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モテる男の女友達になりましたが、逆ハーのメンバーになったようなので友達辞めたいと思います。

作者: 雷ライ

注意事項

設定がごちゃごちゃです。

一応社会人設定で、会社に勤めていますが、曖昧な知識で書いています。


急展開で進みます。


登場人物の大半が言動がキツいです。


そのほかを含めなんでも大丈夫な方のみお読みいただけると嬉しいです。


勢いだけで書いているため、誤字脱字に注意して下さい。


読み手によっては中途半端なところで終わっていると感じるかもしれません。


なんでも許せる方のみお読み下さい。


前半は女性目線で後半は男性目線です。


化粧品メーカーに入社して、6年目の春にとんでもない女の子が入社してきた。




ふわっとしたアッシュブラウンのミディアムヘアに、

くりくりの瞳に愛されメイク、

女性らしさ全開の可愛らしいオフィススタイル。



いやぁ、とんでもなく可愛らしいかった。


それから一年経った今でも一切手が抜かれていない。



しかし、頼むから男女関係だけは治してほしい。


他人が口に出すことではないのは分かっている。



私だって人様の恋愛ごとに口を出したくはない。


見る聞く専門でいたい。




でもね、我が社のイケメンと人気の5人全員に手を出すのは

いらない争いを生むだけだと私は思う。




まずどうやったら、社長と仲良くなれんの?


確かにうちの社長は若いが君より10歳以上は歳が離れているし、滅多に姿を見せることがない。

しかも噂だと女性不振気味なバツイチだった気がするんだが。



次は彼女の同期でなんかやたらエリートオーラが出てる男性社員。


入社したてでエリートかどうかはわからないけど、

なんか凄い噂になるほどかっこいいんでしょ?


教育係になった私の既婚者の同期がヤバい、ヤバいしか言わないんだけど。

女性社員の視線はヤバいし、あいつの色気もヤバいって、会うたびにヤバいヤバいしか言わないんだけど。




3人目は今年31歳になる先輩。


部署全く違うよね?なんなの行動力ありすぎない?


先輩かなり熱心な研究者として有名なんだけど。


研究開発部の主って言われるほど、研究開発部から出てこないんだけど。




4人目は取引先の社長さん。


また来たよ、モテる社長さん。営業だとそんなに顔面偏差値が高い社長と知り合えるの?


