


ファルバール侯爵「いえ、そんなつもりでは、、」


王様「それに貴殿に、45人の盗賊を追い払えるか?」


ファルバール侯爵「45人ですか?!私の私兵隊を使えば、、」


王様「お主一人でだ!」


ファルバール侯爵「それは、、、、不可能で御座います。」


王様「であろう。だが、それを翠はやってのけたのだ。」


ファルバール侯爵「な!!?」 

 

貴族達がざわつきだす。



王様「シルフィードにつけていたうちの兵隊14 人が亡くなり、隊長だけが残った。そこで1対45で戦い、瞬殺したそうだ」


ファルバール侯爵が翠を見る。

翠はテレながらニコッという笑顔で、ファルバール侯爵を見ると、怯えた目で翠を見た。



王様「それが君にできるか?」


ファルバール侯爵「、私も兵隊を使っていいならば、、可能で御座います。」


王様「はぁー」とため息をつく。


王様「使わなければ?」


ファルバール侯爵「、、出来ません。」


王様「なら、異論はないな。」


王様「式はこれにて終わりする」


王様「なにか他に文句がある者は?なければ私の娘を救ってくれた勇者翠に拍手を!」


ファルバール侯爵と数名の貴族以外は拍手をしていた。


翠(なんか勝手にいろいろ決まっちゃった、、、)


王様「翠よ。あとで応接間に来てくれ。」


王様「では、下がって良いぞ。」


翠「はっ!」

(やっぱはっ!のほうがいいな)



11話終わり

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