ベースギターのメンテナンスに行ってきたら
我がエレキベースのメンテナンスを行うべく、渋谷に行ってまいりました。ネックの微調整やらシールド結合部のクリーニング等です。これでまた快適環境に復活なのです。こういう些細なことでいちいち嬉しくなってしまうってんだから、楽器ってのはとても大切なツールなんだなぁ、と改めて感じ入ってしまいます。
調整を終え、ベースを入れたケースを背負い、店の外へと出たところ、なんと、昼の陽射しを浴びながら罵詈雑言を飛ばしフラフラとこっち方面へ歩いてくるダークなオッサン(髪を紫に染毛)がおりました。誰彼構わず吼えまくってます。
「ッキャロウ!やってらんねぇーっての!!ふっざんけんじゃ、ねぇ、っよー!おうおうおう!見せもんじねぇぞゴラァ!!」
(うわやべ!かなりヤバいおっさんだ。折角の気分が失せてしまうぞエンガチョ。)
「なめんじゃねぇぞ、おぅ!ばっかやろー!!バッキャローゥ!!」
(うひー…目線合わせないようにしなくちゃ!)
そんなこと考えると案外目線って合ってしまったりするものでして。
明らかに正気ではなさそうな眼光。ラフすぎる格好。まっすぐ歩いてないその足元。。
『危険』が歩いている。その『危険』と目線が合った。こりゃ危険だ。
「お!」
(うわ!なんか難癖つけてくるんか?)
「がんばってねー。」
(はいー?)
いきなり、標準トーンで私にその一言。で、思わず
「うぃっす。」と返事しちゃった。
オッサンは私を過ぎると直ぐにまた「ばーっきゃやろぉぉ!!くそったれー!!んだとー!?」と辺り一面に吼えながら歩いて行きました。
・・・
帰宅駅を降り、商店街をテクテクと歩いてましたところ、前方から概ね80歳代半ばと思しき白髪のおばあちゃん(多分その近くに住んでいるんだろうな、と思える普段着コーデ)がやって参りました。
「あら!」
いきなり私に話しかけてきます。もちろん、その人、僕知りません。
「素敵な楽器を持ってらっしゃるのね。」
「あ、ありがとうございます。」 ともあれ、返事をしてみました。
「私、その音大好きなのよ。いいわよねぇ。頑張って下さいね!」
「はぁ」
おばあちゃん、黒のセミハードケースに入っている我がエレクトリック・ベースギターを透視出来るのか!?しかも、その音色まで「好い」と断定するなんて、なんて、スーパーなんだ、人知を超えているではないか!
だが、どこからどう見ても普通のおばあちゃんだ。それだから全く驚けない。(ぜってぇ誤解している!)とさえ思ってしまう私が哀しい。
ともあれ、見ず知らずのお二方からエールを送ってもらったぞ。
このご時世、うれしくない筈がないけどちょっとハテナ~。