うちの総務は無理?そんなの知ってるよ。

周りほとんど女性社員だわ。

会うのはほとんど社員だけだわ。

うん、これ単なる妬みだ。


うちの社長は王子様系?の外見をしているが、

取引先の社長さんはワイルド系の外見らしい。


営業の女性社員が騒いでた。



で、5人目が私の同期だ。


うん、まぁ、仲良いんだよね彼とは。


でもね〜、流石に逆ハーのメンバーになった男と仲良くするのは周りがいい顔しないんだよね。


ってことで友達辞めようと思う。


うん、そうしよう。







「友達辞めよう」


久しぶりに彼と居酒屋に来た。


「はぁ?もう酔ったのか?」


彼は何言ってんだこいつって顔して私を見る。


「酔ってないわよ。だから、友達辞めよう」


「そのだからはおかしい」


「いや、全くおかしくない」


酒を飲みながら私は言う。


彼はすでにガラスから手を離し、真剣な顔してこちらを見ている。


「ならなんで友達辞めようとか言うんだよ、理由を言え」


「命令しないで〜、イラつく〜」


「俺は今お前の言動にイラついてるよ」


「えぇ〜」


「絶対、酔ってるな」


「だってぇ〜、逆ハーのメンバーと一緒にいると私の印象が悪くなるんだよね〜」


唐揚げを食べる。

ここのは美味しいんだよね衣薄いのが好きなんだよなぁ。


「逆ハーのメンバー?」


彼は不思議そうに言うので、頷く私。


「お姫様を守る王子様たち?みたいな感じ」


なんか自分で言ってて違和感があるけど、概ねそんな感じだ。


「王子様ってなんだよそれ」


「えっと、お姫様は静川さんで、王子様たちは社長と研究開発部の主と、期待のエリート澤田くん、島野フードの社長さんと麻生」


指を折りながら王子様たちをあげていく。


「俺以外はすげぇ、メンツだな」


「ねぇ、凄いよね、静川さんって」


「静川って、営業のか?」


「営業以外に静川はいない」


「お前は全社員の名前でも把握してるのかよ」


「それはない」


首を振る。


その間も美味しいおつまみは運ばれてくるため、食べる。


「いや、話がズレた。なんでそんなことになってるんだよ」


麻生は頭を抱える。


お前の行動のせいだろうと思うが言わない。


「静川さんと仲良くないの?」


「いい方だとは思うが、惚れてはいない」


「えっ、ここにきて謎の強がり?」


「強がってない」


いやいやいや、あんなにベタベタされといて惚れてないの?

えっ、男ってそんなもんなの?


「社内の女性社員の大半は、麻生は静川さんに惚れてると思っているけど」


「惚れてない。ただの後輩だ」


「えぇ!馬鹿なの?あんなにイチャイチャベタベタしてて、惚れてないだと!ただの後輩だと!そんなの誰も信じないわ」


「イチャイチャもベタベタもしてねぇよ!」


「信じねぇよ!」


「いや、本人が言ってるんだから信じろよ!」


「いや、あれをイチャイチャベタベタと言わないなら何がイチャイチャベタベタになるか私には分からない」


首を振り、酒を飲む。


「えっ、そんなにか?」


「そんなにだよ」


「えっ、女性社員の大半はそう思ってらのか?」


「総務に愚痴りくる奴もいるよ」


「えっ、俺って今評判悪い?」


「悪い」


私がそう言い切ると頭を抱える麻生。


こいつほんとに自覚なかったのか。


「うわぁ」


「そんな顔で俺を見るな」


「バカだ」


「言葉にするな」


「哀れ」


「哀れむな」


まだ頭を抱えたままの麻生をみる。


「で、どうするの?私としては友達を辞めようと思ってるんだけど」


「イヤだ」


「えっ、可愛くないからやめて」


「なんでそんなことで飲み友を失わなくてはいけないんだ」


「無自覚だとしても、自らの評判を落とした麻生が悪い」


私がそう言うと麻生は突然顔をガバッとあげる。


「もしかして、最近他の同期たちからも距離置かれてるのも静川との関係のせい?」


麻生は切羽詰まった声で言う。


顔色が悪いな。


「そこの自覚はあったのかよ」


「えっ、本当に距離置かれてんのか?」


「2週間前と5日前にも同期の飲み会があった」


「俺誘われてすらいないんだけど」


現実を知った麻生は顔を手で覆う。


こいつは確かにイケメンだが、同期や先輩の中では仕事はできるが、かなりの感情に関しては鈍感だと有名だ。


だから、彼をかっこいいと言うのは後輩ばかりだ。


「まって、泣きそう」


「まって、私が泣かしたみたいになるから泣かないで」


酒を飲むとちょうど今飲んでいるグラスが空になった。

次を頼んでもいいが、なんかこの会話飽きたな。


「麻生、取り敢えず今日は友達辞めるの保留にするから、

明日までに家で今後どうするか考えてこい」


私はそう言って、伝票から自分の分を計算してだす。


「待て、どうしろと」


「だから、静川さんとの関係をハッキリさせて、他の同期に説明して意見を貰えばいい。今回は東呼んだからあとは東に泣きつけ」


東というのは私たちの同期だ。

こいつも男前だが、大学時代に再会した小学生の同級生と結婚しており今は4歳と1歳の子どもがいる。


今日は奥さんが実家に帰っているらしく、今回来てくれることになった。


「東くるのか?」


「麻生1人にするとすぐ逆ナンされるからね」


私は肩を竦める。



「おつかれ」


東が半個室に入ってくる。


「来たね、東あとよろしく〜」


私は東の肩を叩き居酒屋から出ていく。







side麻生



「バカだなぁ、お前」


同期の東が心底呆れたという顔をしながら言う。


俺、今日この顔ばかり見てる気がする。


「バカだねぇ〜」

「今に始まったことじゃないけどな」

「バカというかマヌケ?」

「少しは成長しなよ」



居るはずのない人たちの声が聞こえて顔を上げると、

東がタブレットをこちらに向けていた。


タブレットの画面には、さっきまで一緒にいた彼女以外の同期が映っていた。


「はぁ?なんなんだよお前ら」


画面にいる3人の女性と1人の男性に話しかける。


「哀れなおバカの恋を見守ろう会のメンバー」

と言うのは同期と言っても3つ歳上の湯浅ちゃん。



「暇だったところにちょうど東から連絡きて、見てみたらなんか面白そうな内容だったから」

「なんかヤバそうな内容だったから面白半分で」

同じパソコンから参加しているであろう、木本夫妻。

妻の方の旧姓は鎌田ちゃん。

ちなみ鎌田ちゃんは例の期待のエリートの教育係だ。



「麻生がついにあの子を諦めたらしいって噂を聞いたから気になって」

彼女は2つ歳上の中田ちゃん。



「なんだよその会は!あと俺はまだ諦めてないからな!」


言いたい放題な同期たちに言う。


「でも、相変わらず脈はないね」

湯浅ちゃんがケラケラ笑いながら言う。

すっごく楽しそうだ。


「脈がないのなんて6年前から分かってたでしょう」

追い詰めてくるのは鎌田ちゃん。


「ていうか、本当に静川とは何にもないの?」

と疑ってくる中田ちゃん。


「なぇよ!」


俺が全力で否定すると、同期たちはまた全員でケラケラと笑い出す。


「ていうかお前らも教えろよ!俺があいつのことが好きなのなんて6年前から知ってんだろう」


俺が必死になっているのに画面の向こうにいる4人と向かいに座っている東は笑いっぱなしだ。


「あまりにもあの子がつれないから少し攻め方を変えたのかと」

木本はつまみを食べながら言う。


「本当に諦めたと思ったのよ。だから、あの子誘って食事会でもしようかと計画してたのに」

中田ちゃんはスマホをいじりながら言う。


「いっそ友達やめて、告白すればよかったんじゃない」

湯浅ちゃんは新しい缶を開けながら言う。


「玉砕だっただろうがな」

目の前にいる東も酒を飲みながら言う。


「なんで飲み会にも誘ってくれないんだよ!」

あまりにも冷たい同期たちに泣きそうだ。


「2ヶ月前のはあの子が誘ってると思ったのよ。

5日前のはその方が楽しそうだったから。」

中田ちゃんは肩を竦めながら言うが、一切悪びれた様子はない。


「東は5日前のは参加してないしな」

となんか東のフォローをする木本。


「お前ら俺のこと嫌いなの?」

悲しい。


「「「「「いや嫌いではない」」」」」

声を揃えて言う同期たちに一瞬気持ちが浮上するが


「特に好きでもないけど」

「ただの同期だけど」

「かっこつけでなぁ〜とは思ってるなど」

「中身小学生か?って思ってるけど」

「面倒くさいけど」


すぐに叩き落とされた。


「うぁーーー、同期が冷たい」


「私ちょっとおつまみとってくる」

「私も缶空いたから次の持ってくる」

「俺もつまみ持ってこよ」

「私ちょっと子どもたち見てくるね」

「タコの唐揚げと、イカの一夜干し下さい」


泣き真似をするが誰も相手にしてくれない。


「いや、一回冷静になろう」

なんかかなり恥ずかしいやつじゃん俺。


「忙しないのはお前だけだよ」

「相変わらずだね」

「こんなのでも企画部のエースなんだから、世の中わかんなぇな」

「顔が突然キリッとしてるわ」

「冷静になってどうするのさ」



この5人は本当に俺に冷たい。いや、あいつも冷たいけど。


「初めて会った時はカッコ良かったのにね」

湯浅ちゃんはしみじみ言う。


「俺、あの子のこと好きだわって入社してから初めての同期飲み会で言ったときはね」

鎌田ちゃんも頷きながら言う。


「こいつどうした突然って思ったけどな」

木本も頷きながら言う。


「あの子も恋愛には興味なさそうだから、最悪麻生に押し付ければいいかって湯浅と話した日が懐かしいわ」

中田ちゃんはいじっていたスマホから手を離し言う。


「う〜る〜さ〜い〜」

確かに同期たちにはその頃から協力してもらっているのに、

一切進展がない俺も悪いかもしれないが。


「押し付けるってどう言うことだよ」

耳を塞いで額をテーブルにつけていたが、聞き捨てならない言葉が聞こえたことを思い出す。


「そのままの意味よ。でもまさか、6年もあったのにアピールもまともにできないとは思わなかったわ」

中田ちゃんはそういいながら自分の前に置かれているつまみに手を伸ばす。


「まぁ、それ関してはあの子がかなり鈍かったのと、麻生が眼中になさ過ぎたのが原因かな?」

鎌田ちゃんも言いながらつまみに手を伸ばす。


「木本たちや俺が結婚したときとかにさりげなくアプローチみたいなことはしてたな」

東は思い出すためか、腕を組みながら言う。


「取り敢えずさぁ、フラれてもいいからいい加減気持ち伝えるぐらいはしなよ。

恋愛で選ばれるためにはまず候補にならなきゃだって、誰かが言ってた気がするし」

湯浅ちゃんが言う。


「明日言ってみれば?」

木本が茶化してくる。


言えてれば6年も片思いなんかしない。


「そういえば、期待のエースくんが中田のこと素敵な女性ですねって言ってたわ」

鎌田ちゃんが急に関係ない話をぶっ込んでくる。


「はぁ?それ今言う必要ある?」

中田ちゃんがすぐに反応する。


「いや、だってどうせこの後30分ぐらい麻生は悩み続けるし」

行動パターン読まれすぎじゃないか俺。


「そんなこと言ったら、湯浅も社長の高校時代の後輩だって聞いたけど」

中田ちゃんは自分から話を逸らそうとしている。


「それも今関係ないでしょ?」

急に話題をふられた湯浅ちゃんが慌てている。


「ていうか、うちの同期、男性陣は麻生抜いてみんな既婚者なのに、女性陣はうちの妻以外誰も結婚してないよなぁ」

木本が言うと、湯浅ちゃんと中田ちゃんが反論する。


「結婚だけが大切じゃないんです〜」

「真っ先に鎌田に口説かれた木本は黙って〜」

うん、あのときの鎌田ちゃんは凄かった。

木本が肉食動物に狙われた草食動物に見えた。


「ふふっ、頑張ったわよ〜」

鎌田ちゃんは綺麗な笑みを浮かべている。


「て言うか正しく言うと、中田はバツイチだしね」

湯浅ちゃんからの謎のフォロー。


「思い出させないでよ〜、黒歴史〜」

中田ちゃんが言う。


中田ちゃんは元々2歳上の上司と結婚していたが2年前に上司の不倫が原因で離婚している。

上司も不倫相手もどちらも同じ会社だったが、今はいない。

風の噂で結局上司と不倫相手も別れたと聞いた。


「それで今は年下から狙われてると」

東は余裕たっぷりの顔で言う。


「いや、そんなことはない。期待のエースくんはたんなる戯れで鎌田にそう言ったのかもしれないし」

中田ちゃんは頑なに認めないだろうなぁ。


そんなことを聞き流しながら、覚悟を決めた俺は、同期たちにからしたら急に席を立ち。


「わかった、明日告白する」

と宣言した。


「「「「「は?」」」」」

同期たちはポカーンとこちらをみている。


「えっ、本当に告白するの?」

湯浅ちゃんがありえないものでも見るかのような表情で尋ねてくる。


「する」

俺の決心はかたい。


「脈なしなのに?」

鎌田ちゃんもどうしたこいつみたいな表情だ。


「99%フられるぞ」

木本は断言する。


「それでも言う」


「えっ、なんで急にかたい決心したのよ」

中田ちゃんも驚いている。


「こういうときは勢いだ」


「今までそれでも告白しなかったのはお前だろ」

東がツッコンでかる。


「いや、今度そこ本当に告白する!」

そう俺は決心したんだ。



そんな俺の心境とは裏腹によく考えたら明日は休みなので、告白は月曜日へと持ち越された。




そして、月曜日。


「好きです、付き合ってください」

と頭を下げる俺と


「無理です、ごめんなさい」

と言い立ち去ろうとするあいつの姿が確認されるのだが、

同期たち曰く、これで候補には慣れたそうなのでこれから頑張ろうと思う。















ここまでお読みいただきありがとうございました。

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